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SNSキャンペーンの事例10選!面白い企画づくりのコツを読み解く

SNSキャンペーン‐ogp

X(Twitter)、Instagram、TikTokなど企業のSNS担当者の方で、SNSキャンペーンの成功事例に関する情報を求めている方は多いのではないでしょうか。

本記事では、X(Twitter)、Instagram、TikTokで日本の企業が実施したキャンペーンの最新事例をまとめて紹介します。企画の概要を紹介するだけでなく、他社から見て参考になるポイントも読み解きますので、ぜひキャンペーン実施のヒントにしてみてください。

1.SNSキャンペーンに企業が取り組むべき理由

事例を紹介する前に、いま企業がSNSキャンペーンに取り組むべき理由を簡単に解説します。

SNSキャンペーンとは

SNSキャンペーンとは、SNS上で一般の生活者を対象としたプレゼントキャンペーンを実施することです。「フォロー&リポスト」などのアクションを参加条件に、反応してくれたユーザーに対してインセンティブを付与するものです。

<主要なSNS媒体とキャンペーン方式の例>

媒体 キャンペーン方式
X(Twitter) フォロー&リポストキャンペーン
フォロー&引用投稿キャンペーン
ハッシュタグ投稿キャンペーン
Instagram フォロー&いいねキャンペーン
フォロー&コメントキャンペーン
ハッシュタグ投稿キャンペーン
TikTok フォローキャンペーン
ハッシュタグ投稿キャンペーン

SNSキャンペーンのメリット

SNSキャンペーンのメリットは、主に下記3つの点が挙げられます。

  • 1.フォローしてもらうことでその後も継続的に接触でき、掛け捨ての広告投資とならない
  • 2.拡散により、低コストでより多くのユーザーにリーチすることができる
  • 3.タレントや企画・コンテンツに過度に依存せずに大規模なエンゲージメント、アクション誘引、態度変容を起こすことができる

特に最近のSNSプラットフォームにおいては、X(Twitter)・Instagram・TikTokいずれも「フォローしている人の投稿を時系列表示」ではなく、「おすすめ投稿を優先的に表示」という見せ方を全面に押し出す傾向にあります。つまり、ユーザーが高く支持する投稿を、フォロー関係にないユーザーに対してもどんどん見せようとしている、という状態にあります。

キャンペーン実施によって自社に関する話題作りができ、「おすすめ」としてユーザーに向けてレコメンドしてもらえれば、今までリーチできなかった新たなユーザーに接触できる可能性が広がります。

また、キャンペーンをきっかけにフォローしてもらうことで、その後も継続的にユーザーとつながり続けることも可能です。

SNSキャンペーンの効果

SNSキャンペーンで期待できる効果は、主に以下の3点です。

①認知拡大

一点目は「認知拡大」を望めることです。

SNSキャンペーンの実施によって、自社に関する情報をSNS上で拡散させることができると、今までリーチできなかったユーザーに情報を届けられ、新たに自社のことを知ってもらえる可能性が高まります。

②商品・サービスへの興味や理解促進、新規顧客獲得

二点目は「商品・サービスへの興味・理解促進」「新規顧客獲得」です。

SNS上で自社商品・サービスに関する情報が拡散し、今まで自社のことを知らなかったユーザーと接触できれば、自然と自社商品・サービスに興味を持ってもらい、理解してもらう機会が増加します。

SNSからそのままランディングページ(LP)や、ECサイトに誘導することで、購買までダイレクトに誘引することも可能です。

③リピート・ファン化を促進

三点目は、既存顧客のリピート利用・ファン化を促進できる点です。

一度は買ってくれたことのある既存顧客とSNS上でフォロー関係になり、日常的に自社の情報を届ける取り組みも大事です。ユーザー視点では、日常生活の中でブランドと接触し、想起するきっかけが増え「一度買ったあの商品、実際に使ってみて良かったからまた買おう」「しばらく買っていなかったけれど、久しぶりにまた利用してみようかな」など、リピート利用を促すことにつながります。

また、ブランドとの接触機会が増え、リピート購入回数が増えるうちに、顧客が次第に熱いファンに育っていくなど、ロイヤルティ向上も期待できます。

2.X(Twitter)キャンペーンの事例4選

ここからは、X(Twitter)上で実施されたプレゼントキャンペーンの事例4選を紹介します。
X(Twitter)キャンペーンはフォロー&リポストの形式が一般的ですが、ご紹介する事例では、それぞれ独自に成果向上の工夫がされています。

①X(Twitter)からサイトへ誘導、ブランド理解を深めることに成功|バカルディ ジャパン

酒類の輸入や卸売を行う「バカルディ ジャパン株式会社」が2022年春に実施したX(Twitter)キャンペーンです。

【企業名】

バカルディ ジャパン株式会社

【賞品】

ウイスキーブランド「デュワーズ」

【キャンペーン方式】

フォロー&ポスト/インスタントウィン

ユーザーがX(Twitter)キャンペーン告知投稿を見てフォロー&リポストすると自動リプライが届きます。そのリプライからブランドサイトへ遷移すると、抽選結果をその場で確認できます。キャンペーン期間中は何度も繰り返しチャレンジすることが可能です。

このキャンペーンの目的は、ウイスキー「デュワーズ」の認知拡大とブランド世界観の浸透です。

X(Twitter)上で完結するのではなく、キャンペーン参加の流れで高い熱量のままブランドサイトを訪問する導線を作りました。

X(Twitter)上での情報拡散に加え、X(Twitter)からブランドサイトに遷移しCM動画を完全視聴後に抽選結果を確認するフローにすることで、ブランドの理解とコンバージョンの促進に成功しました。

②X(Twitter)からLINE公式アカウントに誘導、友だち登録数が大幅増加|花キューピット

生花や観葉植物のギフトを取り扱う「花キューピット株式会社」が2022年6月に実施したX(Twitter)キャンペーンです。

【企業名】

花キューピット株式会社

【賞品】

Amazonギフト券

【キャンペーン方式】

フォロー&リポスト/LINE友だち登録/インスタントウィン

ユーザーはX(Twitter)キャンペーン告知投稿を見てフォロー&リポストをし、投稿内の画像をタップすると、花キューピットのLINE公式アカウントに誘導され、友だち登録を促されます。キャンペーンの抽選結果は、LINE公式アカウント上で告知されます。

このキャンペーンの目的は、LINE友だちの獲得数アップです。

X(Twitter)上で花キューピットのLINE公式アカウントの存在を広く知らせ「今、友だち登録すると抽選でAmazonギフト券が当たります、結果はLINE上で!」という導線を構築しました。

その結果、従来の友だち獲得施策と比較し、6.4倍の獲得数という成果につながりました。

③カンバセーションボタン活用で投稿拡散、トレンド入りを達成|ハルナプロデュース

飲料を中心とした製造・企画・販売・輸入業務とOEM受託事業を行う「ハルナプロデュース株式会社」が2022年7月に実施したX(Twitter)キャンペーンです。

【企業名】

ハルナプロデュース株式会社

【賞品】

CHABAAジュース詰め合わせ

【キャンペーン方式】

フォロー&ハッシュタグ付き投稿(投票)/インスタントウィン

X(Twitter)キャンペーン告知投稿を見たユーザーはアカウントをフォローし、投票ボタン(カンバセーションボタン)で「推しジュース」を回答。するとプレゼント当選者には自動でDMが送られてきます。

このキャンペーンを実施した7月は、同社にとって需要の最盛期です。カンバセーションボタンを設置できる仕組みを導入し、3種類のジュースを1つの企画で紹介できる見せ方とし、ユーザーも選ぶ楽しさを感じられるよう工夫しました。

総ハッシュタグ投稿数は約4万ポストにのぼり、投稿に含まれるキーワードがX(Twitter)トレンド入りを果たしました。 3つのハッシュタグ・キーワードでトレンド入りしたことで、まだ同社の商品を知らないユーザーにも認知してもらえるきっかけになりました。

④利用シーンのUGC拡散で認知拡大|ヤマザキビスケット

製菓会社の「ヤマザキビスケット株式会社」が2022年12月に実施したX(Twitter)キャンペーンです。

【企業名】

ヤマザキビスケット株式会社

【賞品】

クラッカー「ルヴァンシリーズ」

【キャンペーン方式】

フォロー&リポスト/インスタントウィン
さらにWチャンスでハッシュタグを付けて引用投稿

X(Twitter)キャンペーン告知投稿を見たユーザーがアカウントをフォロー&リポストすると、インスタントウィン形式で、当選者にはすぐにDMが届きます。さらに、おすすめの食べ方と指定ハッシュタグ「#おすすめクラッ活」を付けて告知投稿を引用投稿するとWチャンスに参加でき、当選者には後日DMが届きます。

このキャンペーンの目的は、同社のクラッカーの認知拡大と、幅広いアレンジができる楽しさの訴求です。「#おすすめクラッ活」というお題を投げかけることで、クラッカーの利用シーンやおすすめの食べ方に関するUGC発生・拡散を意図しました。認知を拡大するだけでなく、ユーザーからの口コミ(UGC)生成を意図してX(Twitter)キャンペーンを企画されている企業に参考になる事例だと言えます。

X(Twitter)キャンペーン事例をさらに見る
【2024年最新版】Xキャンペーン目的別事例15選!成功の秘訣とは?

3.Instagramキャンペーンの事例4選

ここからは、Instagram上で実施されたプレゼントキャンペーンの事例4選を紹介します。

①「なりたい肌」のハッシュタグ投稿を呼びかけUGC拡散|ロゼット

化粧品ブランドの「ロゼット株式会社」が2021年9月に実施したInstagramキャンペーンです。

【企業名】

ロゼット株式会社

【賞品】

スキンケアコスメ「はい!みるく特濃」

【キャンペーン方式】

フォロー&ハッシュタグ投稿/インスタントウィン

Instagramキャンペーン告知投稿を見たユーザーは、「ロゼット」公式アカウントをフォローして、「 #ふんわりしっとり肌」か「#すべすべまっさら肌」のいずれかの指定ハッシュタグを付け、「なりたい肌」についてInstagram上でコメント投稿をします。インスタントウィンの仕組みを導入し、その場で賞品(スキンケアコスメ)の抽選結果が分かる流れになっています。
日本のInstagramユーザーは諸外国に比べてハッシュタグ検索を積極的に行って情報収集をする傾向にあると言われています。「スキンケア」「コスメ」など特定の情報について知りたいという強い意思を持っている場合が多く、ユーザーニーズに合致するハッシュタグをうまく設定し、キャンペーンでハッシュタグ投稿を呼びかけることで、新規フォロワー獲得やUGCからの認知獲得に繋がりやすいと言えます。

②参加ハードルを下げ、多くの反響を獲得|ニトリデコホーム

家具・インテリア小売業大手の「株式会社ニトリ」が2022年4月に実施したInstagramキャンペーンです。

【企業名】

株式会社ニトリ(ニトリ デコホーム)

【賞品】

ニトリ商品券

【キャンペーン方式】

フォロー&元投稿にコメント/インスタントウィン

Instagramキャンペーン告知投稿を見たユーザーは、ニトリデコホーム公式Instagramアカウントをフォローし、元投稿に「新生活に応援して欲しいこと」をコメントします。その後、公式アカウントのプロフィール欄を見て指定のURLをタップすると、抽選が始まり、その場で抽選結果が分かる仕組みです。

このキャンペーンのように「フォロー&元投稿にコメント」を促す手法は「フォロー&いいね」形式に比べてやや参加ハードルが上がりますが、コメントを投稿する「アクティブなユーザーにフォローしてほしい」企業におすすめです。

③デジタルインセンティブ付与で来店&アプリ活用促進|ほっかほっか亭

持ち帰り・宅配弁当のチェーン店「ほっかほっか亭」が2023年1月に実施したInstagramキャンペーンです。

【企業名】

株式会社ほっかほっか亭総本部

【賞品】

お弁当が1食無料になるデジタルクーポン

【キャンペーン方式】

フォロー&コメント投稿/インスタントウィン

Instagramキャンペーン告知投稿を見たユーザーは、「ほっかほっか亭」公式Instagramアカウントをフォローし、元投稿に「今年成就させたいこと」をコメント。その後、公式アカウントのプロフィール欄へ行き、指定のURLをタップすると抽選が行われ、クーポンのシリアルコードを取得できます。当選者は「ほっかほっか亭」のモバイルアプリにシリアルコードを入力すると、クーポンを獲得できます。

このキャンペーンでは、「お弁当が1食無料になるクーポン」が賞品です。同社のモバイルアプリと連携させることで、デジタルインセンティブとして付与が完了し、紙のクーポンを発送する手間やコストが一切発生しないスキームとなっています。そして同時にクーポン利用がフックとなり、実店舗への来店および店舗アプリのインストール・活用も促進できます。

インスタントウィンシステムを導入し、デジタルインセンティブを付与できる体制を構築することで、賞品発送やキャンペーン運営にかかるコストを抑えつつ、来店効果も向上させた事例です。

④モニターモデル募集でUGC拡散|SMORbi(スモルビ)

プレミアムベビーグッズのブランド「SMORbi(スモルビ)」が2022年10月に実施したInstagramキャンペーンです。

【企業名】

SMORbi(スモルビ)

【賞品】

プレミアムベビー用品
(2WAYウィンドブレーカー&レインカバー抱っこ紐ケープ)

【キャンペーン方式】

モニターモデル募集

このキャンペーンは、同ブランドの「抱っこ紐」を着用してInstagram上に写真&コメント投稿をしてくれる「モニターモデル」を一般の生活者の中から募るものです。

同ブランドのInstagramアカウントでは、複数回にわたりモニター募集キャンペーンを実施している様子が伺えます。

プレミアムなベビーグッズをモニター商品として、コアなファンに提供し、商品を利用してみて感じた正直な感想や、着用写真の投稿を促すことで、UGC拡散を目指している意図が読み取れます。

インフルエンサーに依頼する場合には、ブランドと親和性の高い人の選定、依頼費用、投稿方針のすり合わせなど、さまざまなコストや手間を伴います。

一方、この「SMORbi(スモルビ)」のように「モニターモデル募集」を呼びかける手法は、一般の生活者の中からブランドのコアファンを選抜し、ポジティブな意見もネガティブな意見も、ありのまま正直に伝えるUGCの増加を望むことができると言えます。

Instagramキャンペーンのやり方、事例をもっと読む
Instagramキャンペーン徹底まとめ!やり方から事例、ツールまでを解説

4.TikTokキャンペーンの事例2選

ここからは、TikTok上で実施されたキャンペーンの事例2選を紹介します。

①フォロー&いいねで手軽に参加。アカウントのフォロワー増加|アサヒグループ食品

食品メーカー「アサヒグループ食品株式会社」が2022年5月24日から6月6日まで実施したTikTokキャンペーンです。

@asahigf_jp

 

♬ 10 Things I Hate About You - Leah Kate

【企業名】

アサヒグループ食品株式会社

【キャンペーン方式】

フォロー&いいね

このキャンペーンは、新しく立ち上げたTikTokアカウントの認知拡大を目的として実施されました。アカウントフォローといいねを押すだけで応募完了になるため、参加ハードルが非常に低いキャンペーンです。

フォロワーが未だ少ない段階でのキャンペーン実施のため、参加数を担保するために拡散性が高いX(Twitter)上でもキャンペーンを同時開催し、外部からの流入を図りました。また、インセンティブもそれぞれ異なる商品詰め合わせにすることで、同時参加のメリットを高める工夫もされています。

②若年層に人気のTikTokクリエイターとコラボ、ハッシュタグチャレンジで認知拡大|ダイキン

エアコンメーカーとして知られる「ダイキン」が2022年7月に実施したTikTokキャンペーンです。

@minami.0819 今年の夏はエアコン必須🌀振り付け作ってみたから、みんなも踊ってエアコンを助けよう👊🏻💞#ダイキンのエアコンを救え #PR ♬ ダイキンのエアコンを救え - ダイキン工業

【企業名】

ダイキン工業株式会社

【キャンペーン方式】

ハッシュタグチャレンジ

このキャンペーンは、「エアコンといえばダイキン」というイメージ醸成と、ブランド認知拡大を目的としています。

本キャンペーンオリジナルの動画エフェクトを用意し、若年層に人気のTikTokクリエイターを起用。振り付けをクリエイターに考えて、まずはお手本動画を投稿してもらい、それを見たユーザーは指定ハッシュタグ「#ダイキンのエアコンを救え」を付けて動画投稿する、というキャンペーン内容です。

著名なTikTokクリエイターのお手本動画だけで、89万6千の「いいね」を獲得。TikTok上で「エアコンといえばダイキン」というイメージを醸成し、若年層の認知獲得に成功しました。

5.SNSキャンペーンで深堀りすべきポイント

この記事では、X(Twitter)、Instagram、TikTokにおける企業キャンペーンの事例をまとめて紹介しました。

SNSプラットフォームの多様化が進み、企業によるキャンペーンのあり方もさまざまな手法が見られるようになっていると言えます。

そのような状況の中、プラットフォームを問わず、キャンペーン企画の際に共通して深堀りすべきポイントは以下の3点だと言えるでしょう。

  • ✔ いかに自社のことを、新たなユーザーに向けて届けられるか
  • ✔ どんなメッセージを込めれば、キャンペーンを知ったユーザーの共感を獲得できるか
  • ✔ どんな参加条件を設定すれば、ユーザーのアクションを促せるか

まずは、「ユーザーから見て、参加ハードルの低いこと」と「自社らしさが端的に伝わること」を掛け合わせながら、企画を模索していくのがおすすめです。

また、次のような課題をお持ちの方に向けた、無料のお役立ち資料をご用意しています。

  • ✔ 目的に合った適切なSNSキャンペーンの手法が知りたい
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資料をお読みいただくことで、以下のポイントが分かります。

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