株式会社ハークスレイ / ほっかほっか亭
2020.09.16
株式会社ハークスレイ 販売促進部・IT推進課課長 百岳氏
株式会社ハークスレイは、フランチャイズチェーンのお弁当専門店として、創業43年の老舗「ほっかほっか亭」を展開しています。
炊きたてのご飯や手作りのお惣菜など、提供する食にこだわる同社では、今年に入ってからSNSを活用した施策に注力。特にインスタントウィンキャンペーンツール「echoes」を活用したTwitter×Intagram連動型キャンペーン施策に力をいれています。
なぜ同社はSNS活用に力をいれるようになったのでしょうか。本施策を行った背景や、インスタントウィンキャンペーンツール「echoes」をどのように活用したのか、実際の成果や来店への貢献度の可視化なども含めて、今回は同社の販売促進部・IT推進課課長、百岳氏にお話を伺いました。
-まずは御社の事業内容と百岳様の業務内容について改めて教えてください。
私たちハークスレイグループは、お客様の生活に役立つ企業として地域社会に貢献するとともに、「安心」「安全」を基本とした、さらなる価値の創造を目指し、「食」に関わる様々なサービスを提供しています。
中でも私は、販売促進部・IT推進課の課長として、お弁当のテイクアウト専門店「ほっかほっか亭」の販売促進施策に従事しています。
特に我々のIT推進課では、従来の折り込みチラシなどの販売促進施策から脱却し、いわゆるIT戦略的な施策に取り組んで成果をあげることを目指しております。そのひとつとして、直近ではSNSを活用したマーケティング施策に力をいれています。
ほっかほっか亭のウェブページ。各店舗で手作りにこだわったフランチャイズを展開し、提供商品も地域ごとに異なるものがある。
-ありがとうございます。御社は現在、SNSを活用したマーケティング施策に注力されていますが、その背景について教えてください。
SNSの強化に踏み切った背景には、新型コロナウイルスの影響による消費者の行動の変化があります。
例えば、オフィス街など「ビジネス立地」にある店舗ではテレワークの浸透によってお客様の数が鈍化し、従来の店頭告知物のような施策で販売を促すことが難しい状況でした。
加えて、コロナ禍では、消費者のSNSの利用時間が増えたというデータもでていました。こうした状況から、タイミングとしても今が最適なのではと考え、SNSを活用した施策に力を入れていくことにしました。
-コロナ禍において、作りにくくなったお客様との接点を、接触時間が増えているSNSを活用することで新しく創出していこうとされたんですね。
はい。ただ、コロナ以前から新しい顧客接点をどう作っていくべきかという課題はもっていました。ほっかほっか亭というブランドは若年層を含めて一般認識率は高いのですが、顧客層は30〜40代がメインです。やはりブランドの今後を考えていくうえでも、10〜20代の若年層と接点をもち、来店に繋げていくような施策には取り組まなくてはいけません。
その点でもまずは若年層との接点が持ちやすいSNSをきっかけとして、若年層のお客様にご来店いただき、お弁当を1つでも買っていただく体験を作ることが大切だと考えています。
-御社ではSNSを活用した施策としてechoesを活用したTwitterインスタントウィンキャンペーンに取り組まれています。こちら施策について教えてください。
はい。ほっかほっか亭の公式Twitterアカウントではこの7月より、キャンペーンをきっかけとした店舗送客を目的にインスタントウィンキャンペーンを実施しています。
今までほっかほっか亭にご来店いただいたことがないお客様にもリーチし、まずはブランド認知をしてもらい、そこからキャンペーンで配布するクーポンをきっかけとして店舗に誘導しお弁当を食べてもらいたい、と考えていました。
第1弾は唐揚弁当の無料クーポンが1000名様に当たるというキャンペーンで、7月1日から22日まで実施しました。
-キャンペーンをインスタントウィン形式にしたのはなぜでしょうか?
やはり、KPIとする「フォロワー数」や「リツイート数」など、目に見える指標について高い成果が見込めたためです。
今回のキャンペーンは、SNSの強化を決めて1番最初に取り組む大きな施策でしたので、今後の施策継続のためにもまずは1つ成功体験を作ることが大切だと考えていました。
そのため、ユーザーの参加ハードルが低く、これらの指標について高い成果が見込めるインスタントウィン形式が適していると判断しました。
また、キャンペーンは参加した時が1番参加者のモチベーションが高い状態だと思います。インスタントウィン型のキャンペーンは、1番モチベーションが高まっている時に、その場で当落の通知ができるのが特徴です。
このタイミングでクーポンを配布することで、事後抽選型のものと比較すると来店率やクーポン使用率があがりやすいのではないかと考えたのも理由の一つです。
-実際にキャンペーンを実施されていかがでしたか?
予想を上回る成果がでて、大変驚いています(笑)
例えば、今年7月に実施したTwitterのインスタントウィンキャンペーンでは、フォロワーがキャンペーン実施前のおよそ1.8倍増加しました。
同時に、事後抽選型のキャンペーンの数値と比較してもリツイート数が12倍、フォロワーの増加数も18倍という高い成果がでていますのでインスタントウィン型のキャンペーン施策として成功したと評価できます。
-来店誘導の面ではいかがですか?
はい。想定していた数値よりも上回った成果をあげることができ、しっかりと来店にも貢献することができましたので、評価しています。
また、実際に店舗でクーポンを使っていただく際にも、問題なくスムーズに処理ができましたので良かったと思っています。
また今回は、当落通知のツイートに、Instagramでのフォロー&いいねキャンペーンの告知を入れ、Instagramキャンペーンへ誘導する施策も実施しました。
キャンペーンの返信ツイートにInstagramアカウントのフォロー促進を促すクリエイティブを活用した。
こちらの施策では広告を使わず、TwitterキャンペーンからInstagram公式アカウントでのキャンペーンへ誘導し、キャンペーンでのフォロワー増加数、およそ4,000名という結果も出しています。
Instagramについては、取り組み始めたばかりですのでまだフォロワー数などの具体的な目標値が定まっていません。しかし大量の拡散が生まれるTwitterキャンペーンと連動させることで、キャンペーン参加ユーザーをうまくInstagramへ誘導することができました。その結果Instagramのフォロワーも着実に増やすことができましたので、こうした取り組みは今後も引き続き取り組んで行きたいと考えています。
-withコロナ、アフターコロナと言われ、我々の生活様式も以前とは変わっています。こうした状況の中、御社では今後TwitterやInstagramをどのように活用されたいとお考えですか?
店舗への送客を促すためのお客様とのコミュニケーションをはかるうえで、SNSはとても大切だと考えています。やはり、今後しばらくは消費者の意識としては外食を含め店舗へ足を運ぶという行動を控える傾向はこれからもまだ続いていくと思います。
そのうえで、我々のように店舗に近い生活圏の方々に対して店舗上のコミュニケーションを行なってきた企業の場合、どのようにお客様と接点をもち、コミュニケーションを行なっていくのかは大きな課題です。
さらに、今は大手のコンビニさんをはじめ、たくさんの場所でお惣菜やお弁当を買うことができ、その商品ラインナップもとても充実しています。
そのため、お客様もどこの何を買うか迷ったり、それぞれの違いが分からなかったりということも多いのではないでしょうか。
店舗での直接的な接点が持ちづらくなっている昨今、お客様にほっかほっか亭を選んでいただくためには、デジタル上でのお客様と接点を維持し、我々の思いを伝えて他の商品との違いを理解していただく必要があります。それが実現できるのが、SNSだと我々は考えています。
-例えばどういったメッセージを伝えることでこの差別化ができるとお考えですか?
例えば、ほっかほっか亭では、ご飯は炊きたてをご用意し、煮魚や焼き物、卵焼きなどご提供するお惣菜のほとんどを店内で調理しています。
毎日食べる食事はとても重要ですし、体に良く、作りたての美味しいものを届けたいという思いがあるんです。
この思いは、我々ほっかほっか亭の1つの大きな特徴だと言えます。
SNSには、消費者の方に直接こうした我々の思いを伝え、ほっかほっか亭について理解を深めてほっかほっか亭を好きになっていただく、そんな役割を期待しています。
同社のTwitterアカウントでは、GIF画像を活用しながら、商品やキャンペーンに関する情報を発信。Instagramアカウントではそうした情報発信と一緒に、同社の商品を活用してできるアレンジレシピも公開している。
同時に、キャンペーンを含めてSNSをきっかけとして店舗に来ていただき、実際に「食べる」という体験をしていただくことで、よりほっかほっか亭について理解し、その価値を感じてもらえるのだとも思います。
今後は、SNS上でのお客様との接点を大切にしながら関係性を深め、ほっかほっか亭のファンになっていただく、そんなSNS運用にしていきたいと考えています。
メール及び電話にて回答させていただきますが、回答までにお時間をいただく場合があります。
あらかじめご了承ください。