2020.12.25
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、デジタル化が進む近年。店舗に足を運ぶより、インターネットで購入しようと考える生活者が増えています。
そのような環境下でさらに注目が集まる「D2C」ビジネス。商品を直接顧客にお届けするビジネスモデルのため、せっかく良い商品を生み出しても顧客にリーチできなければ意味がありません。
そんなD2Cビジネスのマーケティング施策の鍵となるのが、今回紹介する「UGC」施策です。実際、著名なD2Cブランドは既にUGCを活用した施策で成果をあげています。
D2Cビジネスにおいて、なぜUGC施策が重要なのか、実際に活用している企業の事例を交えてご紹介させていただきます。
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D2Cとは、「Direct to Consumer」の略称であり、生活者に対して製品を直接販売するビジネスモデルを指します。
従来メーカーは店舗などリアルな販路を前提とする一方で、D2Cメーカーは自社ECサイトなどでデジタルな手法で販売するケースが多く、顧客の声や行動などのデータの取得・分析を自社でクイックに行うことができ、すぐに商品や販促の施策に反映して改善していけることが特徴です。
D2Cというビジネスモデルが広がった背景には、ネットショッピングやSNSの普及など、企業が顧客と直接繋がることができる手段が増えたことがあります。
D2CブランドはECサイトでの販売をメインとすることが多く、その場合顧客に商品を実際に手に取ってもらうことができません。ECサイト上でいかに商品の魅力を伝えられるかが重要になります。
そこで、用いられるようになったのが「UGC」を活用した施策です。
UGCとは、「User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ」の略であり、ユーザーがInstagramなどのSNS上に投稿した画像や動画、文章などを指します。
実際に商品を使用したことがある顧客がSNS等に投稿した画像や動画、文章などをECサイト等に掲載することで、化粧品であれば使用感、アパレルであればサイズ感、食品であれば味など、購入を検討している方の参考になる「顧客の生の声」を届けることができます。
前述した通り、D2CブランドはECサイトでの販売をメインとしていることが多いため、ここではECサイトの売上を上げる目的でUGCを活用するにはどのような方法があるかをご紹介していきます。
ユーザー目線の自然な訴求ができる「UGC」は、優秀な広告クリエイティブ素材として活用できます。また、UGCを広告クリエイティブに活用することで、従来クリエイティブの制作にかかっていた時間やコストをカットし、短期間に大量の素材を手に入れることも可能です。
ユーザーが実際に商品を使用した感想・口コミは、初めて商品購入を検討する際に、ユーザーが必ず求めるコンテンツの一つです。企業が編集した「お客様の声」ではなく、リアルなUGCをそのまま新規顧客獲得用のLPに掲載することで、他口コミサイトへの離脱を防止し、滞在時間の向上やコンバージョン率の向上につなげることができます。
UGCは記事LPにも自然になじむコンテンツとなります。さまざまなアイデアで記事の中にUGCを取り込むことで、記事の説得力を上げ、滞在時間やコンバージョンレートの向上につなげることができます。
お試し商品を購入して商品を実際に使用した後、定期購入を含む「本購入の申し込み」を検討するユーザーに対しても、UGCは購入を後押しする強力なコンテンツとなります。他のユーザーがどのようにその商品を自分の生活の中に取り入れているかを示すことで、ユーザーの自分ごと化をさらに促進することができます。
ブランドに対して興味を持った人が訪れるECサイトトップページにUGCを掲載することで、ユーザーの興味関心をブランド全体から「個別の商品」に促し、商品詳細ページに誘導することができます。また、商品詳細ページに「ユーザー目線のコンテンツ」としてUGCを掲載することでユーザーの自分ごと化を促進し、CVRの向上につながります。
商品購入直後に表示される「サンクスページ」は、商品を購入したユーザー全員が確認する場所です。ここに他商品のUGCを掲載することで、実際に今商品を買ったばかりのユーザーの「ついで買い」を促進することができます。
ECサイトを閲覧中、「こんな商品もおすすめ」としてリコメンド表示する商品の画像としてもUGCが活躍します。さまざまな関連商品の豊富な口コミを見せることでブランド全体への信頼度を高めて検討商品の購入を促すとともに、関連商品のクロスセルを促すことにも役立ちます。
自社メルマガのコンテンツにUGCを掲載することで、ユーザーの興味関心を引き、商品サイトへのクリックを促すことができます。コスト・手間をかけずに、不足しがちなメルマガコンテンツを補うことも可能です。
UGCを自社公式SNSアカウントの投稿に活用することで、自然とフィードに馴染み、ユーザーから受け入れられやすい発信をすることができます。コンテンツの制作にかかるコストや時間を減らし、不足しがちなコンテンツを補うことにも役立ちます。
関連上記について、実際に活用されている企業の事例を添えて解説した記事はこちら。
▶ECの売上UPに効く、UGC活用アイデア&事例7選【新規にもリピートにも効果的!】
▼ D2Cブランドが実践している「UGC活用」に関する事例集はこちら
ではD2CブランドはどのようにUGC施策を実施しているのでしょうか?実際にUGCを活用しているD2Cブランドをご紹介します。
パーソナライズシャンプー「MEDULLA」やオーダーメイドスキンケア「HOTARU PERSONALIZED」など、パーソナライズに特化したD2Cブランドを展開し、急成長を遂げている株式会社Sparty。
Spartyでは、積極的なSNSアカウント運用を行なった結果、そこに呼応する形でお客様から商品について多くのハッシュタグ投稿をいただけるようになり、そうした投稿をマーケティングに活用されています。実際に商品を使っているお客様のリアルな声が詰まったUGCは、MEDULLAを通して得られる体験をより効果的にお伝えして理解を促すことができるコンテンツとなっています。
ページの世界観やブランドのイメージを壊さずに成果をあげるUGC表示施策に取り組んでいる。
「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに」をミッションに、1食で必要な栄養素をバランスよく取ることができるパンや麺の販売を行なっているベースフード株式会社。
食品系D2C企業として業界を牽引する同社は顧客との直接的なつながりを重視した事業展開を行なっており、顧客の声を生かす施策としてUGC活用にも力を入れています。
実際の商品の利用シーンや活用方法が伝わるリアルなコンテンツであるUGCは、それ自体が商品の価値をあげてくれるものだと考え、顧客に効果的に商品を知ってもらい商品を最大限に活用していただくためにUGCをLP等に掲載されています。UGCを掲載したLPでは、CVRが1.24倍に向上した事例も出ています。
UGCを表示させたLPではCVRが1.24倍に改善した。
D2Cブランドのマーケティング施策において、UGCの活用が有効な理由と事例をご紹介させていただきました。Instagramの普及によりその投稿を活用できるようになったことで、投稿者の人となりや投稿日などもわかるようになり、従来のレビュー機能よりさらにリアルなクチコミとしてUGCが活用できるようになっています。
上記のブランド以外にも、UGCを活用した施策で成果を出されている企業の事例をまとめた資料を公開しています。以下より無料でダウンロードできます。
記事公開日:2020.12.25