2024.1.23
EC・D2C事業を運営し、新規獲得を目指す中で、LPのCVR改善に頭を悩ませていませんか?
本記事では、ヒートマップを用いた効果的なLP改善方法について詳しく解説します。ユーザーの行動を可視化し、LP改善のヒントを客観的に掴むことで、CVRの効率的な向上を目指しましょう。
さらに、LP改善においてUGCや動画コンテンツを活用して成功した企業事例も紹介。具体的な改善例を通じて、LP経由で獲得できるビジネスの成果向上を目指しましょう。
ヒートマップとは、Webサイト分析ツールの一種です。
Google Analytics4などのアクセス解析ツールでは、訪問者数や、ページビュー数、コンバージョン数などを追跡可能です。しかし、特定のページ内で「ユーザーが熟読している箇所はどこ?」「どこまで深くスクロールして読んでいる?」といった、より詳細な行動データまでは、わかりません。
しかし、ヒートマップを活用すると、Webページ上のユーザーの行動を色分けして可視化できるようになります。次表は、具体的に可視化できることをまとめたものです。
熟読されている箇所 | ユーザーが、特定ページ内のどこに高い関心を持ってよく読んでいるかわかる |
---|---|
スクロール深度 | 特定ページ内における、ユーザーのスクロール距離(深さ)を明らかにできる |
クリック箇所 | ユーザーが、特定ページ内のどこでよくクリックしているかわかる。つまり、CTAが適切にクリックされ、CVを促すことができているのか否かを可視化できる |
離脱箇所 | ユーザーが、特定ページ内のどこで離脱したのかわかる。つまり、ページ閲覧中に関心が薄れてしまった箇所、もしくは、ストレスを感じた箇所を推察できる |
[出典]Clarity heatmap
ヒートマップの活用は、LPを改善し、CVR向上を図るうえで役立ちます。ヒートマップのデータを確認することで、次のようなヒントを得られるからです。
ヒートマップは、実際にLPやWebページを訪れたユーザーの行動を可視化して示してくれます。
といった点を、データを根拠に把握できます。「特定のページを改善するなら、どの部分から優先的に着手すべき?」というポイントがあぶり出され、LPOの大きなヒントとなるでしょう。
LPO施策を実行する前に、たとえば「LP内のファーストビューを変更したら、もっとユーザーの反応が良くなるのでは?」「LP内でCTAボタンの位置をもっと上に移動させればもっとクリックされるのでは?」など、いくつか仮説を立てるはずです。
その仮説を検証するプロセスでも、ヒートマップが役立ちます。
実際にユーザーがLP上でどのように行動するか、データとともに可視化できるため、あなたが考えた仮説を精度高く検証できるようになるでしょう。
仮説検証の結果、LP改善が成功したならば、ユーザーから高い支持を得られた「勝ちパターン」の発見につながります。
一度「勝ちパターン」を見つけたら、そのクリエイティブを他のLPにも横展開すれば、事業全体で複数のLP運用の成果を高められるでしょう。
特定ページやサイトのUX上の課題を素早く見つけるうえでも役立ちます。
ヒートマップを活用することで「CTAを設置しているのに、あまりユーザーがクリックしてくれない」「もっと深くスクロールして読んでほしいのに、ページ上部で離脱してしまう」など、思うように成果につながっていないページ構成に関して、データを根拠に理解することができます。
ヒートマップを用いたWebサイト改善では、特に以下のポイントに注目することが重要です。
ヒートマップを通じて、読者がどの情報にもっと関心を持っているか把握することが重要です。特に、以下の点に注意しましょう。
重要な情報なのに、読まれていない
もっとも読んでほしい情報なのに、あまりユーザーに読まれていない箇所があるとしましょう。その場合、具体的な理由として
などが考えられます。
予想外に多く読まれている箇所を発見した
企業側が思っていたよりも「予想外によく読まれている箇所」を発見したとしましょう。
このような箇所は、訪問者が本当に知りたい情報である可能性が高いです。魅力的なコピーや画像、動画コンテンツ、UGCなどが訪問者の注意を引いている場合も考えられます。
ヒートマップを通じてユーザーの意外な行動がわかったら、CVR向上のために、具体的に次のような取り組みを進めると良いでしょう。
視覚的要素の追加:図や表、動画などを適切に追加。内容の理解を助けます。
内容の調整:読まれていない箇所は削除または改善。想定外に読まれている箇所はユーザーニーズを汲んで強化。ユーザーの興味に合わせて内容を調整します。
ヒートマップを通じてユーザーがLPから離脱する理由を推察し、それに対する改善策を実施することは、CVR向上のために非常に重要です。
離脱の原因に関して、具体的に以下が考えられます。
目的を達成したから離脱した
ユーザーが必要な情報を得て、関連するリンクをクリックしてページを離れている場合、目的達成(CV獲得)の兆候と見ることができます。この場合の離脱は、必ずしもネガティブなものだとは言い切れません。
ページの画像や動画が分かりにくくて離脱した
ページ内の画像や動画がユーザーニーズとズレている、わかりにくい、主旨に合っていない、または読み込みが遅い場合、ユーザーが離脱する場合があります。
コンテンツが不満で離脱した
ユーザーがページの記載内容に満足できず、「知りたいポイントが足りない」「いろいろなことが書いてあるけれど、知りたいことと、関連性が薄い」などと感じた場合、離脱する可能性が高くなります。
離脱を食い止めたい場合には、具体的に以下のような策を考えてみると良いでしょう。
サイトパフォーマンスの向上
ページの読み込み速度を改善し、不要な画像を削除することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させましょう。速度の遅いページはユーザーの離脱率を高めるため、パフォーマンスの最適化は重要なポイントです。
画像や動画の見直し
ユーザーのニーズに対して最適な画像や動画を盛り込み、読む側が混乱しないようにしましょう。
コンテンツの質の向上
ユーザーが知りたいことが過不足なくわかって、満足できる(さらなるコンテンツを探す必要がない)コンテンツになっているかどうか見直しましょう。
CTAボタンが、ユーザーの目に留まっているか、CVを促すことができているかも分析してみましょう。ユーザーが、CTAボタンの表示位置をどの程度閲覧しているか、チェックします。
もし、あまり閲覧されていないようであれば、ページ内のより目立つ位置にCTAボタンを移動させることで、コンバージョン率の向上が期待できます。例えば、ユーザーの視線が自然と留まるページ中央や、スクロールせずに見えるファーストビュー部分など、より注目されやすい位置に配置することが重要です。
また、デザイン(色、サイズ、形状など)を調整し、ユーザーの注意を引きやすくすることでも、コンバージョン率が変わる場合があります。
「リンクがないにも関わらずクリックされている箇所」があれば、注意が必要です。これは、ユーザーが関連リンク(補足情報など、他のコンテンツ)を期待していたり、拡大可能な画像を求めている可能性を示しています。
ユーザーが実際によくクリックしてくれる箇所に、関連コンテンツへのリンクを設置したり、画像を拡大可能にするなどの対策を講じるとよいでしょう。
ヒートマップを通じてLP上でのユーザー行動を理解し、LP改善施策を実行する際に、「コンテンツの質を上げる」という観点では、
を盛り込むことも大いに有効です。その成功事例をいくつか紹介します。
有機農産物の宅配サービスを提供している「大地を守る会」では、UGCを活用し、LPのCVRを大幅に向上させました。
【UGC掲載の取り組み後、CVRがさらに平均1.4倍向上した理由も紹介】
全国で親子教室を展開する「ベビーパーク」も、UGC活用でLPのCVRを大幅に向上させることに成功しました。
[出典]根本的なCVR改善にはUGCが必要だった。 親子教室ベビーパーク、UGCでお客様の不安を払拭しCVR1.99倍に
【LPの根本的なCVR改善ができた取り組みをさらに詳しく紹介】
まつげ美容液ブランド「EMAKED」は、新規獲得LPにおいて、コンテンツの一部を動画化することで、CVRを大きく向上させました。
【“動くLP”についてもっと知る】
本記事では、ヒートマップを活用したLP改善の重要性と、見方のコツについて詳しく解説しました。
ユーザーの行動を可視化することで「LP内の、どの部分がもっとも関心を引いているか?」「どこで離脱しているか?」といったポイントを理解することが、CVR向上に不可欠です。
またLP改善の成功事例では、UGCや動画コンテンツの効果的な活用が、LPのパフォーマンス向上に大きく寄与することも紹介しました。
KPIを改善するためには、「とにかく訴求・コンテンツを入れ替えて検証していく」ことがもっとも重要です。
しかし「コンテンツを量産し、高速で検証する人手が足りない…」とお悩みの企業も多いのではないでしょうか?
です。圧倒的な制作量とインパクトの大きい打ち手を提供し、CVRの向上を実現します。「LP改善に、新たな試みを取り入れたい」と考えている企業のご担当者様は、ぜひLetroのソリューションをご検討ください。
記事公開日:2024.01.23