LP×動画化でCVRが1.99倍に!まつげ美容液「EMAKED」の勝ちLP誕生秘話

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水橋保寿堂製薬株式会社は、医薬品や化粧品や、健康食品・サプリメントなどを製造・販売している創業74年の製薬会社です。
主力商品のまつげ美容液「EMAKED(エマーキット)」は、2012年の販売開始以来シリーズ累計出荷本数が700万本(2023年4月時点)を突破し、アットコスメなど名立たるメディアランキングで1位を受賞する大人気商品です。

今回は、同社でマーケティングディレクターを務め、WEB媒体での新規獲得を担当されている村井 信也 氏に、LP×動画化でCVR1.99倍を実現するまでの検証プロセスやポイント、制作体制についてお話を伺いました。

常時4パターンのLPを用意。流入元にあわせて動画/静止画を使い分け

ーまずは御社の事業概要や主力商品について教えてください。

村井氏:
弊社は、創業74年の製薬企業です。スキンケアや健康食品・サプリメント、日用品など、女性のお悩みを解決するための商品を中心に、様々な商品を製造・販売しています。なかでも、「EMAKED(エマーキット)」というまつげ美容液は、2012年に販売が開始されて以来、多くのお客様にご愛用いただいている主力商品になります。

ーまつげ美容液「EMAKED」メインターゲットを教えてください。10年以上販売されていますが、メインターゲット層の変化はありましたか。

村井氏:
メインターゲットは市場環境や成果をみながら変更しています。発売当初は、40~60代の女性をメインターゲットとしていました。それから、ちょうどコロナ禍の最中に、20代に変更しました。競合商品も増え、CPAが安定しない状況になっていたのもありますし、コロナ禍によるマスク生活で目元をケアしたいという需要が高まるだろうという仮説と、それまで美容室やマツエクサロンに足を運んでいた20代の女性が動くだろうという仮説のもと変更し、実際に成功しました。直近は、実際にお客様のお声を伺う中で、60代以上の方の「まつげのボリュームを増やしたい」というお悩みを多く伺いますし、実際の利用者に占める割合も大きいため、60代以上をメインターゲットにしています。

アルマダターゲットの変遷

ーターゲット層を変えることは、WEBマーケティングの戦略において比較的大きな判断になると思うのですが、メインターゲットを変えるご判断は、どのような情報をもとに行われていますか?

村井氏:
今行っている新規顧客獲得がうまくいかなくなってきたなという時に、ターゲットを変えるテストをして判断しています。

ーメインターゲットを変えた時に、広告クリエイティブやLPも連動して変更されていると思いますが、どのような順番で変更されていますか。

村井氏:
一番最初にやることとしては「広告文(キャッチコピー)」の変更です。広告文のテストだけだと変なバイアスがかからないためです。例えば若い世代に変えるのであれば、同じ意味でも若者言葉に変えてテストし、それで反応が見られたらLPの中身のコンテンツを変えるようにしています。

ー広告文のテストをした上で、LPの検証に入られているとのことですが、現状のLPのパターンや媒体毎の使い分けを、どのような考えのもと行っているかお聞かせください。

村井氏:
常時4パターンほどまわしています。LPのパターンは流入元にあわせて変更しており、SNS系では動画コンテンツをメインにしたLPを、検索などその他には静止画コンテンツをメインにしたLPを出しています。

SNSは動画が多く配信されているプラットフォームなので、動画に慣れているユーザーには動画の方が目をとめてもらえるのではという考えのもと、動画コンテンツをメインにしています。一方、検索広告は、ユーザーの目的がはっきりしている場合や商品購入までの意思決定のスピードも早い場合が多いと思うので、静止画コンテンツで端的に見せるようにしています。

CVR1.99倍に改善!LP×動画化検証の裏側

ーここからは、動画を中心としたLP検証について詳しくお話を伺えればと思います。まずLPコンテンツ動画化の検証を始められた背景を教えてください。

村井氏:
動画化は、最初どのように始めたらよいかわからず、なかなか取り組めていなかったのですが、どうやらユーザーの理解度が上がるらしいという情報のもと、テストを開始していきました。

ー検証プロセス、成果の概要を教えてください。

村井氏:
1年間、LPコンテンツを動画化する検証を行った結果、CVRは1.99倍に向上しました。検証ステップは3つに分けて行いました。まず最初の検証としてファーストビューを動画化、次に課題提起下の商品紹介コンテンツを動画化、最後に購入を後押しするコンテンツである権威性・特典・継続する理由を動画化しました。

LPの動画化フロー

ファーストビューの動画化

ー最初の検証である、ファーストビュー動画化について、詳しく教えてください。

村井氏:
そもそも静止画コンテンツだけのファーストビューはほぼ見られていないケースが多く、静止画コンテンツを入れ替えたとしても数字インパクトは大きくない、ユーザーに目をとめてもらうのであれば動画化が良いと思い、ファーストビューの動画化を行いました。
最初は、とにかく動かしてみようということを意識したのですが、これではうまくいきませんでした。次の検証では、コンテンツを一つずつ、人の目の動きにあわせた”Zの法則”を取り入れ、重要な情報を瞬時にインプットできる動かし方にしました。その結果、CVRは1.25倍に改善し、CPAも安定しました。


左:最初に動画化したFV  右:次の検証で”Zの法則”を使い動画化したFV


LPの内容を全て盛り込んだフル動画化したFV

最後は、LPの内容をファーストビューで全て伝えたらどうなるのかと考え、LPの内容を全て盛り込んだフル動画化の検証をしました。このLPは、Instagram、TikTok、LINE VOOMと、縦長動画配信媒体を中心に用い、特定媒体ではCPAが50%改善するなど、大きな成果がでました。

中間コンテンツ(商品紹介)の動画化

ー次の検証ステップについて、お聞かせください。

村井氏:
ファーストビュー動画化の検証のあとは、中間コンテンツ動画化の検証を行いました。「お悩みに対して解決策=商品を提示する」もので、読み飛ばされてしまっているコンテンツだとわかったので、このエリア全体を動画にしたらユーザーに目をとめてもらえるのでは?と思い、検証しました。結果、まつげ美容液を検討しているユーザーに対して、解決策=商品情報を強く印象づけることができ、最初の検証ステップ(ファーストビューの動画化)から、CVRがさらに1.25倍に改善しました。

中間コンテンツ_静止画

従来の中間コンテンツ(静止画)


動画化した中間コンテンツ

権威性や特典コンテンツの動画化

ー次の検証ステップについて、お聞かせください。

村井氏:
「権威性・受賞歴」はもともとYouTube動画をいれていたのですが、それだと再生されないことが多く、伝えられていないという課題がありました。スライドショー風の短尺動画にしてわかりやすくしてみたらユーザーに見てもらえるのではと考え、検証しました。
「定期特典」のところは、もともと静止画コンテンツを設置しており結果が出ていましたが、さらに良くするために、動画化しました。「継続する理由」については、成果がでた静止画コンテンツをさらに良くするために動画化しました。
これらの3つの検証ステップを積み重ねた結果、累計でCVRは1.99倍に向上しました。


権威性・受賞歴コンテンツの動画化


定期特典コンテンツの動画化


継続する理由コンテンツの動画化

LP×動画化の検証を支える制作体制とは

ーここからは、LP×動画化の検証をどのような体制で実現されているかお伺いできればと思います。動画制作をインハウス化されている理由をお聞かせください。

村井氏:
外注すると、まずは商品理解を深めていただき、どのような施策をなぜ実施したいのかの背景を説明し、その後制作依頼、確認まで、それなりのコミュニケーションコストがかかります。それらを考えると、インハウスの方がPDCAを円滑に早く回せると考え、自社で制作しています。

ー動画活用は、クオリティと、効果検証量やスピードの両方を天秤にかけながら進めることになると思うのですが、御社の場合だと検証量、スピードを意識されているということでしょうか。

村井氏:
はい、LP施策は検証量が大事だと思っています。クオリティはトレンドに左右されると思っているので、そこに左右されないようにクオリティより速度をとるという考えで、インハウスでの動画制作を選んでいるのもあります。そのため、マーケターが勝ちLPの要素などを組み込み、動画を制作できるような体制、また動画制作スキルがないメンバーでも動画を制作できる体制にしています。

複数ツールを使い分け。LetroStudioはルール化しやすく再現性を高められる

ーここからは、動画制作スキルがないメンバーでも動画を制作できる体制づくりの一環でご活用いただいているLetroStudioについて詳しくお伺いできればと思います。実際にLetroStudioを使ってみていかがですか?

村井氏:
LetroStudioは、プロフェッショナルの動画制作現場でも用いられるAdobeと比較すると、できることが限られているとも言えますが、それゆえ、組織内でルール化しやすく、工数削減になり、再現性が高まっています。

ー現在、AdobeもLetroStudioも動画制作に併用されているとのことですが、どういった判断軸でツールの使い分けをされていますか。

村井氏:
Adobeを使うのは、作りたいアニメーションに対してLetroStudioでは表現できない場合、交通広告やサイネージ・TVer広告などに掲載する際、エンコード・ビットレート・音声など出力形式が決まっている場合です。

使う人を選ばないLetroStudioで制作人員増加→検証量が4倍に

ーLetroStudioを導入して、検証量やスピードなど、新規顧客獲得のPDCAにおいてどのような変化がありましたか。

村井氏:
動画制作できるメンバーを増やし、検証量を増やすことができています。
LetroStudioは使う人を選ばないため、動画制作に関わる人を2人→6人に増やすことができ、その結果、複数の目的・チャネルで同時進行で施策をまわせています。
例えば、コーダーも動画クリエイティブを作れるようになったことで、LPコンテンツ動画化のテストを一人で完結できるようになったり、マーケターが動画クリエイティブを作りテストできています。

ー定量数値がございましたら、お聞かせください。

村井氏:
検証量は、単純に4倍以上になりました。導入前は、動画制作できるメンバーは2名で、1~2商品を4媒体でまわしていたので4~8媒体での検証にとどまっていました。導入後は、動画制作できるメンバーを6人に増やすことができ、4商品を4媒体以上でまわせるようになったので、16媒体以上で検証できています。他にも、オンライン・オフライン問わず、今まで取り組めていなかった媒体にチャレンジでき、新規顧客獲得施策の打ち手の幅を広げられています。

Before:2名体制、1~2商品×4媒体=4~8媒体
After:6名体制、4商品×4媒体+プロモーション施策=16媒体以上

ー最後に、今後LetroStudioに期待することや、LP・広告成果改善における動画活用の展望を教えてください。

村井氏:
LPをインタラクティブなものにしたり、縦長媒体の広告ではオリジナルの音楽をAIで生成して作曲して検証できるようにしたり、お客様になる以前の方々のお声も伺い、それをコンテンツ化して検証するなどして、より成果を高めていきたいと考えています。