ECサイトの集客!少ないリソースで売上を高めるポイント~集客方法7選と具体事例もご紹介~

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ECサイトの集客_ogp

ECサイトを運営する中で、「売上向上」は多くの事業者にとって最も重要な課題ではないでしょうか。

しかし、それ以前に「集客=サイト流入増加」と「購入転換=サイトに訪問したユーザーの獲得」に苦労している事業者が多いこともまた事実です。

そこでこの記事では、ECサイト運営において想定される一般的な集客手法を紹介したうえで、「限られたリソースを最大限に活用するには」「サイト上のコンテンツを充実させ、見込み顧客の心に響くECサイトを構築するには」といったポイントにフォーカスして解説します。

少ない投資で大きな効果を引き出すための具体的な事例をお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

ECサイトで「集客」が重要な理由

まず、「ECサイトで売上を上げるには?」という大きなテーマについて考えてみましょう。
はじめに、次のような計算式をイメージしてみてください。

計算式_ラフ図

この計算式は、
      
  • ・集客数
  • ・購入率
  • ・客単価

という3つの要素で構成されています。

この3つの中でまずは、「できる限りの手を尽くして、とにかく多くの見込み顧客を集客する」というステップを強化しなくては、「売上向上」を望むことは難しいといえます。集客によってECサイトに訪問してくれた人のうち、「全員が買ってくれる」というわけではないからです。訪問してくれた人のうち、何割かが「購入」のステップへと進んでいきますが、これが「購入率(コンバージョン率、CVR)」です。

この「購入率」はもちろん、高ければ高いほうが望ましいため、購入率を高める工夫も欠かせません。具体的には「カゴ落ち(気に入った商品をカートに一旦追加したけれど、何らかの理由で結局、決済に進まないで離脱した)」を低減させることなどが挙げられるでしょう。たとえば、カートに商品を入れて放置したままの人に『お買い忘れはありませんか?』などとリマインドメールを自動送信する仕組みを構築しているECサイトも見られます。ただし、このような仕組み自体を構築・運用するにはコストと手間を伴います。

そして、「客単価」を上げることも重要です。ここでは具体策として「ついで買いの促進」などが考えられます。たとえばサイト内で「この商品を買った人は、こんな商品にも興味を持っています」などと、サイト上での行動履歴を基にパーソナライズレコメンドを表示するECも数多く見られます。しかし、これも仕組みを導入してチューニングするコストと手間が必要です。また、たとえば化粧品や健康食品などであればトライアルセット購入を経て、上位(高単価)商品を案内し、定期購入を促すようなビジネスモデルも多いといえます。

つまり、
      
  • ・集客数
  • ・購入率
  • ・客単価

この3つをそれぞれに強化していくことで、ECサイトの売上は高くなると計算できます。

ECサイトの代表的な集客方法

ここでは、「集客」のプロセスにフォーカスして解説します。

ECサイトにおける一般的な集客方法として、大別して以下3つの施策が挙げられます。
      
  • ・広告出稿する
  • ・SNSを活用する
  • ・SEO対策を強化する

この3つについて、それぞれ概要を理解していきましょう。

広告出稿する

小規模事業者でも比較的ハードルが低く始められるのが、Google広告やヤフー広告、SNS広告、YouTube広告など、Web広告を出稿する取り組みです。

メリットは、「年代」「性別」「地域」などターゲティングの設定次第で、情報を届けたい人に短期間に集中して自社のことを知ってもらえる点です。

一方デメリットは、出稿するには費用を伴う点です。

Web広告には、いくつか種類があります。

リスティング広告

Google広告

出典:Google 広告 - 新規顧客の獲得、売上増加に活きるデジタル広告

検索エンジンで、自社と関連の高い商品・サービスを検索している人に広告を表示します。広告費は、クリックされたときに発生します。「商品名」「ブランド名」など指名検索している人に向けて広告を出せるため、自社で取り扱う商品群に関心の高い人を引き付けやすくなります。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告

出典:Google 広告 - 新規顧客の獲得、売上増加に活きるデジタル広告

バナー画像で表示するタイプの広告です。テキストだけで表示されるリスティング広告よりも視覚的により強く印象付けることができます。

ショッピング広告

ショッピング広告

出典:Google 広告 - 新規顧客の獲得、売上増加に活きるデジタル広告

「家具」「スニーカー」など、具体的な商品の購入を検討している人に向けて、検索結果画面内で表示する広告です。実際の販売価格や在庫状況を知らせて、購入画面まで誘導します。

動画広告

動画広告

出典:Google 広告 - 新規顧客の獲得、売上増加に活きるデジタル広告

YouTube上で動画を視聴したり、情報を検索しているユーザーに対して広告を表示します。ブランドの認知度を向上させることができ、一度広告を視聴したユーザーに対して再びアプローチすることも可能です。テキストや静止画(バナー)の広告よりもさらに情報伝達力・訴求力が高い点が特徴です。

SNS広告

SNS広告

出典:Awareness Image Ad Specs on Instagram Feed | Facebook Ads Guide

SNSを閲覧しているユーザーのタイムラインなどに表示する広告です。出稿時に年代や地域、興味関心に沿って細かくターゲティング設定が可能なため、興味関心に合うユーザーに自社のことを知ってもらいやすい点がメリットです。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告_図

Webメディアや個人ブログ、大手ポイントサイトなどと提携し、自社の広告を掲載してもらい、その広告経由で「購入」や「申込み」が発生したら、紹介者(広告を掲載してくれたサイト)に報酬が付与される仕組みです。

たとえば、アウトドア用品を扱うECサイトが、個人が運営するアウトドア関連のブログにアフィリエイト広告を掲載してもらうとしましょう。ブログの文脈に合った商品を紹介できるため、読者視点でも比較的広告を受け入れやすく、商品の認知・購入のきっかけになります。

SNSを活用する

広告施策以外に考えられる策として、XやInstagram、Facebook、TikTokなどSNSの活用が挙げられます。

広告を出すのではなく、自社で日々、「入荷情報」や「セール情報」などを地道に投稿していく取り組みならば、あまり予算をかけずに継続できます。

昨今の生活者は、SNSで商品の評判・クチコミを積極的に調べています。よって、自社商品に関して、ユーザーからの好意的なコメントがSNS上に数多く蓄積されたら、生活者により関心を向けてもらいやすくなるでしょう。

弊社・アライドアーキテクツが2022年に発表したプレスリリースでは「X(旧Twitter)ユーザーの6割以上がTwitter上の情報をきっかけに購買・来店を経験、一般ユーザーのUGCが強い動因に」と述べています。また、これはXに限らずInstagramも同様で、SNS上の情報は購買行動のきっかけになっています。さらに近年は「TikTok売れ」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

商品を使う前後の体験やエピソードを、購入者から自発的に表現してもらうことができれば、今後購入を検討している人に向けて「体験価値(生活の中での付加価値)」を訴求できるため、マーケティングの目的で大いにプラスになるといえます。

ただし自社からSNSで発信する情報に関しては、「何を投稿するか」「誰に向けて伝えるか」「どのように伝えるか」と、投稿計画を立てる人や、投稿内容を作る人の手腕が問われるので、難しさもあります。

また、短期間でECサイトへの流入増を目指すというよりは、地道に日々の情報発信を工夫してフォロワーを獲得し、SNSユーザーの自発的なクチコミが蓄積していくよう、長期間をかけてSNS運用をブラッシュアップしていく考え方が大事です。

SEO対策を強化する

SEO対策とは「検索エンジン対策」のことです。自社のECサイトや商品ページが検索エンジンで上位に掲載されるよう、検索数の多いキーワードをリサーチしてページ内に盛り込むなど、さまざまな工夫を加える取り組みです。

コンテンツを1つ1つ作るたびに、地道に長期間取り組むことが大切です。その結果、自社サイトが検索エンジンで上位に掲載されるようになれば、広告に頼ることなく自然流入を獲得しやすくなります。

ただし、SEOに関する専門知識が必要であり、短期で結果を出すことは難しいといえます。

ECサイトのマーケティング施策に悩む事業者が多い理由

前章でECサイトにおけるさまざまな集客施策を紹介しましたが、サイトへの流入を短期かつ安価に増やす手は残念ながらなかなか無いといえます。

冒頭で紹介した計算式をここで再度、おさらいしましょう。

(売上)=(集客)×(購入率)×(客単価)

短期かつ安価に集客する策はなかなか無いと考えると、この計算式の中で、「集客」ばかりをやみくもに追いかけるのばかりではなく、サイトに訪問している準顕在層・顕在層の購入率を引き上げる施策も重視すべきだといえます。

現代の生活者は、商品・サービスを見る目が肥えています。たとえば、興味関心に即したレコメンドやクーポン表示には既に慣れきっているといえるでしょう。商品のサイズやスペックといった情報しか得られないサイトには、すぐに見切りをつけて他サイトへ移りゆく傾向も強まっています。

よって、サイト上で見込み顧客との接点を充実させることが重要です。つまり「今、この商品を知ってくれて、検討してくれている人に、最適な情報を提供すること」こそが必要なのです。より具体的にいえば、

      
  •  ・「この商品、本当に今の自分に合ってる?」
  •  ・「使いこなせる?」
  •  ・「今買うべき?」

といった購入前の疑問・不安を受け止め、ネガティブな心理を払拭できるような情報をどんどん出すことが必要です。具体的には、次のようなコンテンツを強化するとよいでしょう。

 ・機能価値(モノ自体の価値)を訴求できるコンテンツ

 …商品のスペック・サイズ紹介だけに留めない。
  「使い方」や「ブランドストーリー」など
  商品の魅力をさまざまな角度から紹介したコンテンツ

 (例)HowToコンテンツ、ブランドストーリー

 ・体験価値(モノが購入者の手に渡ったことで、生活にもたらされる付加価値)
  を訴求できるコンテンツ

 …見込み顧客が「今の自分に合っている商品だ」「今の自分に必要な商品だ」と
  自分ごと化でき、購買意欲の刺激につながるコンテンツ

 (例)動画・静止画によるビジュアルコンテンツ
    長文による詳細なクチコミ

見込み顧客の購買意欲を刺激するためには、上記のようにサイトコンテンツを「機能価値訴求コンテンツ」「体験価値訴求コンテンツ」という2つの側面からリッチ化し、顧客接点を充実させる必要があります。

ところが、ECサイト運用担当者として次のような課題に悩まされている方も多いのではないでしょうか。
      
  • ・リソース(人手)不足
  • ・費用不足
  • ・顧客ニーズが把握できていない

多くの事業者が「サイトコンテンツを作り込んで、リッチ化する」「サイト内で、価値を十分に訴求する」という取り組みができていないのが現状だといえます。

そこで次章で、「少ないリソースで、いかにECサイトを作り込むか」というテーマについて、事例を挙げながら詳しく解説します。

少ないリソースでも、ユーザーに響くECサイトを作り込むポイント

ここでは、「少ないリソースでも、ユーザーに響くECサイトを作り込む策」を具体的に紹介します。

自社が「機能価値」「体験価値」を訴求できるコンテンツは、実はSNSにすでに存在している場合も考えられます。それは、購入者がSNSに体験した感想を数多く投稿してくれている場合です。自社に関するクチコミがSNS上に現状、どれぐらい発生しているか、改めて確認してみましょう。このように、購入者のクチコミを「資産」と見れば、それらを有効活用することで、それほど手間や費用をかけずにECサイト上の価値訴求コンテンツをリッチ化できるのです。

購入者のクチコミやSNS投稿動画(UGC)をECサイト上に連携させることで、訴求力を高めてCVR向上に成功した事例をいくつか紹介します。

ポイント①UGCの有効活用:Instagramフィード投稿を掲載してCVR向上

スペシャルティチョコレート専門店「Minimal」の事例

スペシャルティチョコレート専門店・Minimalは自社Instagramや一般ユーザーのフィード投稿をECサイトに掲載し、商品の魅力を多方面から伝えています。

Instagram投稿を静的に(単なる貼り付けで)掲載するのではなく、動的に表示。この仕組みにより、ECサイト訪問者が最新のクチコミを閲覧でき、他のユーザーの体験を直感的に理解できるよう促しています。実際の購入者のレビューや写真を見ることで、商品の品質や体験を具体的にイメージしやすくなります。その結果、コンバージョン率(CVR)向上に成功しました。

引用:UGCをサイトにストック。重厚なコンテンツづくりに欠かせない一手 ~お客様との持続的な関係を築く「Minimal」が捉えるUGCの価値とは~

トイザらスの事例

トイザらスはUGCを活用してオンラインストアの顧客体験を向上させています。顧客が投稿する商品の写真やレビューをサイトに取り込むことで、訪問者は他のユーザーのリアルな意見や、赤ちゃんや子どもが商品を利用している場面、使用感を参考にできます。

また、特定の商品ページに関連するUGCを表示することで、コンテンツが常に新鮮で魅力的になり、見込み顧客の興味を引き続けることができます。

商品個別ページ

画像引用:UGCは顧客体験向上に欠かせないコンテンツ。トイザらスに学ぶ、オンラインストア×UGC活用術

メイクアップブランド「エチュード」の事例

メイクアップブランドのエチュードは、オンラインショップにUGCを活用した画像つきレビューコンテンツを実装することで、顧客体験を大幅に向上させています。

顧客が投稿する実際の使用画像とレビュー(使用イメージやパッケージ)を商品ページに掲載。訪問者は購入済みユーザーのリアルな使用感や効果を視覚的に確認できるようになりました。

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画像引用:メイクアップブランドのエチュード、オンラインショップにUGCを活用した画像つきレビューコンテンツを実装

この取り組みにより、UGCを見て購入意欲の高まった見込み顧客をスムーズに商品購入ページへ誘導できるようになりました。

本来であれば店舗で実物を見なければイメージしづらい使用感をオンラインショップ内で訴求することで、WEB購入の不安払拭に役立っています。

ベビースキンケア「SOLIA」の事例

ベビースキンケアで知られるブランド・SOLIAは、UGC活用施策の中で、PDCAサイクルを迅速に回すことでCVRを向上させています。

顧客が投稿するレビューや画像を、データで分析。数値に基づいてUGCの掲載位置や見せ方、選び方を検証し(どのようなレビューや画像が求められているか)最適化に取り組んでいます。

引用:Letro×ecforceの高速PDCAでCVR向上!データドリブンで成長するSOLIAのマーケ投資思考とは?

SOLIAのこの取り組みは、オンラインでの顧客体験を向上させ、持続的な成長を支える基盤となっています。

ポイント②動画コンテンツの有効活用:Instagramリール(動画)投稿の掲載でCVR向上

続いて、SNS上の投稿動画をECサイトに引き込むことで訴求力を高め、CVR向上につなげている事例を2つ紹介します。

冷凍のおかず定期便「三ツ星ファーム」の事例

「三ツ星ファーム」は、SNS上に投稿された動画を活用して、オンライン顧客接点を強化しています。

自社および一般ユーザーが投稿するInstagramリール動画をECサイトに掲載。この取り組みにより、商品利用体験を視覚的に伝えることが可能になりました。動画コンテンツは静止画よりも情報伝達量が多く、動きや音声を通じてリアルな体験を伝えられるため、ECサイト訪問者は商品の具体的な使い方や付加価値を理解しやすくなり、購買意欲が向上します。

Letro‐レビュー Letro‐レビュー

画像引用:【新規顧客獲得LPのCVR1.86倍】冷凍おかず宅配便サービス「三ツ星ファーム」の運用型UGC事例

この取り組みは、三つ星ファームが顧客との接点を充実させ、オンラインでのコンバージョン率を向上させる大きな要因となっています。

キッザニアの事例

キッザニアでも、顧客接点充実の目的でSNS投稿動画を活用しています。

キッザニア訪問者が体験した内容を動画で共有することで、サイト訪問者にリアルな体験を訴求。Instagramリール動画をECサイトに埋め込むことで、視覚的に魅力あるコンテンツを提供し、顧客の興味を引きつけています。動画は実際のアクティビティやサービスの詳細を動きと音声で伝えるため、キッザニアでできる具体的な体験をイメージしやすくなります。

体験の様子

画像引用:「キッザニア」がLetroを活用し、UGCと動画のコンテンツの運用を高速化 | アライドアーキテクツ株式会社のプレスリリース

この方法により、キッザニアはオンラインでの信頼感と予約率(来場申し込み)を高めることに成功しています。

月5万~ECサイトをリッチ化 CVR最適化プラットフォーム「Letro(レトロ)」

この記事では、
      
  • ・ECサイトに集客し
  • ・サイト上での商品訴求力を高め
  • ・売上アップにつなげる

というテーマについて解説してきました。

しかしながら、ECサイトの流入を安価かつ短期で増加させることは難しいため、「集客」の部分は、中長期視点で取り組むべき施策として検討すると良いでしょう。

ECの売上アップを図るうえでは、集客施策に加え、サイトに訪問してくれた準顕在層・顕在層への購入転換施策を同時並行的に実施することが重要です。

現代の生活者は、数多くの情報の中から自分に必要な情報を取捨選択し、しっかりと比較検討して商品の購入を決定する傾向にあります。

そのため、サイト訪問者の購入率を向上させるには、商品の機能説明ばかりではなく、
      
  • ・訪問者が自分ごと化できるような「UGC」
  • ・商品への共感を醸成する「ブランドストーリーコンテンツ」
  • ・商品の魅力を多方面から伝える「動画」

などを活用し、ECサイトを充実させることが重要です。

アライドアーキテクツが提供するCVR最適化プラットフォーム「Letro(レトロ)」には、月額5万円~で手間や費用をかけずに、ECサイトをリッチ化できるプランがございます。

「購入の後押しとなるUGCを、低コストでECサイトに掲載したい」
「既存のSNS投稿を有効活用して、手間をかけずにサイトをリッチにしたい」

とお考えの方はぜひ、以下のページもご覧ください。