今、この記事を読んでいる企業のTwitter担当の方は「Twitter施策を強化したい」「Twitterでビジネスの成果を獲得したい」と考えていらっしゃるのではないでしょうか?
Twitter上で企業プロモーションを展開し、自社の露出を増やす策は「広告出稿」だけではありません。
他にも「Twitterキャンペーン」「インフルエンサー活用」「動画活用」といった施策を展開している企業も数多く見られます。
本記事では企業のTwitter担当者に向けて、Twitterプロモーションのさまざまな手法や企業事例を紹介します。
「Twitterプロモーション」という言葉を聞いて、「Twitterに広告を出稿すること?」と考える方も多いかもしれません。
本記事では「Twitterプロモーションとは、企業がTwitterを活用してさまざまな販促活動を展開すること」と定義します。
Twitterプロモーションの代表的な手法として、以下の4つの施策が挙げられます。
ひと口に「Twitterプロモーション」と言っても、その内容は近年、多様化が進んでいます。
ここで、アライドアーキテクツ株式会社が2022年6月に、Twitterを活用したマーケティング・プロモーション業務に携わっている方858名に対して実施した調査結果を見てみましょう。
Twitter関連のマーケティング施策に投下する年間予算は「300万円超」と回答した企業の割合は42.1%でした。その一方で「50万円以内」と回答した企業は全体の13.2%に留まり、「Twitter施策=予算をかけずに行うもの」とする企業の割合は少ない現状がうかがえます。
Twitter施策に関して「ある程度年間予算をかける」と方針がシフトしている企業が増えていると言えるでしょう。
出典:【2022年】企業によるTwitterマーケティング実態調査|施策内容・年間予算・費用対効果について、850名のTwitterマーケ担当者に聞きました
それでは各企業、予算を用意して具体的にどのような施策に取り組んでいるのでしょうか?
次に掲げるグラフを見ると、「広告出稿」が上位に並んでいるものの、それ以外にも「キャンペーン」「企業間コラボ」「インフルエンサー」「ライブ配信」など、施策が多様化していると言えます。
出典:【2022年】企業によるTwitterマーケティング実態調査|施策内容・年間予算・費用対効果について、850名のTwitterマーケ担当者に聞きました
企業のTwitter担当者の方は、「広告出稿」に限らず、多くの企業が実践しているさまざまな施策をしっかりと理解しておいたほうが良いでしょう。
そこで本記事の次章以降では、以下4つの具体策について重点的に解説します。
Twitter広告とは、Twitterに広告予算を投じて自社の露出機会を得ることです。
広告費をかけて露出を増やす手段は3つあります。
ツイートに予算を投じて、より多くのユーザーへのリーチを図ることです。
プロモツイートには「プロモーション」というラベルが付きますが、通常投稿同様、ユーザーは「いいね」「リツイート」ができます。
「文章のみの投稿」「画像や動画付きの投稿」ができ、宣伝内容と関連の高そうなユーザーのタイムライン上や、Twitter検索結果ページの上部などに表示されます。
通常投稿では、基本的に自社アカウントのフォロワーにしか情報を届けることができません。しかしプロモツイートによって、従来リーチできなかったユーザーにも自社が宣伝したい内容を届けることができます。
「フォロワー獲得広告」とは、広告費を投じて自社アカウントの宣伝を行うことです。
関連性の高そうなユーザーに自社アカウントの存在を知ってもらい、新規フォローを促します。ユーザーのタイムライン、「おすすめユーザー」 セクション、検索結果など、Twitterのさまざまな場所に表示されます。
「プロモツイート」同様、「プロモーション」というラベルが付けられ、広告以外のおすすめアカウントと区別できるようになっています。(参考:Twitter広告ヘルプセンター|フォロワー獲得広告とは何ですか?)
「トレンドテイクオーバー」とは、Twitterのトレンド欄に広告を出稿することです。
ユーザーが「いま、起きていること」を見つける場所に広告を配置でき、新商品・サービスやイベントの認知拡大につなげ、ユーザー同士の会話を促進します。
非常にインパクトの強い広告手法ですが、
という決まりがあり、比較的大きな広告予算を投じて短期間で爆発的な反響を獲得したい、といったケースに向いていると言えるでしょう。(参考:Twitterビジネス|トレンドテイクオーバーとトレンドテイクオーバープラス)
Twitter広告の活用は、フォロワー以外にも大きくリーチできるようになるため、認知拡大・短期の集客促進を図りたい企業に向いています。
ただし、広告のターゲティング精度が他のSNSと比較して曖昧、という点に留意が必要です。
例えばFacebookにおいては、ユーザーは「誕生日」「職業」「ライフイベント」など細かな情報を登録している場合が多いため、Facebook広告のターゲティング精度は高いと言われています。
しかしTwitterは匿名性が高いSNSで、ユーザーは誕生日を未登録である場合も多く、職業やライフイベントまでは追えません。そのため、ニーズに合わないユーザーに広告を配信してしまうケースも起こりやすいと言えます。
カナダのラジオ局「SiriusXM Canada」は、コロナ禍において自宅で過ごす人が多い中、「トレンドテイクオーバー」を出稿して認知拡大に成功しました。
Twitterのトレンドと連動して自社の広告が24時間表示。その結果、無料ストリーミング放送に関するランディングページへのアクセス数は過去最高を記録しました。
(参考:広告代理店による4つの優れたTwitter広告キャンペーンからヒントを得る)
Twitterキャンペーンとは、Twitter上で「フォロー&リツイートキャンペーン」「ハッシュタグキャンペーン」などを行って、アクションしてくれたユーザーにプレゼントを提供することです。
広告費を投じなくても、比較的低コストでユーザーの「リツイート」「ハッシュタグ投稿」といったリアクション次第で認知拡大を望むことができます。
留意すべきは、キャンペーンの企画です。
元のキャンペーン告知投稿を見たユーザーが、「リツイートしたくなる」「投げかけられたお題に対して、自分もハッシュタグ投稿したくなる」ことが、キャンペーンの波及効果を拡大し、Twitter上で自社の露出機会を増やすために重要なポイントです。
また、Twitterキャンペーンに特化したツールを導入することで、「ユーザーがその場で当落が分かるインスタントウィンキャンペーン」といった企画実施も可能になります。
Twitterキャンペーンの企画にはさまざまなタイプが考えられますので、まずは自社の目的と予算を明確にしたうえで立案しましょう。
フルーツジュースのブランド「CHABAAジュース」は、2022年夏の最需要期に向けて、Twitterプロモーションツール「echoes」を活用したキャンペーンを実施しました。
Twitterのカンバセーションボタンを活用、ユーザーに「アカウントのフォロー」と「好きなジュースの投票」を促すTwitterキャンペーンです。
フォロー後、カンバセーションボタンに表示されたハッシュタグを選択すると、ハッシュタグ付ツイートをする画面が立ち上がり、ツイートすることでキャンペーンに参加できます。フォロワー獲得やリーチ拡大につながり、ハッシュタグツイートを促進したことでトレンド入りも達成しました。
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▶UGC創出でトレンド入り!ハルナが仕掛ける、ファンの熱量を最大化するTwitterプロモーション戦略
BSテレビ局「BSフジ」は、新たなユーザー層へのリーチを狙い、テレビ視聴とお菓子の親和性が高いことに注目して「カルビーかっぱえびせん」公式Twitterアカウントと企業間コラボ企画を立ち上げ、2022年2月にTwitterキャンペーンを実施しました。
両社のアカウントをフォローし、BSフジのキャンペーン告知投稿をリツイートしてもらうというものです。Twitterプロモーションツール「echoes」を活用し、その場で当落が分かるインスタントウィン方式を取りました。
キャンペーン期間中、「カルビーかっぱえびせん」アカウントによる告知RTの協力もあり、流入数を最大化し効率的なフォロワー獲得を実現できました。
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— ウメちゃん🐶【BSフジ公式】 (@Ume_bsfuji) February 7, 2022
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【Twitter担当者対談】合計フォロワー数60万超の人気アカウント担当者が語る!Twitterノウハウと企業コラボの裏バナシ(カルビー×BSフジ)
Twitterキャンペーンの事例をもっと見たい方はこちら】
▶【2023年の参考に】Twitterキャンペーン最新事例5選!成功の秘訣とは?
インフルエンサー活用とは、Twitter上で強い影響力を持つインフルエンサーにタイアップ依頼をし、自社のPRに協力してもらうことです。
インフルエンサーとは、「コスメ」「料理」「ペット」など同じ趣味嗜好を持つフォロワーを多数抱え、生活者に対する情報発信力を持っています。タイアップしてPRを依頼することで、自社の商材に興味を持ちそうな人に向けて効果的に情報を届けることができます。PR投稿を見た人が「いいね」や「リツート」といったアクションをしてくれれば情報が拡散し、さらなるリーチ拡大も期待できるでしょう。
その一方で、留意すべきポイントも複数あります。
「そのインフルエンサーは、日頃からどんな投稿をしているか」「自社商材に関連の高そうなユーザーに向けて効果的に情報を届けられるか」など、企業・ブランドとの親和性を重視して、依頼すべきインフルエンサーを見極めることが必要です。
PRを依頼するインフルエンサーが決まったら、企業・ブランド側の意図とズレたPR投稿になってしまわないよう、「どんな文脈でPR投稿をしてもらうか」など、事前に認識合わせも必要です。
万が一インフルエンサーが生活者に対して配慮・モラルに欠ける表現をしてしまうと、炎上のリスクも伴います。そして、ステルスマーケティングにならないように、必ずタイアップ投稿内に「#PR」と明記することも欠かせません。
料理研究家のリュウジさんと、ローソンのタイアップ投稿事例です。
PR対象商材は、ローソンで販売している「つゆしみ大根3個入り」。
簡単でおいしい料理レシピを日頃から数多く発信し、生活者からの支持も高いリュウジさんにPRを依頼し、「つゆしみ大根3個入り」を活用したアレンジレシピを紹介したことで、9000件以上のリツイート数、4.7万件の「いいね」を獲得、短期的に「つゆしみ大根3個入り」がTwitter上で数多く言及される状況が生まれました。
実はローソンっておでんの大根がパックで売っててこれ買うとおでんの濃縮つゆまでもらえるんだけど
— リュウジ@料理のおにいさんバズレシピ (@ore825) September 14, 2021
炊飯器に洗った米2合、もらえるつゆ1袋、塩小さじ1/3、線まで水入れ大根3個入れ炊き好みで七味、醤油かけると
ヤバい炊き込みご飯になる
これ大根に味が染み最高に旨いから絶対やってほしい #PR pic.twitter.com/QjWfZGKCuG
漫画家・横山了一さんと、花王のヘアケアブランド「PUAN」によるタイアップ投稿です。
「すっきりと爽やかな洗い心地のシャンプー」「家族で大満足」といった商材の訴求ポイントが、横山さんの漫画によってユーザー視点で分かりやすく表現されています。
ボディケア製品やコスメなどに関して、生活者は購入前にクチコミ(UGC)を非常に重視します。Twitter上で人気の漫画家とコラボすることで、企業側の視点とは異なる立場から商品の特長などを分かりやすく描き出すことができました。その結果、多くの共感を呼び、認知獲得につながりました。
花王さまからPYUANのシャンプーとコンディショナーをいただいたので漫画を描きました。
— 横山了一 (@yokoyama_bancho) August 1, 2019
夏は髪もベトベトしてすっきり洗えるシャンプーが欲しかったので、さわやかな洗い心地に家族で大満足です。
あとボトルデザインがすごくおしゃれ。
#PR #PYUAN #ヘアケア pic.twitter.com/iYavv2UA58
動画活用とは、通常投稿やキャンペーンツイートで、クリエイティブに静止画ではなく動画を活用してより視認性や訴求力を高めることです。
あるいは、日本国内ではまだ事例が非常に少ないですが、Twitter上でユーザーに向けてライブ動画を行って商品を販売する「ライブコマース」を実施したケースもあります。
Twitterの投稿クリエイティブを静止画ではなく動画にするメリットは、なんと言っても情報伝達力・訴求力が格段に高く、流れの速いタイムライン上でもユーザーの目を引きやすいことです。
留意点としては、投稿のたびに動画を用意するために、動画撮影・編集に関するノウハウやコスト、時間、人手が必要な点です。
「極力負担を抑えつつ、継続的に動画クリエイティブを量産したい」と考えている企業には、「LetroStudio」のような動画制作ツール活用がおすすめです。複雑な編集作業は必要なく、動画テンプレートを活用しながら、SNS上のトレンドをいち早く押さえた動画を量産できます。
ビジネススーツ販売で知られる「洋服の青山」では、キャンペーン告知ツイートなどで動画を積極的に取り入れています。
キャンペーン投稿を行う際には、キャンペーンの応募方法、当選商品、関連商品の案内など、ユーザーに伝えるべき情報がたくさんあります。
静止画では一枚のバナーの中に入れられる情報が限られてしまいますが、動画であれば一つのクリエイティブの中に多くの情報を入れることができます。また、ユーザーが「どんなメリットがあるのか」を直感的に理解しやすくなります。
訴求テキストの一部を動かすなど、タイムライン上でユーザーが目を留めてワンクリックしたくなる工夫を凝らしています。
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— 洋服の青山【公式】 (@AoyamaOfficial) August 30, 2021
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▶SNS上のコミュニケーション活性化には動画が効く!青山商事に学ぶ、SNS×動画コンテンツ活用術
eBay Japanが運営するマーケットプレイス「Qoo10」は、2021年9月に日本で初めてTwitter上でライブコマースを配信しました。
Twitter上で「Qoo10」に言及する人々は「美容」「K-POP」に興味があり、Twitter上の会話は実際の購入との関連性が高いというインサイトに基づき、美容ブランドを取り上げたライブコマース配信を実施。
このライブコマースは210万人が視聴し、高い成果が得られたことから、その後「Qoo10」は食品やファッション、電子機器ブランドなどさまざまなジャンルのライブ配信を定期的に実施しています。
なお、Twitter上の「ショッピング機能」は、現時点(2023年1月)で米国の販売事業者で要件を満たす企業だけが利用可能となっています。
Twitterプロモーションでユーザーへのリーチ拡大を図るためのさまざまな手法を紹介してきました。
企画立案の際には、まずはTwitter運用に関して抱えている課題を明らかにし、自社の現状に合った手法を選ぶことが大切です。
なお、さまざまな企業のTwitterプロモーション取り組み事例に関して、詳細な実施背景や数値結果が分かるよう、無料のお役立ち資料をご用意しています。
次のような課題を抱えている方におすすめです。
お役立ち資料をお読みいただくことで、以下のポイントが分かります。
ダウンロードは無料です。どうぞお気軽にご活用ください。
メール及び電話にて回答させていただきますが、回答までにお時間をいただく場合があります。
あらかじめご了承ください。