2019.12.9
近年、Twitterでは企業各社による様々なキャンペーンが開催されています。
その一方で、「キャンペーンを実施してみたものの思った成果が上がらなかった。」「どんなキャンペーンを実施すればよいのかがいまいちわからない」などお悩みを抱えているご担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、近年行われたTwitterキャンペーンの中から、注目すべきキャンペーン事例を、その成功ポイントと共にご紹介します。
Twitterキャンペーンの施策のKPIとして、キャンペーン中のフォロワー増加数やRT数・ハッシュタグ数など「キャンペーンの盛り上がり」を設定されるケースは多くあります。キャンペーンを盛り上げ、これらのKPIを達成していくために必要な要素の1つとして、ユーザーが思わず参加したくなるような企画でユーザーを巻き込んでいくことがあります。
なかでも手軽に取り組みやすいのは「投票型」のキャンペーン。自分はどっちが好きか、自分ならどの立場を選ぶか、などユーザーがキャンペーンのテーマについて自分ゴト化しやすいのが特徴です。
【成功ポイント】
投票型企画の成功事例として1つ目にご紹介するのが、株式会社明治が開催した「きのこの山 たけのこの里国民総選挙2019」です。
同社の代表製品である「きのこの山」「たけのこの里」をめぐり、もともとSNS上で論争となっていた話題を公式キャンペーン化した人気投票企画の第二弾だったこちらの企画。
今回はまず、前回敗れた「きのこの山派」からのリベンジとして人気投票の実施の有無をTwitterでの投票で決定。その盛り上がりを継続したまま2度目の人気投票が行われました。
キャンペーンツイートの一例。投票を単純に呼びかけるだけでなく、祝日に触れたり(左側)、手書き風のメッセージ画像を添付するなど(右側)、オーガニックの投稿からもキャンペーンを持ち上げる工夫がされている。
キャンペーンLPで投票結果をリアルタイムで確認でき、キャンペーン用のTwitterアカウントでは劣勢な方が「ピンチ!」など即時性の高い投稿を行うことで、盛り上がりを高めることに成功しました。
【キャンペーン形式】
ハッシュタグ投稿形式
【キャンペーン参加方法】
LPでは平成に発売された24種類の「雪見だいふく」を紹介しながら、復刻してほしい味のTwitter投票を促した。
【成功ポイント】
続いてご紹介するのは、株式会社ロッテが実施した「#平成の雪見だいふく復刻総選挙」です。
平成最後、令和を迎える時勢にのった秀逸なTwitterプロモーションの事例であるこちらのキャンペーン。過去に発売された商品の一覧を紹介しながら、参加ユーザーに対して「こんな味があったのか」「この味が好きだった!」など、自分ゴト化を促すことに成功しました。
また、自分の1票が実際の商品に影響するワクワク感と投票という参加のしやすいスタイルが、さらなるキャンペーンを盛り上がりを促す結果となりました。
【キャンペーン形式】
ハッシュタグ投稿形式
【キャンペーン参加方法】
Twitterの媒体特性として忘れることができないのが「拡散性」。リツイート、引用ツイートを利用し、ユーザーは気になったツイートを即時に拡散させることができます。企業キャンペーンにおいてもこちらの仕組みを利用し、ユーザーからの拡散・話題化によってプロモーションに成功している事例があります。
本田選手が出演したインパクトのある動画と、インスタントウィン形式で拡散性を高めたことでキャンペーンの話題化に成功した。
【成功ポイント】
サッカー日本代表の本田圭佑選手をイメージキャラクターに起用し、話題性のあるTwitterキャンペーンを展開しているのはペプシコーラのTwitter公式アカウントです。
10月に行われた「#本田とコイントス」企画では、本田圭佑選手の投げるコインの表裏を予想してハッシュタグツイートを行うことで、その場で当落がわかるインスタントウィン形式のキャンペーンを実施。本田選手のインパクトのある動画企画とインストウィンによる圧倒的な拡散力により、キャンペーンハッシュタグはTwitterのトレンド入りするほど話題を集めました。また、ユーザーの興味をひいたことで、キャンペーン動画を使ったコラージュ動画も投稿されるなど、副次的な成果もあげました。
【キャンペーン形式】
カンバセーショナルカードを利用したハッシュタグ投稿形式(インスタントウィン)
【キャンペーン参加方法】
ロングバージョンやアカペラアレンジ、アニメがついたものなど、ユーザーの自由な発想で完成度の高い作品が集まった。
【成功ポイント】
男性声優が、商品名を力強くさけぶサウンドロゴでお馴染みの伯方塩業が実施したのは、Twitterを活用したサウンドロゴの二代目声優オーディションです。
近年の健康志向・減塩ブームによる塩の需要の低下と、若年層へのアプローチに課題を感じていた同社では(※1)、その解決策の1つとして若者が親しんでいるTwitterを活用したプロモーションに着目しました。
同社は、お馴染みのサウンドロゴの二代目の声優をTwitter上で募集。企画性の高さが話題となり、公式Twitterアカウントのフォロワーは、募集開始時の2,600人から約1カ月で約10,770人に急増。ユーザーがコンテンツを作って応募する参加ハードルの高さを感じさせず、キャンペーンへの応募総数は2,500件以上にのぼりました。
(※1)出典:産経WEST(2019.6.25)
【キャンペーン形式】
ハッシュタグ投稿形式
【キャンペーン参加方法】
Twitterと他媒体を連携させることで、より大きな話題作りとプロモーションを成功させている事例もあります。
実際に採用されたポスターの1つ。直球型のコピーから、大喜利的な要素を盛り込んだ変化球のコピーまでたくさんのハッシュタグ投稿が集まった。
【成功ポイント】
ロート製薬がリップクリームのプロモーションとして実施したのは「#雪国環奈のコピー書いてみた」というキャンペーン。
同キャンペーンでは、イメージキャラクターを務める橋本環奈さんのポスターに掲載するキャッチコピーをTwitterのハッシュタグ投稿で募集。優秀な作品は投稿者のアカウント名と共に実際のポスターに起用され、プロモーション期間中都内の電車の車両内広告として掲出されました。
橋本環奈さんの目をひくビジュアルと、Twitterユーザーに親和性の高い大喜利型の企画、そしてTwitterの枠をこえ、実際の広告宣伝用ポスターに使われる話題性もあり投稿が殺到。キャンペーンハッシュタグ付きの投稿は18,281投稿という結果となりました。
【キャンペーン形式】
ハッシュタグ投稿形式
【キャンペーン参加方法】
キャンペーンビジュアル。漫画の登場人物と実際の広告代理店がコンペを行う斬新さや、漫画コンテンツでユーザーをひきこむ工夫がされた。
【成功ポイント】
朝日新聞社が、新聞広告の啓蒙を行う「新聞広告の日」に合わせて実施した企画が「新聞広告の日プロジェクト 朝日新聞×JINS×左利きのエレン Powered by JINS」です。
この企画では、アイウェアブランド「JINS」を広告主とした朝日新聞へ掲載する広告を巡って、人気漫画「左利きのエレン」の作中企業と、実在する広告代理店によるコンペが実施されました。コンペの勝敗はTwitterのユーザーによる人気投票によって決定。「SNS×新聞広告」というメディアコラボレーションとともに、現実と漫画の世界が融合したユニークな企画で、新聞離れが指摘されている若年層に対して「新聞広告」の認知・理解の促進をはかりました。
実際のリツイート数は2,300件ほどですが、既存の枠組みにとらわれない施策は注目をあつめ、各WEBメディアに取り上げられるなど話題化。宣伝会議の雑誌「ブレーン」では、「2019年のベスト広告」のベスト5に選出されています。
【キャンペーン形式】
リツイート形式
【キャンペーン参加方法】
Twitterのキャンペーン形式で主流の1つとなっているのが、Twitter上でキャンペーン参加が完結し、その場で当落がわかる手軽さが人気の「インスタントウィン」形式のキャンペーンです。ユーザーにとってインスタントウィンが馴染みのあるキャンペーンフォーマットになってくるにつれ、主催企業によるユーザーを飽きさせないための工夫や、リツイート数やフォロワーの増加以外を目的としたキャンペーンの事例も増えてきました。
最後に、2019年度に行われたインスタントウィンの仕組みを利用したキャンペーンの成功事例を2つご紹介します。
【成功ポイント】
大手外食チェーンのDenny’sの公式アカウントで実施されたこちらキャンペーン。同社の主力商品である「ハンバーグ」が45円で食べられるという画期的な消し込み型クーポンをフックに多くの参加者を集め、インスタントウィンの拡散力を活用して期間中のRTは20万RTを達成する爆発的な成果をあげています。
また、配布されたクーポンの利用率も67%と非常に高く、実際の店舗への送客にもしっかり寄与した施策となりました。
【キャンペーン形式】
リツイート形式(インスタントウィン)
【キャンペーン参加方法】
<事例について詳しく知りたい方はこちら>
【従来比9倍の成果!】大手外食チェーン「デニーズ(Denny's)」 春の集客プロモーションにTwitterプロモーションツール「echoes Coupon」を活用、キャンペーン当選ユーザーの68% の店舗送客を実現!
【成功ポイント】
ガストやジョナサン、バーミヤンなどを展開するすかいらーくホールディングスでは、3ブランドの公式アカウントのコラボキャンペーンをTwitterインスタントウィンを利用して実施しました。
1つのアカウントからの参加で外れても、他のアカウントをフォローすることでまたキャンペーンに挑戦できるという仕組みで、ユーザーに複数のアカウントのフォローを促したこの施策。様々な業態店舗を展開しているため、「お客様に気分や目的に応じてすかいらーくグループのお店を回遊してほしい」という思いがあり、今回のコラボキャンペーンもその実現のための施策の1つという位置づけでした。
実際、キャンペーンを開始したところ、担当者の意図通りに、複数アカウントをフォローするユーザーが増加しました。Twitterキャンペーンを単なるプロモーションだけではなく、マーケティングメッセージの実現に利用している事例となっています。
【キャンペーン形式】
リツイート形式(インスタントウィン)
【キャンペーン参加方法】
<事例について詳しく知りたい方はこちら>
【リツイート数が通常キャンペーンの10倍に!】すかいらーくホールディングスが実践する「ユーザー参加型Twitterキャンペーン」の裏側
いかがでしたか? 今回は2019年に行われたTwitterキャンペーンの成功事例をご紹介しました。
2019年もTwitterの媒体特性やユーザー心理をとらえた、秀逸なキャンペーンがたくさんありましたね。ぜひ今年度施策の振り返りや来年度の施策策定のヒントにご活用ください!
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