2024.03.29
「実際LP制作の相場ってどのくらいなの？」
LP制作の外注先を探していても、費用相場がわからず頭を抱えているWeb担当者も多いのではないでしょうか。
実際制作会社各社のホームページでは、LP制作プランの料金を記載しているところと「お客様によって異なるためお問い合わせください」と明確な料金を提示していないところがあり、単純な比較ができません。
依頼側としては、見積を出してもらう前にある程度の相場を把握しておきたいところです。
本記事では、LP制作の見積前の相場を知っておきたいWeb担当者向けに、価格帯別の相場やLP制作費用の内訳、外注前にチェックしたいポイントについて詳しく解説します。
LP制作の相場は、制作会社の規模や希望する対応範囲、期待する成果によって異なります。
一般的に、フリーランスなど外注先の規模が小さいほど制作費用は安く、中規模～大規模な会社になるほど制作費用が高くなります。
LP（ランディングページ）制作の相場は数万円～数十万円で、最も一般的な相場は30万円～60万円と言われています。
希望する対応範囲としては、一部工程のみなのか、戦略設計から公開後改善まですべてお任せしたいのかによっても費用は異なります。
依頼前にLP制作の目的や希望の対応範囲を整理しておきましょう。
LPは集客の受け口となる重要な集客手段です。予算や自社リソースの有無にもよりますが、LPで成果を出したいのなら「費用の安さ」だけで決めるのはおすすめしません。「成果改善」まで見据えた上で、自社に適した会社を慎重に選ぶことが大切です。
各価格帯別の相場の特徴について解説します。
10万円以下という最も安い価格帯は、フリーランスや個人の制作会社に依頼する場合の相場です。
コーディングやデザインなど一部工程のみの対応という場合が多いため、構成作成や公開後改善も対応してもらえることは少ないでしょう。それらは自社対応もしくは別会社に依頼することになります。
＜10万円以下の特徴まとめ＞
| 依頼側の作業 | 外注先対応範囲 | 制作会社規模 | 制作期間 | 公開後改善 サポート |
| ・戦略設計 ・構成案やライティング ・画像など素材の準備 ・計測タグの設定 ・ツール導入(カート設定の場合） |
・デザイン ・コーディング （どちらか一方の場合もあり） |
フリーランス 個人の小規模 制作会社 |
1か月前後 （※） |
× |
※複雑な動きのない基本的なコーディングの場合、数週間で制作してくれる場合もあります。
10万円以下でのLP制作は、「とにかく安く制作したい」「デザイン性や成果にはこだわらない」「戦略設計などは自社リソースで対応可能」といった目的の場合に向いています。
10万円～30万円という価格帯は、小規模～中規模の制作会社に依頼する場合の相場です。10万円以下の相場と比べて、「デザイン性のあるLPを制作してらえる」「依頼側の構成案作成の負担が減る」などが期待できます。
しかし、10万円以下の場合と同様、戦略設計や公開後改善などは対応してもらえない場合が多いでしょう。
＜10万円～30万円の特徴まとめ＞
| 依頼側の作業 | 外注先対応範囲 | 制作会社規模 | 制作期間 | 公開後改善 サポート |
| ・戦略設計 ・ライティング ・画像など素材の準備 ・計測タグの設定 ・ツール導入(カート設定の場合） |
・構成案作成 ・デザイン ・コーディング |
フリーランス 中規模制作会社 |
1か月前後 | × |
10万円～30万円でのLP制作では、戦略設計・ライティングなどは依頼者側での準備が必要となります。一方で、構成案作成から対応してくれる場合が多いです。
「LP内の情報量はある程度ほしい」「ライティングは自社で可能だが構成案作成のノウハウがない」という場合に向いているでしょう。
30万円〜60万円という価格帯は、中規模の制作会社に依頼する場合の相場です。10万円～30万円で制作する場合と比べて、「戦略設計から伴走してもらえる」「構成に凝ったLPを制作してらえる」「依頼側の作業負担が大幅に減る」などが期待できます。
＜30万円〜60万円の特徴まとめ＞
| 依頼側の作業 | 外注先対応範囲 | 制作会社規模 | 制作期間 | 公開後改善 サポート |
| ・画像など素材の準備 ・公開後改善 |
・戦略設計 ・ライティング ・構成案作成 ・デザイン ・コーディング |
中規模制作会社 | 2か月前後 | △ |
30万円〜60万円でのLP制作は、戦略設計・ライティングなどから対応してくれる場合が多いです。公開後の改善サポートまで対応してくれるかどうかは制作会社によりますが、別料金で対応という場合が多いでしょう。
「戦略設計からお任せしたい」「構成やデザインに凝った成果の出るLPを作りたい」「自社の作業負担を少なくしたい」という方に向いています。
60万円以上という価格帯は、大規模制作会社に依頼する場合の相場です。
他価格帯と比べて、「LPを使ったWebマーケティングに本気で取り組みたい」という方におすすめです。この価格帯では、多くの制作会社が公開後改善にも対応してくれます。
＜60万円以上の特徴まとめ＞
| 依頼側の作業 | 外注先対応範囲 | 制作会社規模 | 制作期間 | 公開後改善 サポート |
| なし（※） | ・戦略設計 ・ライティング ・構成案作成 ・素材の準備 ・デザイン ・コーディング ・公開後改善 |
大規模制作会社 | 3か月前後 | ○ |
※素材は依頼側が準備する場合もあります。
60万円以上でのLP制作は、徹底して成果にコミットしたLPを制作したい場合におすすめです。さらに、公開後のLPO改善サポートの対応もあり、継続的に成果改善に伴走してもらえます。
「LPの成果にこだわりたい」「ノウハウが豊富な会社にお任せしたい」「自社の負担をなくしたい」という方に向いています。
実績豊富なLP制作会社をお探しの方は以下の記事をご覧ください。
LP制作の一部工程だけを依頼すれば費用は抑えられる
例えば構成案とライティングはA社、デザイン・コーディングはB社といったように、LP制作の一部工程のみ外注する場合は、費用を大幅に抑えることができます。
しかしネックはディレクションの複雑さです。
ディレクションのしやすさやスムーズな納品・公開という面では、LP制作の全工程を一社にお任せするのがよいでしょう。
LP制作費用の妥当性の判断や相場の理解のためには、依頼側がLP制作の流れと各工程で必要な作業について知っておく必要があります。
一般的に、新規LP制作の戦略設計～公開までだと完了までには1.5か月～3か月ほどかかります。
制作の流れには以下の工程があります。各工程の作業内容について解説します。
＜作業内容＞
LP制作前の「戦略設計と調査」を行うフェーズです。成果の出るLP制作のためには、最も重要な工程となります。
基本的には、依頼側へのヒアリングとデスク調査により進めていきます。
この工程を行うには、制作会社のWebマーケティングに対するノウハウと時間が必要です。この工程から制作会社に依頼するのであれば、当然費用は高くなります（30万円以上）。
LP制作で「戦略と調査」から依頼する場合は、ぜひともWebマーケティングの実績とノウハウが蓄積している制作会社を選びましょう。
＜作業内容＞
戦略と調査の内容に基づいて、構成を決めていく工程です。
制作会社のプランや予算によっては、構成を依頼側が準備しなければならない場合もあります。
構成作成には、「自社商品への深い理解」と「Webマーケティングのノウハウ」の両方が必要です。
自社に深い商品理解はあっても、Webマーケティングのノウハウの部分で不安がある場合は、Webマーケティングの実績のある制作会社に構成作成をお任せすると良いでしょう。
＜作業内容＞
ファーストビューで使用するキャッチコピーや、LP全体で使用する文章を決める工程です。
構成作成と同様、費用の安い制作会社ではライティングも依頼側が準備する場合があります。
LPライティングも、構成と同様にLPの成果に直結するフェーズです。「自社商品への深い理解」と「Webマーケティングのノウハウ」の両方が必要となります。
LPを「商品の良さが伝わる」そして「成果につながる」内容にしたい場合は、実績のある制作会社にライティングもお任せすると良いでしょう。
＜作業内容＞
コンテンツや訴求内容が決まったらデザインを施していきます。
ターゲットや商品に合わせて、トンマナやCTAボタンの色、フォントなどを設定しデザインを施します。
この工程はほとんどの制作会社で対応してくれます。
ただし、デザイン確定後の修正は手戻りが発生するため別途修正費用を請求される場合があります。デザイン確認時には入念なチェックを行い、修正の必要がないようにしておきましょう。
＜作業内容＞
コーディングもほぼすべての制作会社で対応してくれます。
ただし、アニメーションで動くコンテンツを入れるなど複雑な設定が必要な場合は、別料金となる場合もあるため注意しましょう。
見積もり段階で「こんな動きのLPを作りたい」という見本を提出しておくと、制作会社とイメージのすり合わせができます。「見積より費用が高くなった」などという失敗は起きにくいでしょう。
さらにアクセス解析やヒートマップ解析用のタグを埋め込む場合、各ツールの契約や埋め込むタグの用意は依頼側が行う場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
＜作業内容＞
いよいよ「公開」の工程です。
本番公開前にテストアップ環境でのチェックを必ず行いましょう。
各種デバイス・ブラウザで表示崩れがないか、誤字脱字がないか、レイアウトに問題はないかなど細かくチェックします。
問題がなければ本番公開を行い、テストアップと同様に最終チェックを行いましょう。
広告タグやアクセス解析タグなどを埋め込んでいる場合はそのタグの発火チェックを行い、各広告媒体の審査にかけていきます。
＜作業内容＞
「運用・改善」はLPで成果を出すために欠かせない工程です。
ただしこの工程はLP納品後の対応となり、制作会社によって対応してくれるかどうかが異なります。費用の安い制作会社では対応してもらえないことが多いため、見積もり段階で必ず確認しておきましょう。
公開したばかりのLPでは狙った成果を出すことは難しいため、その後の運用・改善によって良いLPに育てていくことが大切です。
「CTAボタンの色」など細かなデザイン変更から、レイアウトやコンテンツの根本的な見直しまで様々な改善方法があります。
しかし、闇雲に改善を行っても成果は頭打ちになることがあります。
LPO改善施策では、CVR向上のインパクトが大きいかつ数の多い打ち手で高速にPDCAを回すことが大切です。
CVR最適化プラットフォーム「Letro」では、打ち手の中でも特にCVR向上へのインパクトが大きいUGC（お客様の声）や動画コンテンツ制作・運用によって、検証・改善のPDCAを高速で回すことができます。
「Letro」について知りたい方は以下の資料をダウンロードしてみてください。
ここまでLP制作の相場の各価格帯の内容を解説しましたが、実際その費用はなにで変わるのでしょうか。
費用の違いに関わってくる各要素について解説します。
LPで使用する画像素材やフォント素材などを、自社で用意するか制作会社に用意してもらうかで費用に違いが出てきます。
新たな画像の撮影も対応可能かどうかは制作会社によりますが、撮影も依頼する場合は別途費用が発生します。
1ページで完結するのがLPの特徴ですが、その長さや掲載するコンテンツの量によっても費用に差が出てきます。
さらにコンテンツを動画などリッチなものにする場合、別途料金がかかる場合があります。
忘れがちですが、納品形式によっても費用に違いが出てきます。
ファイル納品であれば費用は多少抑えられますが、その場合自社でサーバーにアップロードする必要があります。
サーバーアップロードでの納品を希望する場合、別料金となることもあるので確認しておきましょう。
さらにサーバーアップロードの中でも、html形式でそのままアップロードする場合と、WordPressなどのCMS（コンテンツマネジメントシステム）を用いて公開する場合があります。
後者の場合、別途対象CMSに合わせたフォーム・コーディング設定が必要なため、別費用が発生することがあります。
デザインの納品についても注意しましょう。
完成したデザインをPhotoshopやillustratorのデータでの納品を希望する場合、制作会社側では納品用にレイヤー整理などの作業が発生します。
その工数や著作権の譲渡などにより別途費用を請求される場合もあります、デザインの納品については事前に確認しておきましょう。
「レスポンシブ対応」とは、PCやスマートフォン、タブレットなど端末ごとに最適なサイズで表示を変化させるコーディング方法です。
制作会社によっては、このレスポンシブ対応が別料金となる場合があります。
自社商材のジャンルにもよりますが、スマートフォンで閲覧する人も増えているため、スマートフォン最適化は必須と言えます。
BtoC商材など、スマホ閲覧ユーザーのみをターゲットにする場合は、スマートフォンに最適化してPCでも表示させるなども可能です。
レスポンシブ対応の費用を抑えたい方は検討してみても良いでしょう。
さらに各種ブラウザやOSへの対応も別料金となる場合があるため、どこまで対応可能なのか事前に確認しておきましょう。
LP公開後の修正・改善（LPO）を対応してもらえるかどうかはLP制作外注において最大のポイントです。
「制作の初期費用は安かったため契約したがLPO費用が高かった（もしくは対応してもらえなかった）」
制作会社選びではこのような失敗例もあります。
最初にLPを制作した会社でLPOも対応してもらうほうが、ディレクションがしやすく効率的です。LPO対応の有無と費用は必ずチェックしておきましょう。
さらに、制作会社で広告運用まで対応してもらえるかどうかも重要なポイントです。
制作会社によっては、「広告運用も請け負うけれども運用自体は別会社に委託する」という場合があります。その場合、委託先の会社に自社LPの広告運用を任せるわけですから「委託先の会社名」と「委託先の会社の広告運用実績」は必ず確認しておきましょう。
他にも、LP制作費用が変わるポイントとして「最大修正回数」や「バナー制作の有無」などもあります。
デザインやコーディングの最大修正回数が決まっている制作会社の場合、修正回数が規定を超えると別途費用を請求される場合があります。
バナー広告用のLPであればバナーも制作する必要がありますが、対応してもらえたとしても別料金となる場合があります。
いずれにしても、制作会社での対応範囲については事前に細かく認識をすり合わせることが大切です。
LP制作の相場を把握し制作会社の目星をつけても、即契約・即依頼は避けておきましょう。
制作会社に適切な価格で希望の範囲を対応してもらえるよう、依頼前に事前にチェックしておきたい5つのポイントがあります。
各ポイントを確認したうえでLP制作を依頼しましょう。
LPを制作する目的や外注先に依頼する内容を具体的に決めておきましょう。
LPの目的は「30代男性をターゲットに広告でLP訪問を誘導し購入数を20%増加させる」など、数値も入れた具体的なものを設定しておくと良いでしょう。制作中に軸がぶれることを防ぐことができます。
また、制作するLPは広告での集客の受け皿となるページです。広告でどのようにLPに集客するのか集客プランまで決めておくのもおすすめ。その集客プランと整合性のとれたLPの制作を進められます。
依頼内容は「戦略策定・構成原稿作成は自社で行うためデザインからLPOまでは依頼する」など、自社と外注先の対応範囲を具体的に決めておきましょう。
さらにLPにカート機能の追加や既存の顧客情報管理システムとの連携なども依頼する場合、別途費用がかかります。
依頼内容に過不足がないかは事前に整理しておきましょう。
見積の段階で、予算と希望する作業内容を制作会社に提示しておきましょう。「予算40万円で、3か月以内の納品希望。依頼する作業内容はライティングから公開まで。」など具体的に決めておくと、別費用が発生するリスクを抑えられます。
LPで成果を出すためには公開後の修正・改善（LPO）が最も重要です。
制作会社を片っ端から探すのではなく、LPO対応実績のある会社で絞り込んで選ぶ方が効率的でしょう。
LPO施策の中でも、「訴求内容を変える」「ボタンの位置やカラーを変える」などの基本的なものだけでは成果改善が頭打ちになることもあります。
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UGC導入でCVRが約2倍に向上した事例は以下の記事をご覧ください。
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LPで集客したい商材のジャンルでの実績もチェックしておきましょう。
例えば薬機法が関係する化粧品や健康食品関連の商材であれば、そのジャンルでの実績が豊富な会社を選ぶのがおすすめです。
自社商材のジャンルでの実績がある制作会社は、市場理解やターゲット理解も深く、よりクオリティの高いLPを制作してくれる可能性があります。
LPで商品訴求力を高めるためには、制作会社との綿密な打ち合わせが必要です。
オンライン会議や電話などでヒアリングを徹底してくれる制作会社は、クオリティの高いLPを納品してくれる可能性が高いと言えます。
比較的安い価格で一部工程のみ請け負う制作会社でも、コミュニケーションは密に行うほど納品物の質は良くなるでしょう。
制作過程において、綿密にコミュニケーションをとってくれるかどうかは事前に確認しておくのがおすすめです。
LP制作の価格帯別相場や、依頼前のチェックポイントなどを解説しました。
LP制作の相場を把握するためには、自社が制作会社に期待する対応範囲を決めておく必要があります。
その中でも特にLP公開後の改善施策に対応してくれるかどうかが、LPで成果を出すためには非常に重要です。
しかし運用・改善を続けるうちに、その打ち手数や数値改善の頭打ちに悩まされることもあるでしょう。
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記事公開日：2024.03.29
