EC通販大国/九州・福岡に拠点を構え、妊活・妊娠・子育て向けの商品や美容商品の開発~販売までを行う株式会社はぐくみプラス。注力商品「coconeクレイクリームシャンプー」は、楽天ショップ・オブ・ザ・マンス(2022年5月/美容・ヘアケア・ネイル ジャンル賞)を獲得、22秒に1本売れるほどの大人気商品です。
今回ははぐくみプラス 執行役員の松浦理奈氏に、商品のヒットにつながった商品開発やマーケティングの裏側、成果につながる施策として現在注力している「UGC運用」についてお話を伺いました。
ーまずは貴社の事業概要を教えてください。
松浦氏:はぐくみプラスは、妊活・妊娠・子育て向けの商材や美容商材の商品開発から販売までを行っているD2C通販企業です。2022年5月からは店舗での販売も拡大し、現在はLOFT、東急ハンズ、プラザなどでも販売しています。
すべてのブランド共通のコンセプトは「こころに、叶う」です。私たちの商品に触れていただくことで悩みや不安がふっと軽くなり、こころをぱっと明るく照らせるように、「モノやサービスのその先にあるお客様の気持ちに寄り添いたい」という想いを込めています。
こうしたコンセプトを実現するための施策として、創業以来ずっと妊娠祝い・出産祝いなどのプレゼントや手書きのお手紙、スタッフの顔と名前を掲載した2か月に1回の会報誌の送付などを行っています。
お客様に寄り添った「顔の見える・相談できる通販」として、私たちが大切にしている取り組みです。
ー商品作りやマーケティングにおいて、御社が大切にしている「考え方の軸」を教えていただけますか?
松浦氏:私たちは、単品通販で商品が売れている状態とは「マーケティング要素×広告販売力」と「商品力×CRM」が掛け合わさった状態であり、いずれの要素も欠けていては上手くいかないと考えています。
松浦氏:例えば、「coconeクレイクリームシャンプー」は、2021年4月の発売開始からたった1年で楽天ショップ・オブ・ザ・マンス(2022年5月/美容・ヘアケア・ネイル ジャンル賞)を獲得し、22秒に1本売れるほどの大人気になっていますが、「単品通販で商品が売れる方程式」に必要な全ての要素を徹底的に考え抜いた商品なのです。
いくつか例を挙げると、商品開発の段階では「マーケティング要素」と「商品力」の要素において、それぞれ以下のような点を工夫しています。
<マーケティング要素における工夫ポイントの一例>
<商品力における工夫ポイントの一例>
大ヒット中の「coconeクレイクリームシャンプー」
ー「広告販売力」においてはどのような工夫をしているか教えてください。
松浦氏:その時点のトレンドや注力商材に応じて、活用する媒体の比重を変えています。
2020年頃まではスキンケア商材に注力しており、YouTubeで漫画を活用したクリエイティブが当たっていました。現在は「coconeクレイクリームシャンプー」に注力しており、
SNS広告でUGC風のショート動画を活用したクリエイティブが当たっています。
2019年以降の、はぐくみプラス社が注力する媒体の変遷
松浦氏:また、以前は記事広告に特化して新規顧客を獲得していた時代もありましたが、クリエイティブの枯れや法改正など変数が多く、あまり件数が安定しないことが課題でした。
ところが最近は、リアル店舗での販売とインフルエンサーマーケティングに注力することで各施策の相乗効果が生まれ、記事広告による獲得効率経由での新規顧客獲得件数を昨年対比300%に伸ばすことができています。
「インスタで見かけた商品」を「店頭」でも目にする、「店頭で見かけた商品」を「インスタ」や「記事」で探すなどの良いスパイラルが生まれていると思います。
単純にフォロワー数が多いだけでなく、ファンとのエンゲージメントが高いインフルエンサーに案件を依頼。丁寧にコミュニケーションを行うことで、インフルエンサーからの好意的な投稿が多数生まれている。
ー「CRM」ではどのような工夫をしていますか?
松浦氏:お客様と直接関わるメンバーやコールセンターの方々と密に連携をとり、お客様の声を商品開発や広告の訴求に取り入れるようにしています。
「coconeクレイクリームシャンプー」については、クリームが濃厚なため最後残った分をポンプから吸い上げにくく、ボトルの口も狭いから手でも取り出しにくいなどのお声が寄せられたため、ボトルの口を広く改良しました。
また、長く定期購入を継続してくださっているお客様に、こだわりぬいたサプライズギフトをプレゼントする企画も行っています。
ー現在、御社が「成果が出る施策の一つ」として注力している「UGC運用」について、開始の背景をお聞かせください。まずはスタートした背景を教えていただけますか?
松浦氏:弊社のLPは元々CVRの数値が悪くなく、UGCコンテンツも「インフルエンサーが商品を持っている写真を載せておけばいいかな」程度に考えていました。
そのような中で、Letroさんから、UGCをチャネル毎/ターゲット毎に見せ方を変えながら最適化していく「UGC運用」のご提案をいただきました。
それまでは正直「UGCを運用する」という発想をしたことがありませんでしたが、注力商材「coconeクレイクリームシャンプー」の獲得効率を改善するためにチャレンジしてみることにしました。
ー実際に「UGC運用」をしてみて、成果はいかがでしたか。
松浦氏:Letroを導入し、LPへのUGC掲載位置やデザイン(Instagram投稿のみ/テキストレビューもあわせて見せる等)、ヘッダーバナーなどさまざまな検証を重ねることで、新規獲得LPのCVRを1.65倍に向上させることができました。
「UGCを運用」することでここまでCVRが向上するのかと、結果に大変驚かされています。今回Letroでとても良いご提案をいただけたことに感謝しています。
今後はメルマガ等のCRM施策や他商品へも展開することで、UGC施策をより高い成果につなげていきたいと考えています。
記事公開日:2022.12.14