日本初のパーソナライズヘアカラーサービス「COLORIS(以下、カラリス)」を展開する株式会社ストークメディエーション。20代から40代の女性を中心に支持され、ローンチからわずか2年で会員数が5万人を突破するなど急成長を遂げています。
同社では、新規顧客獲得施策の成果向上を目的に、ダイレクトマーケティング特化型UGC活用ソリューション「Letro」を導入しています。
今回は、ブランドマネージャーの稲葉菜月氏、COOの近藤彰吾氏に、マーケティングにおけるUGCの意義やUGC施策に取り組んだ背景についてお話をお伺いしました。
ーまず最初に、御社の商品と顧客層について教えてください。
Brand Manager 稲葉菜月氏
稲葉氏:カラリスは、自宅でサロン品質の理想の髪色を実現するパーソナライズヘアカラーのブランドです。WEBカウンセリングを通じて、1万通りの処方から一人ひとりにぴったりのヘアカラーセットをお届けしています。顧客層は20代~40代の女性をメインターゲットにしています。結婚や出産などライフステージの変化とともにセルフカラーを検討する方が多くなるのですが、既存のヘアカラーだと、美容室に行くか、市販品で染めるかという選択肢しかなく、価格帯や品質の点で二極化していました。カラリスは、「大人の女性が、妥協せず、前向きに選択できるセルフカラーを作りたい」という想いから、サロンの代替品でもなければ、市販品の代替品でもない、二つの中間の全く新しいポジションのセルフカラーとしてブランドを設計しています。
ー生活者に浸透していない新概念のマーケティングは認知や新規獲得の観点で難易度が高いと思いますが、御社は「パーソナライズヘアカラー」のマーケティングでどのような点を大切にしていますか?
稲葉氏:「なぜカラリスを使うのか」という理由を自分ごと化してもらうことを大切にしています。”パーソナライズヘアカラー”という言葉自体はキャッチーなので、放っておくと商品の機能的な側面だけが伝わってしまいます。それだと今までセルフカラーを使っていない方からすると「私に合う商品ではない」と認知されてしまうと思っているので、「なぜカラリスを使うのか」という理由に気づき、自分ごと化してもらえるストーリーを発信することを意識しています。
ーマーケティング全体におけるUGCの意義を教えてください。
稲葉氏:不安払拭のためと共感を生むための二つの意義があると考えています。商品を検討している顕在層は、購入前の迷いや不安があるので、仕上がりやBefore Afterを伝えるためにヘアカタログのようにUGCを見せています。購入より手前の認知や潜在層に対しては、例えば「コロナ(※)で美容室に行けなかったからカラリスを使ってみたけれど、これだったら続けられそう」のような一連の体験がわかるUGCを活用し、ターゲットに近しい方たちにブランドやストーリーに共感していただけることを目指しています。
ー現在、UGCを新規顧客獲得向けLPと、購入前に必須受診である「無料Webヘアカラー診断」のサイト内に掲載、ダイレクトマーケティングに活用されていますが、新規獲得施策にUGCを活用された背景を教えてください。
近藤氏:LPの検証・改善は日々行っていました。特典を載せたり、サービスの特徴の見せ方を変えたり、成分を載せたりなど、様々なコンテンツを検証していましたが、その中でクチコミ(UGC)はお客様の不安を払拭するコンテンツとして最強だと思ったからです。カラリスは商品開発にかなり投資しており、プロダクトのクオリティが高いブランドです。ただこうした商品の良さを、購入前のお客様に「わかってもらう、イメージしてもらう」難しさがあります。その点、UGCは実際に商品を利用いただいているお客様のリアルな声ですので、「商品にはこんな良さがあるんだ」「実際に使うとこんな仕上がりになるんだ」を自然に伝えることができます。広告からLPに流入し、商品のご購入を検討いただいているお客様の不安を取り除けるコンテンツとして、CVRの向上に貢献すると思いました。
もう一つの背景は、UGC施策であれば、LTVを傷つけずにCVRを上げられると思ったからです。広告施策のCVR良化に取り組むと、LTVが悪化するなど結構相反することがあると思います。例えば、価格を訴求するとLPのCVRは上がるけれど、その後の定期購入率は下がるとか。UGC施策の場合は、それがありません。LTVを傷つけずに新規顧客のCVRを上げられるという意味で、弊社の中では施策優先度はかなり高かったですね。
ーあらゆるコンテンツを検討した結果、CVR改善という点でレバレッジが効きそうなコンテンツがUGCだったのですね。
近藤氏:そうですね。以前、Instagramで「#カラリス」「#COLORIS」などのハッシュタグで検索した際に表示されるコンテンツを整理したら、自社LPのCVRが1.2倍に向上したことがありました。これってすごいことだと思うんです。ご自身で情報収集して購入判断をするお客様がとても多くいらっしゃることが改めて分かりました。一度LPに流入したお客様が、UGCを検索するためにInstagramなどの外部メディアに出てしまうのであれば、LP内にそのコンテンツがあった方がいいだろうという発想で、サイト内にUGCを掲載しようと思いました。
ーLetroを導入された理由を教えてください。
近藤氏:Letroを選んだ一番の理由は、もっとも成果がでる検証方法を提案してくれるノウハウとUGC毎の数値が見られる効果測定機能です。施策を行う時は、実際に検証を回すところよりも、何を検証しようか考える仮説立てのところに負荷がかかるので、Letroのチームからそこの知見を得ながら施策実行できるところに価値を感じました。また、UGCと言っても色々ありますので、「実際にどのUGCがお客様に見られているのか」の数値を見て、仮説を確かめられるところも魅力でした。記事LP、新規獲得LP、診断完了ページなど検討階層ごとに掲載するUGCが変えられるので、検討階層ごとに見られているコンテンツを検証できる点も良かったです。
ーLeroを導入して、定量面ではどういった影響がありましたか。
近藤氏:「無料Webヘアカラー診断」ページのCVRが1.24倍に向上しました。CVRが上がり、コンバージョンのボリュームが増えてくると、媒体ごとの傾向も分かりやすくなり、媒体ごとのアロケーション計画が立てやすくなる副次的な効果もあります。それにより、全体のCPAにも好影響を与えて、CPA改善率32%を実現しています。
ー定性面ではどういった影響がありましたか。
近藤氏:施策全体のスピードが上がりました。成果が出る施策は、その分工数も掛かってしまうことが多いですが、Letroでは客観的に「こういう仮説でテストしましょう」と検証内容の提案をもらえるだけでなく、検証を実施する際も、複雑なコーディングなどは不要で即実装できて、数値結果の確認まで簡単にできます。施策をスピーディーに回しながら、成果につなげることができました。
ー最後にLetroを検討している企業様向けにアドバイスをお願いします。
近藤氏:ラクして成果がでます(笑)リソースが限られている中で新しい施策をやるとなると、負荷をできるだけ少なく成果を出すことが大切ですが、Letroならそれができます。コンテンツ検証ができるツールは他にもありますが、結構負荷がかかっていました。Letroの場合は、Letroチームの方たちが、まるで自分たちのチームの一員になってくれたようにサポートしてくれるので、助かっています。
売上へのインパクトという点でも実際に成果が出ていますし、「ラクしながらしっかり成果を出せるツール」として、ぜひお勧めしたいです。
(※)新型コロナウイルス感染症の影響で
記事公開日:2021.08.30