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【LPのCVR・1.2倍向上】ビューティーブランド・ORBISの新規獲得施策を成功させたUGC活用マーケティングの極意とは?

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スキンケア商材を中心としたビューティーブランドを展開する、オルビス株式会社。

ダイレクトマーケティング領域において確立したマーケティングフレームを持っている同社では現在、UGC(※)を活用したマーケティング施策に尽力。中でもLetroを導入した新規獲得広告LPでのUGC掲出施策は高い成果をあげています。

今回は、そんな同社のダイレクトマーケティング施策にとってのUGCがもつ価値や、UGC活用施策を成功に導く秘訣について、マーケティング戦略部 新規戦略グループの山口 直氏、照井 真規子氏にお話を伺いました。

(※1)UGCとは:
UGC(User Generated Contents)とは企業ではなく、一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツのことを言います。 最近はInstagramなどSNSに投稿された写真や動画などが UGCとして注目されています。

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なぜORBISは変化の早いWeb広告市場で成果を出し続けているのか

-まず最初に、御社の商品と顧客層について教えてください。

山口氏:弊社はスキンケアを中心とした化粧品を販売するビューティーブランドです。2018年11月に行ったリブランディング以降は、「オルビスユー」というエイジングケアのためのスキンケアシリーズが主力商品になります。その他にも、飲むスキンケアがコンセプトの「オルビス ディフェンセラ」というトクホの商品や、2020年3月に発売した「オルビス オフクリーム」といった商品も主力です。顧客層としては20代後半から30代前半の女性をターゲットにしています。

オルビス サイトTOP キャプチャ

-リブランディングを実施された背景には何があったのでしょうか?

山口氏:リブランディング以前の弊社は、サプリメント、ボディケア、メイクアップ商材などスキンケア以外でもとにかくCPOが安く、獲得しやすい商品を打ち出す傾向があり、市場の認知としてどちらかというと、総合通販的な捉えられ方をされていました。

しかし、我々としては、こうした見られ方は本望ではありません。

リブランディングを行った背景には、弊社が、「オルビスユー」を中心に「ここちを美しく。」するスキンケアブランドだという認知をとっていきたかったということがあります。

-御社はダイレクトマーケティングの分野で確立したマーケティングフレームをお持ちです。長年ダイレクトマーケティング分野で事業を展開してきた御社ならではのマーケティングの特徴や強みについて教えてください。

山口氏:まずダイレクトマーケティングの分野で事業を展開していくうえで、新規獲得のCPOをできるだけ抑え、既存顧客のLTVをあげていくというモデルを構築しなければいけないという前提があります。そこで弊社では、対象とするお客様の購入回数によってチームを分け、お客様のフェーズに応じたプロモーション施策、コミュニケーションメッセージを設計しています。その結果として非常にユニットエコノミクスの観点を重視しているという特徴があると考えています。

-近年、Web広告市場は加速度的に変化していますが、御社ではどう捉えていますか?

山口氏:我々がいるチームは新規顧客の獲得をミッションにしており、まさにWeb広告市場が主戦場ですが、やはり外部環境の変化が非常に早くそこに左右されることが大きな課題だと思っています。例えば 競合の動向や、投下する広告費によってCPMは変化しますし、加えてここ数年は広告規制の動きが非常に強くなりこの影響も大きいです。

-変化のスピードの早い環境下において、御社はどのようなことを意識して施策に取り組まれていますか?

山口氏:以前は、1つのメディアに投資し続けても獲得できる時代があり、さらに施策が磨耗するスピードは今よりもゆっくりでした。しかし今は、かなり網羅的に様々なメディアを押さえて、失敗しながらも、PDCAのスピードをいかにあげていくかということが大切だと考えています。したがって、新しくて良いメディアがあるとか、ここはCPMが安いらしい、広告在庫が増えているらしいなどといった情報を敏感にキャッチをし、どんどん試して、うまくいかないことも知見として蓄積してPDCAをまわしていく柔軟性は大事にしています。

山口 直氏
オルビス株式会社 マーケティング戦略部 新規戦略グループ グループマネジャー・山口 直氏

-メディアを網羅的に押さえれば、その分表現の幅や打っていくべき訴求の数は増えますよね。リソースに限りがある中で、クリエイティブ量や打ち手の種類を担保するために、御社ではどのように工夫されていますか?

山口氏:UGCの活用はその1つです。弊社は代理店さんに入っていただき、広告クリエイティブを作っています。しかし、代理店さんに撮影してもらってそれをクリエイティブにしてコピーをいれてという作業工程ですとやはり作れるクリエイティブ数に限界がありますし、表現の幅も一定になってしまいがちです。

一方で、UGCをクリエイティブに活用すれば、作業工数を減らしてクリエイティブの量を担保することができます。また、我々が考えるものとはまた違うお客様ならではの表現を増やすことができると考えています。

同時に、昨今は生活者が広告に対して嫌悪感を示す傾向があり、広告自体があまり好んで受け入れられていないと、感じています。そのためマーケティング施策で成果をあげるためには、広告クリエイティブを企業のPRや押し付けではなく、生活者の共感を生むようなものにしなくてはいけません。
我々が広告クリエイティブの中にUGCを用いたり、SNSの中でもUGCが生まれていくようなコミュニケーション心がけているのには、現在の潮流に合ったお客様に受け入れてもらいやすいコミュニケーションを実現していきたいという意図もあります。

-広告施策全体として、訴求内容を考える際に意識されていることはありますか?

山口氏:UGC活用施策もそうですが、やはり顧客目線をもつことは大切だと考えています。

例えば、スキンケアの悩みは季節ごとによって異なりますよね。「オルビスユー」の化粧水は非常にとろっとしている質感が特徴ですので、保湿への関心が高まる冬場の訴求にはこのテクスチャー訴求が適しているのですが、一方でベタつきなどが気になる夏の訴求には課題があると考えていました。

そこで商品企画部と連携してポイントを考え、化粧水を冷やして使うという訴求を行ったところ、CTVRがかなり好調でよい成果を出すことができました。このように、お客様の立場にたってコミュニケーションを考え、様々な訴求を試していく姿勢はとても重要だと思います。

加えて、ニキビ用のアイテムやメンズ用のアイテムなど商材にバリエーションを持たせることで、スキンケア商品のなかでもターゲット顧客の幅を広げていくことにも取り組んでいます。

照井氏:この「冷やし訴求」ができたのには、我々の組織が商品企画部とすごく近い場所にいるというのも大きいです。実際私たちは、季節ごとに商品企画部と施策の相談をしたり意見を交換しあったりをするのですが、この「冷やし訴求」に関してもこうした意見交換から生まれたものです。我々のチームだけで考えるのではなく、商品企画部との連携がとれるのも弊社の強みだと感じています。

ORBISの新規獲得施策におけるUGCの価値とは?

-御社ではUGCを活用したもの以外にも様々な訴求をされていると思います。非UGCで訴求する内容とUGCを活用した訴求では、どのような役割の違いがあるのでしょうか?

山口氏:商品の効果効能については、どちらかというと企業が責任を持って伝えるべきだと思っています。一方、UGCを利用した訴求で効果が高いのは、商品の使い方やテクスチャーを紹介しているものが多い印象です。

例えば、洗顔料であるオルビスユー ウォッシュの泡立ちや、手のひらにとった時にはとろっとしているけど肌につける時にはパシャっとはじける様な化粧水など、弊社の商品は、テクスチャーに強いこだわりを持って作られています。しかしこれを企業側からのメッセージとして伝えるとどうしても作り物っぽく見えてしまいがちです。

UGCを使えば、こうしたテクスチャーについてよりリアルに伝え、それを見た生活者に自分たちでもできる、という感動をもたせることができると考えています。
この点から考えて、UGCは、我々からの発信では伝わりにくい使用方法、商品の使いやすさ、使った時のテクスチャーに感じる感動をうまくつたえるものとしての役割を担っていると言えます。


同社が活用している実際のUGC例

-企業発信では伝えるのが難しい実体験を伴ったものの訴求に、UGCをお使いなんですね。

照井氏:はい。また、弊社の社員はみなORBISの商品を愛しているのですが、広告LPなど我々の顔が見えない場で弊社の商品は素晴らしいです!とアピールしすぎると、やはりうるさくなってしまいます。

この場合にも、一般に使ってらっしゃるお客様が商品に対する愛を語ってくださったり、テクスチャーの良さについて発言してくださることで信頼感を作ることができます。

もちろん企業側からも愛を伝える方法はあるとは思います。しかし、やはり我々のチームは広告を介してお客様と接するチームですので、広告という接点でこうした内容を効率的に伝えていくための方法を日々追求しています。

-UGC活用施策を考えた時に、実体験やテクスチャーを伝えるUGCが欲しいけど無いとおっしゃる企業さんもいらっしゃいます。御社ではこうしたUGCを生むためにどのような工夫をされているのでしょうか?

山口氏:弊社には広告を運用している我々のチームとは別に、PR施策を行うチームがあります。そこではインフルエンサーさんや美容家さんたちと連携し、PR施策を通して商品の素晴らしさを魅力的に伝え続けています。

また、弊社内にはフォロワーが1万人くらいいる、いわゆるエンプロインフルエンサーという社員もおり、商品の良さを自然に愛を持って発信しています。

こうしたPR施策での投稿やエンプロインフルエンサーからの投稿をみて、商品の良さやポイントを理解し、自分でもやってみたい、やってみてこうだったというお客様は確実にいらっしゃると感じています。

同社のエンプロインフルエンサーによる実際の投稿。

-あえてUGCを生み出すのではなく御社から手本を提示して、見せ方を工夫した結果、それがマーケティングの成果につながっているんですね。

山口氏:そうですね。これはオーガニック投稿に限らず、ペイドの施策で投稿を依頼する場合にも、商品の撮影の仕方を指示するのではなく、商品の良さやポイントをお伝えするコミュニケーションを心がけています。

CVR1.2倍向上を支えたのは徹底的な効果検証

-ありがとうございます。ここからは現在行っているUGCを活用したマーケティング施策について具体的な内容と成果についてお話をうかがっていきたいと思います。
まず、実施している施策内容について教えていただけますか?

照井氏:我々はUGCについて2つのパターンがあると考えています。1つ目はお客様のオーガニック投稿として自然発生的に生まれるもの。そしてもう1つはメディアとのタイアップなどこちらから働きかけを行うことで生まれるものです。

それぞれ活用の方法や幅ははありますが、先ほどの山口の話にもあった通り、昨今は広告に対する嫌悪感が高まっています。この状況において、オーガニック投稿のUGCはお客様の信頼を得ていく鍵となるものであり、これをいかに効率的に皆様にお伝えするか、活かしていくかを重要視し施策に取り組んでいます。

具体的には、お客様との最初のタッチポイントである広告クリエイティブに利用したり、新しいお客様を一番に誘導できる面として広告LPに設置したりすることで、効果的な認知獲得・理解促進に取り組んでいます。

-御社では広告LPにUGCを掲出する施策において、Letroをご導入いただいています。ご導入の決め手になったのはどのような点でしょうか?

照井氏:一番はLPに実装したときのUIが良いという点です。

例えば、日々クリエイティブや訴求の流行は変化しますし、弊社の場合は訴求商品のセット内容も都度変えています。こうした変化に応じて表示させるUGCを柔軟に入れ替えていくことは、施策の成果をだしていくために重要だと考えていました。LetroはこうしたUGCの切り替えを管理画面上で簡単に行うことができる点が良いと思いました。

また、実際に表示されたUGCはクリックするだけで、簡単に拡大表示されてその詳細を見ることができます。こうしたお客様にとっての使いやすさが良かった点も魅力的でした。


実際の同社の広告LP

-実際に施策を運用するなかで、どんな指標をみていらっしゃいますか?

照井氏:LP上に掲出していますので、指標としてはCVRをメインにみています。

-成果はいかがでしょうか?

照井氏:最初想定としていただいていたCVRの1.2倍向上を達成することができています。

-こうした成果をあげるべく、御社がこれまでに行った検証やテストについて教えてください。

照井氏:LP上にUGCを表示させる施策においては、いかにベストな形でUGCを活用できるかについて検証をしており、その結果、特にUGCの見せ方は重要だと感じています。

具体的にはUGCの並べ方もそうですし、ただUGCを並べるだけではなく、LPの流入元となる広告出稿先メディアによって並べ方を変えていくといった検証も実施しています。
流入元のメディアごとにユーザーの属性や状態も異なります。その広告施策からどういったユーザーが入ってくるかを加味して、カルーセルや一覧表示など、どれが最適なのかについて様々なテストを行っています。

またUGCの中身も重要です。効果が高いUGCもそれを見ているユーザーの傾向によって変化しますので、その傾向別によって切り替えていくことが大切です。表示方法の検証とあわせて、最適なUGCの内容についての検証も行っています。

-検証の結果、具体的にはどのような違いや気づきがありましたか?

照井氏:広告は大きくプッシュ型とプル型で2つに分けられると思うのですが、その違いがUGC活用施策にも明確にでているというのは実感しています。

やはり検索型広告やリマーケティングなどプル型広告経由のユーザーは、既にある程度商品に対する意識をもっているので、さらに詳しく知りたいポイントなどより具体的な内容が伝わるUGCが効果的です。

一方、テクスチャーの良さや商品への感動コメントを入れてくださったUGCは、プッシュ型の広告経由のユーザーに効果的に機能している傾向があります。
今後もこの検証をさらにすすめ、メディアごとのコミュニケーション設計に取り組んで行きたいと考えています。

オルビス株式会社 マーケティング戦略部 照井 真規子氏
オルビス株式会社 マーケティング戦略部 新規戦略グループ・照井 真規子氏

-続いてLetroについてどのように評価してらっしゃるかお聞かせください。

照井氏:Letroを導入して4ヶ月になりますが、目標数値も達成でき、サービス自体の魅力は強く実感しています。加えてもうひとつ魅力だなと感じているのは、担当の方の細かい運用力です。
こうした施策は、やはりUGCをいれて終わりではなく改善のためのPDCAを常にまわしていくことが大切だと思っています。こうした改善していく施策運用を担当の方と共ににうまく実行できているのは非常に有り難いです。

-ありがとうございます。御社では今後UGCをどう活用していきたいとお考えですか?

照井氏:現在御社とのお取り組みではInstagram上のUGCを使って施策を実施しています。しかし、Instagramだけではなく、UGCは日々様々なメディアにおいて生まれています。
今後は、ORBISについてのUGCが生まれるメディアの種類を増やしながら、各メディアごとのUGCの量を増やしていくことが非常に重要だと感じています。

山口氏:また、現在はUGCを活用した施策の成果をCVR改善という点で見ています。ただUGCの接触によって自然検索数が増えるなどといった点についてはまだ取り組めていません。今後はCVR以外のマーケティング指標における成果についてもしっかり追っていきたいです。

-最後にUGC活用施策を検討されている方にアドバイスやメッセージをお願いします。

山口氏:UGCを施策として増やそうとすると、UGCなのに広告的なものになり、本末転倒になってしまいます。そのため、オーガニックのUGC増やしていくためには、お客様が投稿したくなるような商品やブランドの良さをきちんと伝えることが大事だと考えています。

どんな施策においても、結局その先にはお客様がいらっしゃいます。そのお客様に対して、自分たちがどんな価値を提供できるブランド、商品なのかを考えた上で発信していけば、それは自然と広がり、その意識を高めることでUGC活用施策をより効果的なものにできると思います。