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【コスメサミット2019 イベントレポート】D2Cスタートアップ企業が赤裸々に語るマーケティング施策とは? ~後編~

2019.07.17

※本記事は、前編・後編の構成になっております。前編は下記よりご覧ください。
【コスメサミット2019 イベントレポート】D2Cスタートアップ企業が赤裸々に語るマーケティング施策とは?~前編~

アライドアーキテクツでは2019年7月3日(水)、東京渋谷のTRUNK (HOTEL)を会場に「コスメサミット2019 produced by Letro」を行いました。
「業界のマーケティングにおける課題を共有し、より良い未来を創出する」を目的に、コスメ業界に特化し3つのテーマについてのトークセッションが実施されたこのイベントから、今回は「Session3 D2C(※)スタートアップのマーケティング」についてのレポートをお届けします。

(※)D2Cとは:
「Direct To Consumer」の略。従来の流通にのせて販売を行わず、 メーカーが直で顧客と売買取引するビジネス形態。

コスメサミット D2C

(写真左から)株式会社ムーンショット 菅原 健一氏
       DINETTE株式会社 尾崎 美紀氏
       株式会社バルクオム 野口 卓也氏
       株式会社Sparty 横塚 まよ氏

D2Cスタートアップが考えるマーケティングのポイント

菅原:なるほど。本当にみなさんそれぞれ違っていて面白いですね。では次のテーマ「マーケティングにおいて最も重要視しているものはなんですか」ということなんですけど、いかがでしょうか?

尾崎:弊社の場合は完全にお金をかけずに獲得することですね。

菅原:広告費をかけないということでしょうか?

尾崎:はい。マーケティング施策は色々と試しますが、最終的には粗利がでる施策を重点的に行うようにしています。例えば、メディアを立ち上げた時、後々のPRに力を発揮してくれると考えて「DINETTEGIRLS」というインフルエンサー集団を組織しました。現在は1,000人以上のメンバーがいるのですが、そのメンバーとは弊社の案件だったら無料で受けてくれるという信頼関係を築くことができています。今回のまつげ美容液を販売した時も、彼女たちに無料で投稿してもらって、そこから1週間ほどで数千人の定期購入のお客様を獲得できたという実績がでています。

菅原:彼女たちはどうして無料で書いてくれるんですか?

尾崎初期の頃からの信頼関係構築の結果です。まだメディア規模も小さくフォロワーが100名程だった頃から、毎日ひとりひとりにDMを送ったりするような施策を行なっていました。PR案件以外のことでも積極的にコミュニケーションをとり、メディアを見てくれている人の熱量と質をあげる施策をとっていった結果、DINETTEというメディアが好きで発信力のある人たちがメンバーになってくれており、無料でも投稿してもらえるような関係性が作れています。

菅原:野口さんはいかがですか?マーケティングで大切にしていることは何でしょうか?

野口:弊社は方針としてとにかくホワイトな領域で実施できる施策は全てやるというのははっきりしています。例えば2年ほど前に資金調達させて頂いた際、何億資金調達した資料をバルクオムを定期購入してくれた方には公開しますみたいなことをやったら100件くらいコンバージョンがとれたんです(笑)
資料には興味があるけどスキンケアには興味がないビジネス層の方に購入していただくきっかけになり、使ってみたら良さを実感していただけたのかなと思います。
もちろんこれは再現性が低くて、来月もこれで200件コンバージョンをとろうと計画できるような施策ではありませんが、こうしたレベルで、先程のクリエイティブのかっこいい、ダサいみたいなテストもそうですが、自分の感覚だけで絶対に判断しないでとにかく数字を合わせにいくことは常に心がけています。
例えば「ちょっとこの広告イケてないな」って声としてはあがってこなくても思う人もいると思うのですが、それを塗りかえるブランド広告と、効率よく獲得していくCV広告というのはきちんと切り離して施策を行い、特にCV広告の方は自分の感性では判断せずテストをし続けるというのが全てですね。

横塚:弊社もできることは何でもやっていくという姿勢です。また弊社の場合はなるべくお客さんに思想を伝えるようにしています。ファンマーケティングに力をいれてらっしゃるマナラさんの施策を参考にさせていただいて、女性起業家に会えるイベントやシャンプーを体験してもらえるイベント、レクサスさんと一緒にラグジュアリーな空間にご招待するイベントなど様々なイベントを実施してきました。イベントを通じて、MEDULLAの思想や世界観をリアルな場で伝えることを大切にし、そこにはコストをかけています。

コスメ D2C  マーケティング セミナー

株式会社Sparty CMO 横塚 まよ氏
2014年新卒でIT企業に入社。在職中にライブ配信関連事業の副業を始め、2016年、株式会社Candeeと共に株式会社COMPLExxxを設立。翌2017年IT企業を退社。COMPLExxxではタレント事業を行い、「たぴみる」はランティスからメジャーデュー。COMPLExxxクローズ後、株式会社Piscesを設立し、女性向けサービスのイベント運営や商品企画を行う。2018年よりSpartyにCMOとして参画し、 PRイベントや店舗展開、会社のブランディングを担う。現在は、PiscesとSpartyの2社でマーケティング関連の事業を推進中。

菅原:その施策がライフタイムバリューが高そうだと判断されたから実施してきた感じでしょうか?

横塚:高そうというよりは、イベントを通して高くしていくという意志があります。もちろんマナラさんのように実績をあげている前例も聞いていましたが、イベントの参加者が極端に少なくて社内で揺れた時も、最終的に代表が意志をもってやろうと決断し、施策を続けてきました。

プロダクトのクオリティを決める要素とは?

菅原:ありがとうございます。これが最後になるのですが、会場から「プロダクトのクオリティを大手ブランドのように出すのは難しくないですか?」という質問を頂いています。D2Cはそもそもクオリティが低いんじゃないかということなんですけど、これについてはいかがですか?

尾崎:製品のクオリティについては細かな成分の調整までしっかりと工場とやりとりをして開発をしたので、引けを取らないという自負はあります。
また、正直にいうと、商品が売れるのにはクオリティだけじゃなくてマーケティングの力が大きいのでは?と思っています。例えばブームになって爆発的に売れたような商品でも、試してみて、もっと安くてクオリティのよい商品はあるなと思うことってありますよね。
それでも売り上げをあげていることができるのは、クオリティだけじゃなくてブランディングとマーケティングの力によるものもあるんじゃないかと思っています。

野口:うちの場合は、商品開発時にユーザーテストを行っています。一定の商品群のなかで使用感や香りなど様々なポイントについてアンケートをとり、圧倒的にNO.1だったものを商品にして発売するという作り方なので、既に市場にでて支持されている他の商品よりも圧倒的に好感度を作ることができる作り方になっています。

横塚:結局どこのポイントをもってクオリティを評価にするのかだとは思います。私はD2Cの良さの1つに、お客様の声をすぐ反映できる点があると思っています。弊社のサービスはまだ立ち上げて1年くらいなのですが、すでに今年の4月にパッケージや中身を全てリニューアルしています。立ち上げてここまで短いスパンでの大規模なリニューアルは大手のメーカーさんですと難しいのではないでしょうか。こうした改善スピードの速さにクオリティの評価をもっていくのであれば、きちんとクオリティを出せているのかなと思います。

菅原:皆さんの話を聞いていて、クオリティの定義がおそらく大手のメーカーとD2Cだと違うのではないかなと思いました。
また、戦い方も違うなと思います。D2Cは、流通支配されている領域に入って、他の商品群を比較されながら使われるという戦い方はしていないですよね。「そんなにいいのであればMEDULLAを試してみたい」とか「バルクオムを使ってみようか」のような動機での購入のされ方をしている点がポイントなのかなと思います。だからDINETTEさんのようにメディアを頑張っていくんだと思いますし。何かと比較して選ぶのではなくてと、お客さんにとってのファーストチョイスになっているので、ある程度クオリティについてもお客さんにこうですという提案ができているのかなと、それがD2Cなのかなと思いました。

以上、今回は「コスメサミット2019 produced by Letro」から、「Session3 D2Cスタートアップのマーケティング」の模様をお伝えしました。
従来のメーカーとは全く違うビジネスモデルだからこそ、それぞれに特徴のあるマーケティング施策を行なっているエピソードが満載のセッションでした。
ぜひ、今後のマーケティング施策の参考にして下さい!

 

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