2020.02.19
国内ユーザー約4,500万人をかかえ、幅広い年代に利用されているTwitter。
企業にとってもTwitterは、いまや生活者との接点をもつことができる重要なプラットフォームの1つとなっています。
しかし、Twitterを活用した施策は売り上げへの影響などがダイレクトに見えにくく、施策のKPIを何に設定して運用していけば良いのかお悩みのご担当者様も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Twitterの媒体特性を改めておさらいするとともに、企業のTwitter活用施策は何をKPIに進めていくべきかについてご紹介していきます!
Twitterを活用した施策のKPIについて考える前に、Twitterがどのような特性をもったプラットフォームであるのかを簡単におさらいしたいと思います。
Twitterのユーザーは現在4,500万人。日本国内では、LINEに次いで2番目にユーザー数の多いプラットフォームです。若年層ユーザーに強いイメージのあるTwitterですが、実はどの年代でも幅広く使われていることがわかります。
年代別SNS利用率まとめ(MMD研究所調べよりアライドアーキテクツが作成)
そんなTwitterの特徴としてまずおさえておきたいのは拡散力の高さです。Twitterはリツイートや引用リツイートなどの拡散機能が充実しており、ユーザーは気になったツイートを簡単に自分のフォロワーに伝えることができます。いわゆる「バズる」といった大規模拡散が起こりやすいのもこのためです。加えて、トレンドハッシュタグの表示などリアルタイム性を大切にしているプラットフォームですので、ユーザーは「今起きていること」に敏感に反応し、「今起きていること」を伝えたい心理が強いと言えます。こういった心理傾向もTwitterの拡散力を高めている要因の1つと言えるでしょう。
2つ目の特徴は、Twitterはユーザー同士のコミュニケーションが活発なプラットフォームであるということです。Twitterは匿名での登録が可能なため、そこで発生するつながりはリアルな友人間に限りません。特定の趣味・嗜好によってTwitter上でつながりやコミュニティが発生しているのもTwitterならではです。リアルな関係性の有無を問わず、気軽にコミュニケーションを楽しむ土壌ができているプラットフォームがTwitterなのです。
こうしたTwitterの特性をふまえ、Twitter上でのコミュニケーションは「接点の最大化」・「コミュニケーションの活性化」の2軸でコミュニケーションを設計をしていくことが重要です。
前述の通り、Twitterは拡散力の高いプラットフォームです。そのため、ハッシュタグの工夫、リツイートを促すなどその拡散力を利用することで、「接点作り」や「情報伝達」をより効果的に実施することができます。その中でもTwitterキャンペーンは、ユーザーアクション(リツイート等)を通して、オーガニックでTwitterのもつ拡散力や即時性を有効活用できる施策になります。
ユーザー間のコミュニケーションが活発なTwitterにおいては、企業がそれを活用することも有効です。アカウントからの日々の投稿でフォロワーと継続的な接点を持ち続けることに加え、コメント返信、コメントへのいいね、自社について話題にしているフォロワーへのリアクションなどを通してフォロワーとの関係を深めることができます。Twitterアカウントを介してのコミュニケーションを継続することで、ブランドや商品の好意度・推奨度を高めていくのです。実際、2019年にアライドアーキテクツで実施したアンケートによると、Twitterの企業公式アカウントを通して、ブランドや商品の理解度や好意度が高まったという結果もでています。
2019年度実施 アライドアーキテクツ「Twitterユーザー企業公式アカウント利用実態調査」より
また、「Twitterキャンペーン」「アカウント運用」の施策効果を高めるため、Twitter広告を有効に活用していくこともおすすめです。
たとえば、キャンペーン実施時に、訴求していきたいユーザー層にターゲットを絞って広告を出稿したり、インプレッションを高めたいツイートに広告をかけてリーチさせるなどの手法は、施策の効果を高めるのに適しています。
ではこうしたTwitter活用施策は、何をKPIに運用していけばよいのでしょうか?
Twitterキャンペーンの場合、施策の目的は「接点を最大化」することです。
新規のフォロワーとどれだけ接点を持てるか、どれだけの人にSNS上で情報接触させることができるかが、施策の目的となります。そのため、追っていくKPIは大きく「フォロワー獲得数」と「インプレッション数(リーチ数)」の2つに設定されます。
「フォロワー獲得数」は、キャンペーンで増加した新規フォロワーの数です。新規ターゲットとの接点をどれだけ持つことができたかを示しています。
2つめの「インプレッション数(リーチ数)」は、キャンペーン対象の投稿がどれだけ表示させられたか、指定ハッシュタグツイートをつけたのユーザーの投稿がどれだけ多くの人にリーチしたかを示すものです。この数値をみることで、どれだけの人が届けたい情報に接触したかを測ることができます。
またTwitterキャンペーンの形式は様々ですので、KPIとする2つの接点のうち、どちらの接点を増やしていく施策に向いているかを考えて設計する必要があります。
左から:クラシエフーズ公式(https://twitter.com/Kracie_foods/status/1011776383947702272)
マクドナルド(https://twitter.com/McDonaldsJapan/status/1196367354357260289)
眠眠打破【公式】(https://twitter.com/minminTV/status/1176738100308934657)
公式アカウントのフォローと、対象ツイートのリツイートを促すのが「フォロー&RTキャンペーン」です。フォローとリツイートという2ステップのみで参加ができるシンプルなキャンペーンで、キャンペーンへの参加ハードルが最も低いと言えます。短期的にたくさんのフォロワーを増やし、新規のフォロワーとの接点を最大化する施策に適しているのがフォロー&RTキャンペーンです。
クラシエフーズ公式(https://twitter.com/Kracie_foods/status/1011776383947702272)
クラシエフーズで実施したキャンペーンでは、キャンペーン期間中の新規のフォロワーを約31,000フォロワー増やすことに成功しています。
<事例について詳しく知りたい方はこちら>
【1ヵ月で累計25万人が参加!】 クラシエフーズ Twitterプロモーションで「echoes」を活用してTwitter上での大規模リーチを実現
公式アカウントのフォローと、「指定ハッシュタグ」でのツイートを促すのは「フォロー&#ツイート投稿キャンペーン」。単純なリツイートに比較すると参加ハードルは高くなります。しかし、複数のハッシュタグから1つを選択させる「投票形式」や、お題について自由にツイートしてもらう「大喜利形式」などTwitterユーザーが楽しんで参加できる企画で、キャンペーンを話題化させることが可能です。フォロワーの獲得と同時に、話題となるようなハッシュタグツイートを増やすことで、ブランドや商品の情報を多くのユーザーに届けることに適したキャンペーンです。
ミツカン[公式](https://twitter.com/mizkan_official/status/1178489641663639553)
ミツカン公式Twitterアカウントで行なったキャンペーンでは、対象の商品である「みりん」を活用して、どんな料理を作りたいかをハッシュタグの中から選んでツイート。選んだハッシュタグツイートに応じて、オススメのレシピを自動返信させることで、対象の商品である「みりん」の商品理解を促進することに成功しています。
<事例について詳しく知りたい方はこちら>
【ツイート投稿74,000件&フォロワー52,000人増加!】「ミツカン」商品パッケージリニューアルTwitterキャンペーンで、「商品認知拡大」と「商品理解促進」を同時に実現
公式アカウントのフォローと、指定ハッシュタグをつけた写真を投稿してもらうのが「フォロー&#写真投稿キャンペーン」です。自社の商品を使っている様子がわかる写真などを、指定ハッシュタグをつけて投稿してもらい、Twitter上のUGC(※)を作っていくことができるのがこのキャンペーン。商品購入が条件となるケースが多く、写真を投稿させるキャンペーンのため、参加ハードルは他の2つと比べると高くなります。しかし、Twitter上のUGCによって商品やブランドの魅力や具体的な活用シーンを、今まで接点のなかったユーザーに伝えていくことができるキャンペーンです。
眠眠打破【公式】(https://twitter.com/minminTV/status/1176738100308934657)
常磐薬品工業が実施したキャンペーンでは「#眠眠打破飲んでいる人と繋がりたい」と題して、同社の商品と一緒に撮影した写真の投稿を呼びかけるキャンペーンを実施。Twitterアカウント上に眠眠打破の利用シーンが伝わる良質なUGCを生み出すことに成功しています。
(※)UGCとは:
UGC(User Generated Content)とは企業ではなく、一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツのことを言います。 最近はInstagramなどSNSに投稿された写真や動画などが UGCとして注目されています。
Twitterアカウント運用の目的は「コミュニケーションの最大化」。フォロワーとの継続的なコミュニケーションによって、ブランドや商品に対する好意度や推奨意向・購買意欲の引き上げにつなげていきます。
そのため、アカウント運用では、「エンゲージメント数」と「インプレッション数(リーチ数)」の2つをKPIに設定することを推奨します。
「エンゲージメント数」は投稿に対して投稿に対してフォロワーが反応(「クリック」「リツイート」「返信」「フォロー」「いいね」)した数。数値が高いほどその投稿に対して興味・関心を持ったユーザーが多かったことを裏付ける数字です。
「インプレッション数」は投稿が閲覧された延べ総数のこと。数値が高いほどその投稿がより多くの人に見られたことを裏付ける数字です。
これらの数字を定期的に確認し、アカウント運用を通してフォロワーとのコミュニケーションが活性化されているかどうか検証しながら運用を進めていくことがポイントです。
そしてKPIの最大化のため、公式アカウントの運用には以下の3点をしっかり設計する必要があります。
こうした設計に基づいた投稿でフォロワーと良質で継続的な接点をもち、コメント返信やいいねといったリアクション等によって関係性を深めていくことで、フォロワーのブランド好意度や推奨度を向上させていくことができるのです。
いかがでしたか?今回はTwitterを活用した施策とそれに合わせたKPIについてご紹介しました。ぜひ今後のTwitter活用施策にご参考ください!
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