2019.6.27
日本国内の月間MAU数7900万人(※1)。国内のSNSとしては最大級のユーザーを抱えるLINE。そんなLINEのアプリや派生サービスに広告を配信することができるのが「LINE Ads Platform」です。
今回は「LINE Ads Platformを活用してみたい!」「活用しているけれどよく分からない!」そんな広告ご担当者様に、LINE Ads Platformの特徴と概要、運用改善のポイントなどをご紹介します。
(※1) 参考:LINE株式会社発表 LINE紹介資料 2019年7-9月期より
(https://adcenter.linebiz.com/mediaguide/?contents_type=119&pageID=3)
LINE Ads Platformの大きな特徴、それは何と言ってもリーチ力の高さです。
LINEの国内MAU数は7900万人。日本の人口の約6割に当たるユーザーを抱えています。(※2)さらにアプリの利用率も非常に高く、月間ユーザーのうち、実に85%のユーザーが1日1回以上サービスを利用しています。
(※2)参考:LINE株式会社 LINE公式アカウント 媒体資料 2019年4-6月期
画像参照元:LINE株式会社 LINE公式アカウント媒体資料 2019年4-6月期(https://adcenter.linebiz.com/mediaguide/)
ユーザーの年齢を見ると、40歳以上がおよそ半分を占めており、幅広い年齢層をカバーしていることがわかります。
画像参照元:LINE株式会社 LINE紹介資料(https://adcenter.linebiz.com/mediaguide)
そんなMAU数・アクティブ率が共に高く、幅広い年代をカバーしているLINEには、SNS、スマートフォンで利用するサービスの中で「LINEのみを利用している」ユーザーも存在します。
画像参照元:LINE株式会社 LINE Ads Platform媒体資料 2019年4-6月期
LINE Ads Platformはこうした圧倒的なリーチ力が強みの運用型広告です。
それでは、LINE Ads Platformではどのような目的の広告を配信できるのでしょうか?
LINE Ads Platformの場合、配信目的は5種類の中から選ぶことができます。
まず、指定のウェブサイトへのアクセスを増やしたい場合に使うのが「ウェブサイトへの遷移」です。例えば、新商品やサービスの認知獲得や、販促キャンペーンの集客に使われます。
遷移させた指定のウェブサイトにて特定のアクションを促すために使うのは「ウェブサイトのコンバージョン」です。ECサイトでの商品購入や、商品トライアルの申し込み、会員登録の促進などダイレクト型の施策の場合に使われる配信目的です。
広告で扱う商材がアプリである場合は、「アプリのダウンロード」と「アプリのエンゲージメント」の2種類の配信目的があります。「ダウンロード」は新規のアプリダウンロード数を増やしたい場合。「エンゲージメント」はすでにアプリを利用しているユーザーに対して、起動回数を増やしたい場合に使うことができます。
また、LINEに特化したものとして、LINEの公式アカウントやLINE@の「友だち追加」を目的とした配信も可能です。
広告の配信目的に加えて、運用型広告を実施するには、誰に広告を配信するのか=ターゲティングの設定も欠かせません。
LINE Ads Platformのターゲティングでメインとなるのは「デモグラフィックターゲティング」と「オーディエンスターゲティング」の2つです。
デモグラフィックターゲティングとは、ユーザーがLINEに登録した情報や、LINE内での行動によって得られたデータを元にターゲティングする方法です。
LINE Ads Platformでは、「年齢」「性別」「地域」「興味関心」の4つのセグメントから掛け合わせて広告を配信することができます。
オーディエンスターゲティングは、広告主の持つウェブやアプリでの行動データなどを紐づけてターゲティングを行う方法です。
「商品の購買データ」、「ウェブのトラフィック」、「モバイルアプリイベント」、「LINEアカウントの友だち」などのデータを基に広告を配信することができます。
またオーディエンスデータから、類似するLINEユーザーを新たに探し出して配信する類似拡張配信も可能です。
続いて、広告がLINEのどこに表示されるのか、「広告配信面」を見ていきましょう。
LINE Ads Platformは、LINEアプリ及び、そこから派生したLINE NEWSやLINEマンガ、LINE BLOGなどのファミリーアプリに広告を配信することができます。
2019年6月現在、配信面は以下の6つです。
・「タイムライン面」
・「NEWS面」
・「マンガ面」
・「ブログ面」
・「ポイント面」
・「Smart Channel」
画像参照元:LINE株式会社 LINE Ads Platform媒体資料 2019年4月-9月期(https://adcenter.linebiz.com/mediaguide/)
LINEアプリのサービスである「タイムライン」や「LINE NEWS」はMAU数も高く、幅広い層へリーチが可能な配信面となっています。
ファミリーアプリである「LINE マンガ」や「LINE BLOG」「LINEポイント」は、サービスごとにユーザーの特性にも違いがあります。配信時にはその特性をしっかりおさえる必要があります。
また、配信面によって対応可能なクリエイティブフォーマットも異なります。
現在LINE Ads Platformで使われている広告クリエイティブのフォーマットは以下の5つ。
・「Card」
・「Square」
・「Vertical」
・「カルーセル」
・「画像+テキスト」
中でも、配信面の対応幅が広い「Card」「Square」は、ぜひ抑えておきたいフォーマットです。
(左)Card (右)Square
画像参照元:LINE株式会社 LINE Ads Platform媒体資料 2019年4月-6月期(https://adcenter.linebiz.com/mediaguide/)
クリエイティブ作成時には、配信面に対応したクリエイティブフォーマットをしっかり確認しましょう!
運用型広告において、発生するアクションに対していくらお金を払うかを決めるのが「入札」です。
LINE Ads Platformでの入札は「自動入札」と「手動入札」から選択します。
「手動入札」は広告の入札単価を手動で設定する入札方法です。
広告の入札単価を固定して運用したい場合や広告の配信ボリュームを厳密に管理したい場合、単価の上限を予め決めて運用したい場合に適しています。
入札単価の上限値が設定されるので、CPC(クリック単価)をコントロールしやすいメリットがありますが、CTR(クリック率)やCVR(コンバージョン率)の最適化が進みにくく、目標にしているクリック数やコンバージョン数が担保できない可能性があります。
「自動入札」は目標値の範囲内でクリック数やコンバージョン数を最適化することができるため、より多くのクリック数やコンバージョン数を獲得したい場合や、最適な運用単価がわからない場合などに適しています。
一方、入札単価の上限が設定できないため運用前の想定よりも広告の配信量やクリック数・コンバージョン数にブレが生じやすい側面もあります。
どんな配信面にどんなクリエイティブで配信するのか、目的に応じて最適なものを選択していきましょう。
実際に広告の運用を始めたら、レポートの数値を確認し、より目的に沿った運用ができるように運用の改善を進めていくことが大切です。
運用改善の大きなポイントとなる要素、それは「クリエイティブ」です。
例えば、CPA(コンバージョン単価)が想定より高めに推移している場合、より確実にコンバージョンしてくれそうなターゲットに広告を当てようとターゲットを狭めて運用をすると、結果として配信ボリュームが確保できず、全体として予算の消化が鈍化、コンバージョン数が減少するリスクがあります。
それでは、コンバージョン数を維持、あるいは増やしながらCPA(コンバージョン単価)を改善していく理想的な状態とはどんな状態でしょうか?
コンバージョン数を維持するためには、当然、遷移先により多くのユーザーを誘導しなくてはなりません。さらに遷移したユーザーが高い確率でアクションを起こすとでCVR(コンバージョン率)が改善し、CPA(コンバージョン単価)が改善していきます。
つまり、広告をみたユーザーが直感的にクリックしたくなり、さらにクリックした先に違和感を感じずにアクションを起こす、ような状態を作り出すことがポイントとなります。
そのためには、配信する広告クリエイティブが「適度に視覚的なインパクトをもち」さらに「訴求軸と遷移先との整合性がある」ものである必要があります。
それゆえに、クリエイティブはとても重要なのです。
では、クリエイティブを改善して運用を改善するためにはどうすれば良いでしょうか。
そもそも、広告クリエイティブは、バナー内のテキストの位置や大きさ、バランス、バナーの色味やフォント、バナーと合わせて表示されるタイトルや訴求文など、様々な要素が組み合わさって成立しています。
クリエイティブを改善するには、レポートの結果から、クリエイティブの各要素を細かく分析し、うまくいっているクリエイティブの要因は何か、うまくいっていないクリエイティブはどこが悪いのか、など検証を重ねていきます。
そして、クリエイティブの要素を様々な組み合わせで試しながら、効率の良いものをブラッシュアップしたり、効率の良いクリエイティブの傾向を掴んで類似するものを作ったりすることが必要です。
とは言え、PDCAを高速で回しながら勝ちパターンとなるようなクリエイティブを1から作っていくには相当なコストとリソースが必要ですよね。
「予算も人手も、余裕がない!」とお嘆きの広告担当者も多いでしょう。
そこで取り入れたいのが「UGC(User Genarated Contents)」です。
SNSなどに投稿された、一般ユーザーによって制作されたコンテンツであるUGCを広告バナーに使うことで、画像を1から制作するより断然リソースやコストを下げていくことが可能です。
また、UGCはユーザー目線の訴求ポイントが豊富に盛り込まれています。ユーザーに届きやすい、ユーザーの立場にたったクリエイティブを制作するのに大いに力を発揮します。
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「Instagram口コミ活用スタートガイド」はこちら
UGCの活用というと、Instagram広告での活用の印象が強いかもしれません。
ですが、UGCはLINE Ads Platformでもバッチリその成果を発揮しています。
その1つとして、ここではドコモ・ヘルスケア株式会社の事例をご紹介します。
モバイル事業大手のNTTドコモと、健康機器メーカー大手のオムロン ヘルスケアが、両者の強みを持って立ち上げたドコモヘルスケア株式会社では、一般消費者向けに、手首につけるだけで毎日の歩数と睡眠の質がわかるウェアラブル活動量計「ムーヴバンド®︎3」の販売や、月額課金のアプリなどを提供しています。(「ムーヴバンド」はドコモ・ヘルスケア株式会社の登録商標です。)
同社では、ムーヴバンドの販売強化のためのLINE広告にUGCを用いたクリエイティブを採用しています。
それまで運用してきたFacebook広告では、「普段使い」「生活になじむ」といったUGCに近い広告が高いパフォーマンスを発揮していました。そこで、さらにSNS広告の活用を強化すべく始めたLINE広告では、既存のクリエイティブに加えて、実際のUGCを使ったクリエイティブの採用にも着手したのです。
実際、利用者が投稿した写真を集めてみるとロゴの可愛いさに注目して商品を並べて撮影したものや、箱のデザインを気に入ってそこにフォーカスしたものなど、企業担当者が考える「タイムラインになじむ画像」を超えた写真が集まっているそうです。
UGCの活用を開始することで、社内にはない、切り口のクリエイティブを収集、引き出しを増やすことに成功しているんですね!
この事例について詳しく知りたい方はこちら
【SNS広告 成功事例-ドコモヘルスケア】獲得件数16倍に!ニッチ層に届くSNS広告のクリエイティブとは?
そんな魅力的なUGCを効率的にマーケティングに活用していく、そのためのツールとしてご紹介したいのが「Letro」です。
実際UGCを広告に活用するためには、ユーザーへの許諾申請や申請済み投稿の管理などが必要です。Letroでは、管理画面で設定したハッシュタグを収集、管理画面上で簡単に許諾リクエストを送ることができるので、作業にかかるリソースを減らすことが可能です。
以上、今回はLINE Ads Platformの概要から運用改善のポイントまでご紹介しました。UGCを有効利用しながら、圧倒的なリーチ力を誇るLINE広告にぜひチャレンジしてみましょう!
記事公開日:2019.06.27