2019.1.18
2019年、これからのデジタルマーケティングに求められることは何でしょうか?
Letroは、それは「Creative-Tech / クリエイティブテック」であると考えています。
クリエイティブテックとは、クリエイティブとテクノロジーを掛け合わせた造語です。バナーデザイン、ウェブサイト、広告テキスト等、全ての顧客接点におけるクリエイティブを、ユーザーファーストで価値あるものに、より少ない工数で変革するための「テクノロジー」や、それを提供するサービス・企業を指します。(詳しくは後述します)
クリエイティブテックの推進により、マーケターには消費者とのコミュニケーションにかける時間が生まれ、よりユーザーファーストなクリエイティブを生み出すことができるようになります。
ユーザーファーストな広告は消費者に嫌われなくなり、価値のある情報と認識されます。
そして適切な購買活動が生まれ、企業も潤い、そして消費者の生活も豊かになります。
クリエイティブテックの推進により、マーケティングは「生活を豊かにする」という本来の形に回帰し、「広告」の明るい未来が拓けていくと考えています。(言葉通りの広告だけではなく、ブランドの宣伝活動やそれに至るマーケティング活動全般をここでは"広告"と呼びます。)
今回は、Letroチームが考える、2019年からのマーケティングの新潮流:クリエイティブテックとは何か、そしてそれによりどんな未来が描けるのかをお伝えします。
「広告が嫌われている」、と言われ始めて随分な時間が経ちます。
しかしながら、広告はそもそもは私たちの生活に不可欠であり、私たちの生活を豊かにしてくれるもののはずです。
広告が存在しなければ、私たちは新たな商品やサービスの存在に気付くことができません。広告があればこそ、自分が選択できるものの幅が広がり、より豊かな生活を送ることができます。
また、季節を彩る様々な広告クリエイティブにより、感情の変化が生まれ、喜怒哀楽を覚えます。それにより、様々な活動をスタートさせるきっかけとなったり、時には人生の大きな転換点となることだってあるはずです。
それでも「広告が嫌い」とされてしまうのはなぜなのでしょうか?
それは、あまりにも情報過多な現在の消費者に対して、企業がミスマッチな広告を提供しているためです。
それでなくても多くの情報に囲まれている消費者に対して、ユーザーファーストでない、企業目線の広告を提供しても、一瞬で、「自分には関係ない」「ウザい」と判断されてしまいます。
「ユーザーファーストなクリエイティブ」を適切なチャネルで、適切なタイミングで提供すれば、広告は消費者にとって価値のあるものとなるはずですが、今なぜそれが難しくなっているのでしょうか?
それは、メディアやクリエイティブがあまりにも多様化・複雑化する中で、広告やマーケティングプロモーションに携わる多くのマーケターが、生活者にとってより良いコミュニケーション設計のために十分なリソース(時間や情報)を割けていないためだと考えます。
Instagramストーリーズ、TikTok等に代表されるように、どんどん新たな形のメディアが誕生し、消費者に影響を与えるようになり、それに伴い、ブランドメッセージは、従来の常識からの脱却や、また個々人への一層のパーソナライズを求められる...。
日々新たなプロモーション施策が生まれ、生活者のリテラシーはどんどん向上し、常に施策を更新し続けなけらばならない...。
さらに、施策複雑化に合わせて増えるリサーチ業務やエクセル作業、取引代理店の増加、代理店が取り扱わない作業のインハウス化など、マーケターは多忙を極める限りです。
時間がなくなると、一番おざなりにされるのがユーザーと向き合う時間やインサイトを深掘りしてクリエイティブに落とす余裕です。
本来は一番時間を割くべきところに集中できない、というのが、現在多くのマーケターが抱える悩みであり、結果として「広告が嫌われる」状況を生み出す原因ではないでしょうか。
(参考記事)マーケターが置かれている現代の背景については、こちらの記事に詳しく纏めましたので、あわせてご覧ください。
【3つのトレンドから読み解く】これからのデジタル広告に必要なこと -改めて「クリエイティブの重要性」を考える
では、この問題はどのように解決することができるでしょうか?
業務の多忙さや人力の限界が理由で正しい広告活動ができていないこと、が障壁になっているのであれば、その解決策はシンプルです。
1. テクノロジーの力でマーケターの作業業務を限りなく代替すること
2. 人力ではできない業務を簡単に行えるようにすること
の2つです。
テクノロジーの力で、できるだけ多くの業務上および精神面の余裕をマーケターに作ることで、広告はもっと人らしくなり、広告への嫌悪も減っていくのではないでしょうか。
私たちLetroは、このように、テクノロジーを用いて従来のクリエイティブの課題を解決していくこと、すなわち「クリエイティブテック」こそが、今後のマーケティング業界における重要なキーワードであり、マーケティングを新たなステージに上げていく鍵になると考えています。
(ここでの「クリエイティブ」とは、バナーデザイン、テキスト、ウェブサイトなど、あらゆる顧客接点におけるブランドメッセージのことを指しています。)
「アドテック(アドテクノロジー)」が、広告の配信自動化、より細かいターゲティング、効果測定など、主に「どの広告を誰に見せるか」の最適化にフォーカスした言葉であるのに比較し、「クリエイティブテック」は、それらアドテクノロジーのシステムの上で、「顧客の心に響くクリエイティブ制作」の最適化を目指す言葉です。
クリエイティブテックの推進により、主に、以下3つのクリエイティブにおける課題の解決に繋がります。
・クリエイティブバリエーションの多様化
メディアやコンテンツが多様化する中で、従来の型にはまらない様々なクリエイティブを創りだすことが求められています。テクノロジーの力でバリエーションを確保し、よりユーザーファーストなクリエイティブを生み出すことができます。
・クリエイティブ提供スピードの向上
ユーザーファーストなクリエイティブを提供し続けるためには、消費者のクリエイティブに対する反応を計測し、その結果に基づいて、スピーディーに、より好まれるクリエイティブに差し替えていくことが必要です。
テクノロジーの力を用いて、消費者に好まれるクリエイティブのデータを提供します。そして、従来クリエイティブの制作にかかっていた集計作業等の多くの時間をテクノロジーによって削減することで、マーケターがそれらデータに基づいて「消費者のインサイトを深掘りする」余裕を生み出し、よりよい広告活動に繋がります。
・クリエイティブ制作コストの低減
テクノロジーを用いてクリエイティブを制作することで、従来の制作にかかっていたコストを低減し、その分を、消費者インサイトの分析や、消費者とのコミュニケーション活動(例えばSNSの運営、コミュニティの運営、ファン感謝企画等)に費やすことができます。
これら3つの課題を解決することによって、
・マーケターの時間の使い方や働き方が変わり、
・消費者とのコミュニケーションや商品・サービス改善などにより多くのリソースを投資できるようになり、
・ユーザーファーストなクリエイティブや商品・サービスが生み出され、
企業と消費者の双方がハッピーになる、「マーケティングの好循環」が生まれるのではないでしょうか。
私たちは、このような思想のもと、"Better Creative with Less Efforts"というミッションを持ち、クリエイティブプラットフォームLetroを提供しています。
これからのLetroブログでは、この「クリエイティブテック」をテーマに、
などを、お伝えしていきます。
また、今後様々なパートナーの皆さまと協力しながら、日本の「クリエイティブテック」を盛り上げ、デジタルマーケティングのより良い未来に貢献していきたいと考えています。
ぜひご期待ください。
記事公開日:2019.01.18