X(Twitter)は、2023年7月、DM機能に一部制限を加えました。どのような条件で制限がかかるのか、またその回避方法や企業への影響範囲について、企業のX(Twitter)担当は押さえておく必要があります。
本記事では、X(Twitter)のDM機能の制限の詳しい内容や対処法、企業への影響について解説します。
2023年7月14日(米国時間)、DMのスパムを減らすための新しいメッセージ設定「認証済みユーザーからのメッセージリクエストのみ許可する」オプションを追加したことが公表されました。この設定を有効にすると、「フォローしているユーザー」からのメッセージは受信トレイに、「フォローしていない認証済みユーザー」からのメッセージはメッセージリクエストの受信トレイに届くようになり、「フォローしていない未認証ユーザー」からのメッセージは届かない(相手が送信できない)ようになります。
Starting as soon as July 14th, we’re adding a new messages setting that should help reduce the number of spam messages in DMs. With the new setting enabled, messages from users who you follow will arrive in your primary inbox, and messages from verified users who you don’t follow…
— Support (@Support) July 13, 2023
さらに、2023年7月22日(米国時間)には、DMのスパムを削減するための取り組みとして近々いくつかの変更を実施する予定とし、未認証のアカウントは1日に送信できるDMの数を制限されると言及しています。ただし、送信できるDMの数は明確化されていません。
Twitter Blueなど認証済みアカウントは、今回のDM制限の対象外となるため、Twitter Blueへの加入を推奨するアナウンスがされています。
We'll soon be implementing some changes in our effort to reduce spam in Direct Messages. Unverified accounts will have daily limits on the number of DMs they can send. Subscribe today to send more messages: https://t.co/0CI4NTRw75
— Support (@Support) July 21, 2023
自分宛にDMを送信できるユーザーを管理するには、以下の手順で確認できます。
もっと見る > 設定とサポート > 設定とプライバシー > プライバシーと安全 > ダイレクトメッセージ
https://twitter.com/settings/direct_messages
今回のDM制限により、「あなたがフォローしているユーザーからのメッセージのみ許可する 」「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを許可する」に加え、新たに「認証済みユーザーからのメッセージリクエストのみ許可する」が追加されました。
相手の設定に応じて、DMの送信状況は以下のパターンに分類されます。フォローされていないユーザーにDMを送信できるかは、送信先ユーザーの設定によります。
▼未認証ユーザーが、フォローされていないユーザーにDMを送信しようとした場合のアラート表示
また、2023年7月14日より、ゴールドまたはグレーの認証マークが付与されているアカウントを除き、これまで「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを許可する」を設定していたユーザーは、自動的に「認証済みユーザーからのメッセージリクエストのみ許可する」の設定に移行されたようです。
設定についてはユーザー側でいつでも元に戻すことが可能です。設定変更の方法については、ヘルプセンターの記事をご覧ください。
元々は、1日に送信できるメッセージは500件に制限されていました(※)が、今回、未認証(=バッジ無し)アカウントはDM送信の上限数が厳しくなりました。
※参考
https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/twitter-limits
詳細な上限は公表されていないため、弊社の保有する未認証アカウントを使用してテストを実施しました。
以上のことから、同じユーザーに連続してDM送信が可能な数は20~30通程度と考えられます。
以上のことから、異なるユーザーに1日で投稿が可能な数は、アカウントによるものの、50~100通程度と考えられます。
▼未認証アカウントのDM送信数上限(テスト結果)
①同じユーザーに対して連続でDM送信した場合:連続で上限20通前後
②異なるユーザーにDM送信した場合:1日に50~100通程度
Twitter Blueに加入すると、今回のDM制限の対象外となり、新しいメッセージ設定を選択したユーザーにもDM送信(メッセージリクエスト)が可能です。また、Blue認証ユーザーのDM送信数の上限は、500通/1日で維持されているものと推測されます。
We'll soon be implementing some changes in our effort to reduce spam in Direct Messages. Unverified accounts will have daily limits on the number of DMs they can send. Subscribe today to send more messages: https://t.co/0CI4NTRw75
— Support (@Support) July 21, 2023
公式マーク/認証バッジに関する最新情報や、認証済み組織の申請方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
▶Twitter公式マーク(認証バッジ)の種類・費用まとめ。金と青の違いや申請方法も紹介
▶Twitter認証済み組織とは?申請方法を詳しく解説【Twitter Verified Organizations 取り方ガイド】
今回のDM制限により、企業によるX(Twitter)キャンペーン開催時には2点注意が必要です。
今回の変更でバッジを持たない企業の設定は一括変更され、メッセージリクエストを拒否している状態になっているため、未認証ユーザーはDMで企業アカウントに問い合わせをしたい場合、受信トレイにもメッセージリクエストにも送ることができません。
そのため、DMで問い合わせを受け付ける場合は、「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを許可する」に設定を変更する必要があります。
キャンペーン当選者への連絡手段としてDMを活用する場合は、ユーザーが応募条件通り企業アカウントをフォローしていれば、問題無くユーザーの受信トレイに届きます。
ただし、上限数に沿って送る必要があるため、以下を考慮しなければなりません。
キャンペーン参加ユーザーにとって不便が生じないよう、キャンペーンの準備段階で、DM制限の設定と対応方針について整理しておきましょう。
メール及び電話にて回答させていただきますが、回答までにお時間をいただく場合があります。
あらかじめご了承ください。