2023.3.2
SNSプラットフォームの一つ「Pinterest」は、ユーザーが新たな「ひらめき」「アイデア」「興味」と出会い、ポジティブな発見をするためのビジュアル探索プラットフォームで、日本では毎月870万人が利用していると言われています。
Pinterestを新たな広告媒体として注目する企業も増えており、特に「ファッション」「ビューティ」「インテリア」「フード」といった業種に適しています。
本記事では、Pinterest広告の特長・メリットを解説するとともに、広告出稿のはじめ方や、成功事例を解説します。
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【掲載媒体】
Facebook・Instagram・Twitter・LINE・Yotube・Tiktok・Pinterest
「Pinterest」は、アメリカ発の「ビジュアル探索プラットフォーム」です。
SNSといえば、テキスト投稿中心のTwitter、写真・動画のInstagram、ショート動画のTikTokなどをまずは思い浮かべる方が多いと思います。
他SNSと、Pinterestの大きな違いはどのようなポイントなのでしょうか？
Pinterestは、これから「やりたい」「やろうとしている」ことのアイデアを探す場所です。
例えば、「そろそろヘアスタイルを変えたい、どんなカットやカラーにトライしよう？」などと考えているときにPinterestで「ショートヘア」「ショートボブ」といったキーワードで検索すると、ヘアサロンなどが発信するさまざまな写真・動画がヒットし、検索結果を眺めているうちに良いアイデアにたどり着くことができます。
つまり、「まだ具体的なことは決めていないけれど、なんとなくそのカテゴリの情報を集めて新しい発見をしたい」という考えのユーザーにフィットするSNSプラットフォームだと言えるでしょう。
商品・ブランド名を指定して情報を探す「指名検索」よりも、一歩手前の段階にいるユーザーの受け皿となる場であるとも言えます。
［出典］Pinterest
Pinterest Japanは、目指すプラットフォーム像について「ポジティブで、ひらめき溢れる場であり続けること」だと表明。広告ポリシーに関しても独自の考え方が見られ、ダイエット広告はいち早く禁止、比較的厳しく運用することを公式に明言しています。JICDAQ（一般社団法人デジタル広告品質認証機構）が定める第三者検証の認証基準に基づき、広告会社（広告購入者）事業領域の「ブランドセーフィティ」分野において「JICDAQ認証」も取得しています。
［参考］【ポジティブなインスピレーションとの出会いの場を目指して】Pinterest Japanに聞く、「ビジュアル探索ツール」Pinterestの特徴
Pinterestに広告出稿するメリットは、大きく以下の3点です。
|
Pinterestは、国別のユーザー数や属性は公表していませんが、世界的なリサーチ会社「ニールセン」の調査によると日本では毎月870万人がPinterestを利用していると言われています。
特にZ世代・ミレニアル世代の利用が増加しており、1日におよそ300万件のアイデアがPinterestに保存されている状況で、発見したアイデアから「購入」などの実際の行動に移すユーザーが多い傾向があります。Pinterestで検索を行なっているユーザー10人のうち9人が商品の購入意欲を持っているという調査結果も。
日本では特に「ファッション」「ビューティー」「インテリア」「フード」といったカテゴリが広告出稿に向いています。
Pinterestの検索上位の97%は特定のブランド名を入力せずに行われています。
そのため、大手企業も中小企業やD2Cブランドも、企業の規模を問わずにPinterestでは同じオーディエンスにリーチすることが可能だと言えます。
他のプラットフォームでは困難と思われる新しい顧客に働きかけることができるのが、Pinterest広告の活用メリットのひとつです。
特定の商品・サービスをプロモーションする広告も、購入検討に役立つインスピレーションとしてポジティブに捉えられています。オーガニック投稿と比較して、ユーザーの捉え方や印象は「変わらない」のも強みです。
親しい人の近況をチェックしたり交流したり、といったプラットフォームよりも「購入に役立つ情報が欲しい」というユーザー側のモチベーションが強い分、広告が違和感なく、新たなインスピレーションをくれるものとして好意的に受け取ってもらえます。
［参考］【ポジティブなインスピレーションとの出会いの場を目指して】Pinterest Japanに聞く、「ビジュアル探索ツール」Pinterestの特徴
ここからは、Pinterest広告のはじめ方について解説します。広告出稿には「ビジネスアカウント」の作成が必須です。登録は無料です。
1.Pinterestにアクセス、画面右上で「無料登録」をクリック
［出典］Pinterest
2.ポップアップ下部「無料のビジネスアカウントを作成する 」をクリック
［出典］Pinterest
3. メールアドレスを入力して、パスワードを作成し、年齢を入力、「アカウントを作成」をクリック
［出典］Pinterest
4.「プロフィールを作成する」フィールドを入力。「業種」フィールドを入力し、「次へ」をクリック
5.広告掲載を検討しているかどうかを選択し、「次へ」をクリック
6.始めたい項目を選択肢から選ぶか、「 x アイコン 」をクリックして新しい Pinterest ビジネスアカウントに移動
1.Pinterestに個人アカウントでログイン
2.ログイン後の画面右上、アイコン横の「矢印」をクリック
3.「Add account（アカウントに追加する）」をクリック
［出典］Pinterest
4.無料のビジネスアカウント作成に進みます。
［出典］Pinterest
5.［個人アカウントとは別のメールアドレスで登録したい場合］→画面上部に表示される入力フィールドに、メールアドレス、パスワード、年齢を入力。
［個人アカウントと同じメールアドレスで登録したい場合］→画面下部に表示される「個人アカウントにリンクするビジネスアカウントを作成する（Create a linked business account） 」をクリックして次に進む。
［出典］Pinterest
6.会社名やブランド名、Webサイト、国・地域、言語を選択し、商材やビジネスの目的を入力、ビジネスプロフィールの作成を行う。
［出典］Pinterest
ビジネスアカウント1 件につき、最大10 件まで「アドアカウント」を作成できます。スタッフや外部パートナーに対して広告運用権限を付与できたり、複数の通貨、複数の支払い方法をサポートします。
ただし、キャンペーンが比較的シンプルな場合は、1件のアカウントで管理するほうが容易です。
1.画面左上で「広告」をクリックし、「オーバービュー」を選択してアドマネージャーを開きます
［出典］Pinterest
2.名前の横にある「矢印アイコン」をクリックし、「新しいアドアカウントを作成する」をクリック
［出典］Pinterest
3.アドアカウント名を入力し、国を選択してから「お支払い情報を設定する」をクリック
［出典］Pinterest
4.メッセージが表示された場合、「 広告ガイドライン 」を読んで同意します
［出典］Pinterest
5.支払い情報を入力し、「保存」をクリック
［出典］Pinterest
「アドマネージャー」にログインし、「キャンペーン」を作成します。このステップで、キャンペーンの目的（認知獲得、動画視聴、比較検討、コンバージョン、カタログ販売など）を設定し、キャンペーン名を入力、予算とスケジュールを入力します。
［出典］Pinterest
次に「アドグループ」を作成します。
「アドグループ」とは、前出「キャンペーン」の下層に該当するもので、このステップでターゲット設定を行います。
［出典］Pinterest
プロモートする「ピン」を作成または選択します。
「ピン」とは、一つ一つの投稿のことです。
既存ピンに広告予算を付けて出稿するか、新たに広告出稿用のピンを作成します。
［出典］Pinterest
その後、「広告ガイドライン」に沿ってPinterest側で広告審査が進み、承認後に広告配信が開始されます。
Pinterest広告の出稿時に設定可能なターゲティング項目は、次表のとおりです。
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| 自動ターゲティング | 広告出稿する「ピン」の詳細に基づいた自動設定 |
| 属性 | 年齢、性別、地域、言語に基づくターゲティング |
| 興味があるインタレスト | ユーザーの興味関心に基づくターゲティング （例）「レシピ」「インテリア」 |
| キーワード | 特定の検索キーワードを設定しておくと、検索結果や「関連性の高いピン」に表示 |
| 顧客リスト | 自社で保有する顧客リストをPinterestの広告管理画面にアップロードすることで、自社サイトやEC、または自社のPinterestコンテンツにエンゲージ履歴のあるユーザーへリーチ可能 |
| アクトアライクオーディエンス | 既存顧客と似通った興味関心を持ち、アクションを起こしそうな新規ユーザーへリーチ可能 |
［参考］広告で潜在顧客にアピール | Pinterest Business
Pinterestで配信可能な広告の種類は、以下の5つです。
| 種別 | 詳細 |
|---|---|
| スタンダード |
【仕様】
|
| 動画 |
【仕様】
|
| ショッピング | ・価格、在庫状況、レビューなどを表示、ECの商品購入画面へ誘導可能 |
| カルーセル |
【仕様】
|
| コレクション |
【仕様】
サブ素材 正方形（1:1）または縦長（2:3）で統一 |
［参考］Pinterest アドのフォーマットプロダクト仕様を確認する
Pinterest活用例として、「住宅」「インテリア」関連の成功事例を紹介します。
住宅施工資材の販売や、リノベーションを含む不動産情報を取り扱うWebサイト「Toolbox」は、Pinterestの「プロダクトピン」という機能を活用して集客に成功しています。
Pinterestの「プロダクトピン」とは、Pinterestのビジネスアカウントを所有するユーザーであれば誰でも無料で利用できます。
ユーザーは最新の価格、在庫状況、商品の詳細を確認でき、そのままECサイトの商品ページに遷移できます。
同社では2019年春先から、Pinterest 上で「プロダクトピン」を積極的に作成し、潜在顧客へのリーチを強化。
取り組み開始から1年でPinterest経由の商品注文が3倍に成長。Pinterest経由での集客は、同社にとって大きなインパクトをもたらしています。
国内最大級のインテリアショップ「TOCO LIFE」はPinterestで「動画ピン」を活用しています。
取り組み開始前と比較して、閲覧者や流入数は2倍以上に増加。
また、他のSNSプラットフォームと比較してPinterestはCV率が2倍以上という成果も出ています。
TOCO LIFEの公式Pinterestアカウント（@tocolife）で投稿された動画コンテンツの一例。「ルームツアー」というボードに保存された動画コンテンツは、インテリアコーディネートのヒントを動画でわかりやすく伝えている。
［画像出典／参考］【ユーザーと企業双方が幸せになれる新しい購買体験の提供を】企業がPinterestを活用するために大切なコト
Pinterest広告には静止画・動画・カルーセルなど複数のフォーマットがありますが、成功事例でもご紹介したとおり、成果の出やすいフォーマットの一つとして「動画」をおすすめします。
Pinterest公式によると動画広告は6～15秒の長さが効果的だと述べられています。
最初の数秒間にインパクトのある内容を用いることで、ユーザーをコンテンツに引き込むことができます。
そして動画アップロード時には、ユーザーが動画の内容を一目で理解できるカバー画像を選びましょう。分かりやすいタイトルと説明を付けることで、動画が検索されやすくなります。
［参考］Pinterestのガイド： 成果を出すピンを作成するコツ
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たとえばPinterest動画広告に活用する場合には、次のようなスタイリッシュな動画テンプレートをいくつも利用可能です。
▶ファッションEC向け
▶インテリア業界向け
▶美容業界向け
【縦長ショート動画をどんどん量産するには？】
▶【縦型動画の時代へ】作り方のコツやメリットは？事例で解説！
▶動画テンプレートで企画・構成時間をカット！活用時の注意点とおすすめサービス
本記事では、Pinterestに広告を出稿するメリットや、はじめ方の手順など、基礎知識を解説してきました。
Pinterest広告にはさまざまなフォーマットがありますが、広告の成果を高めるには、短尺でも情報量が多く、訴求力が圧倒的に高い動画広告がおすすめです。
そして、縦長ショート動画広告を効率的にどんどん量産するには、「LetroStudio」のような動画マーケティングツール活用をおすすめします。
動画制作において「制作費用」や「動画を作る人員確保（リソース）」がハードルとなっている企業も多いと言えますが、「LetroStudio」はそのような課題を解決し、インハウス化・検証プロセスのスピードアップを図ることが可能です。
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記事公開日：2023.03.02
