2022.05.10
デジタルサイネージ広告市場はコロナウイルスの影響によって低迷していましたが、2025年には1,083億円に上ると予測されています。(参考:CARTA HOLDINGS、デジタルサイネージ広告市場調査を実施 |CARTA HOLDINGS)
駅構内や病院の待合室、美容院などでデジタルサイネージを目にする機会も増えており、「デジタルサイネージを活用してみたい」と考えている企業も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、デジタルサイネージについてその種類やメリットについてわかりやすく解説します。
「デジタルサイネージ用の動画はどのようなものを作れば良いのだろう」とお悩みの方にもおすすめです。
デジタルサイネージは、屋内外に設置された液晶ディスプレイに情報を表示するシステムです。
サイネージは英語で「看板」を意味することから、電子看板とも呼ばれます。
紙のポスターやアナログの看板といった従来の広告手法と比べて、動画で情報を流せる点やデータを簡単に入れ替えられる点がデジタルサイネージの強みです。
最近では、新宿に設置された3D型のデジタルサイネージが記憶に新しいでしょう。
参考:「巨大猫」3D動画が世界に拡散された『クロス新宿ビジョン』。先端の表現手法を駆使する新ビジョンが、7月12日(月)より本放映をスタート。|PR TIMES
デジタルサイネージでは、場所や時間帯に合わせた情報発信が可能です。
例えば、オフィス街の駅の近くにあるフィットネスジムの情報を、通勤時間帯に絞って駅構内のデジタルサイネージに表示するなどが挙げられます。
デジタルサイネージは大きく次の3種類に分類されます。
スタンドアロン型は、USBやSDカードにあらかじめ保存した情報を表示するタイプのデジタルサイネージです。
ネットに接続せずとも広告を流すことができるため、ネットワーク回線費用もかからず、動画広告が電波トラブルで止まってしまうリスクもありません。
中身のコンテンツを入れ替えたい場合は、USBに新しいデータを入れて挿し直せば良いため、手間もほとんどかかりません。
ネットに接続しない分、導入費用も比較的抑えられるため、個人経営の治療所や美容院でも手軽に始められるでしょう。
ネットワーク型は文字通りインターネット回線を使って、離れた場所からコンテンツを自由に差し替えられるデジタルサイネージです。
お天気情報や公共交通機関の運行状況、期間限定のセール情報など、リアルタイムでコンテンツを更新したい場合に適しています。
インターネットの利用料が別途かかりますが、パソコン一台で複数のデジタルサイネージの管理およびコンテンツ入れ替えができる点が強みです。
インタラクティブ型は、見ている側が実際に触って操作できるタブレット端末のようなデジタルサイネージです。
スタンドアロン型、ネットワーク型が企業側から一方的なコミュニケーションであるのに対して、インタラクティブ型のデジタルサイネージは双方向のコミュニケーションを実現しています。
つまり、生活者が見たい情報を自発的に選んで表示させることによって、より快適な店舗体験を提供可能なのです。
例えば、海外から来た方が母国語でデジタルサイネージを閲覧するといった体験が挙げられます。
一方、双方向のコミュニケーションを実現するためのソフトウェア費用や、インターネット利用料がかかり、他2種と比べて高額な点がデメリットです。
インタラクティブ型のデジタルサイネージは観光スポットや大型ショッピングモール、空港、公共施設などに適しています。
テレビCMやYouTubeをはじめとするネット広告、ポスター・チラシなど様々な打ち手がある中で、デジタルサイネージを利用する効果・メリットを3つご紹介します。
デジタルサイネージは、大きなディスプレイを通して動画で訴求できるため、視認性が高く、街行く人に商品やブランドを知ってもらいやすいです。
実際に海外の調査結果では、デジタルサイネージは静止画の広告と比較して4倍以上の注目を集めたというデータが発表されています(※1)。
また、「◯日までの特別セール!」などタイムリーでお得な情報を、店舗の近くのデジタルサイネージで表示させることで、来店のきっかけも作れるでしょう。
インターネット広告のように、クリック率やコンバージョン率を明確に測定するのは難しいですが、デジタルサイネージを導入したブランドの80%が、最大33%の売上増加を記録したというデータもあります(※1)。
このように、デジタルサイネージは認知・売上げの拡大に適していると言えるでしょう。
※1:100 Proven ROI-Driven Digital Signage Statistics 2022 | Benefits & Infographic|Mvix
デジタルサイネージでは「どの時間帯の」「どの場所に」配信するのかによって、情報を届けたい相手を絞ることができます。
例えばBtoBサービスを広めたい場合、サラリーマンの出勤時間に合わせた出稿や、タクシー内のディスプレイへの出稿が考えられるでしょう。
紙やポスターを使う場合、情報を更新するためには、印刷をして貼り替える工数が必要になります。
一方、デジタルサイネージではUSBの中身を入れ替えたり、インターネットを使ってPCからデータを入れ替えたりするだけで完了します。
動画制作コストやディスプレイ機器の用意といった初期費用はかかってきますが、印刷費や貼り替える人件費を削減でき、長期的にみるとコストパフォーマンスの良い投資と言えるでしょう。
デジタルサイネージにかかるコストは次の4つに分かれます。
ディスプレイ費用は、ディスプレイのサイズや設置場所によって変動します。
レンタルする場合のディスプレイ相場は月額1万円前後となっています(別途初期費用)。
購入する場合、屋内の32インチディスプレイで10万円〜30万円、屋外の32インチディスプレイで40万円〜80万円が相場です。
STBとは「Set Top Boc(セットトップボックス)」の略称で、ネットワーク型のディスプレイに動画を表示させるために必要な機材のひとつで、2万円〜25万円が相場です。
スタンドアロン型の場合は必要なく、1,000円から購入できるUSBメモリがあれば問題ありません。
CMSは「 Contents Management System(コンテンツマネジメントシステム)」の略称で、ネットワーク型のデジタルサイネージに欠かせないシステムです。
様々なCMSがデジタルサイネージ各社から提供されており、月額数千円で利用できるものもあります。
ディスプレイだけでなく、デジタルサイネージに流す動画コンテンツも用意する必要があります。
自社内で制作する際は、人件費・動画制作ツール費のみで完結しますが、外部に委託する際は10万円〜50万円ほどかかってくるでしょう。
「動画素材がない」「デジタルサイネージに使えるレベルの動画を予算内で作れるだろうか」といった方に向けて、デジタルサイネージ用の動画制作のコツを3つご紹介します。
デジタルサイネージ動画では、必ずしもCMのようなクオリティにする必要はありません。動画素材がなくても、静止画と文字を組み合わせてアニメーションをつければ動画になります。
ここでは、より効果的なデジタルサイネージ動画を制作するための3つのコツをご紹介します。
デジタルサイネージ動画は、長時間じっと見られるわけではありません。
通行人の視界に少し入る程度と考えても良いでしょう。
そのため、伝えたい情報を絞り、動画をちらっと見ただけでも内容が理解できるようにする工夫が必要です。
例えば、訴求したいテキストと会社ロゴを常時表示することで、途中から動画を目にした人でも「どの会社の出している広告か」が分かるようになります。
デジタルサイネージが設置されている場所や時間帯によって、通行人の年齢層や性別、趣味嗜好は変動します。
SNS広告のように精緻なターゲティング設定ができない分、デジタルサイネージ動画を配信する場所と時間帯の属性を知ることが効果を最大化するポイントです。
例えば、学生をターゲットにした商品のデジタルサイネージ広告を配信したい場合、通学時間に合わせて電車内などのデジタルサイネージが最適でしょう。
他にも、レストランのデジタルサイネージ活用では、昼と夜で表示するメニューを変えたりといった工夫が挙げられます。
通行人はデジタルサイネージの動画をみるために歩いているわけではありません。そのため、通行人の視界に入った瞬間に注意を引くインパクトのある画像・動画素材やアニメーションを使うのがおすすめです。
例えば、画像を素早く切り替えたり、文字を勢いよく登場させたりといったアニメーションが考えられます。
動画制作ツール「LetroStudio」が提供するテンプレート
動画制作ツール「LetroStudio」が提供するテンプレート
九州を中心にインテリア専門店を展開している株式会社迫田が、店頭のデジタルサイネージに動画を活用し、セールやフェア情報を訴求した事例です。
「秋の快眠スーパーセール」というコピーをズームアウトアニメーションを使って見せることで、通行人の注意を引いています。
各シーンを3〜4秒で切り替えるなど、見ている人を飽きさせない工夫がなされています。
一見動画素材を使っているように見えますが、静止画の素材とテキスト、アニメーションをうまく組み合わせて動画化している点が特徴です。
「Pasco」ブランドを展開するパンメーカー敷島製パンは、小売店舗や直営店のデジタルサイネージに動画を活用しています。
いつも同じ動画を流すのではなく、時間帯によって「朝食編」「夕食編」と流す動画を変えたり、特定の地域に向けた動画にアレンジするなど、ターゲットにあわせて店頭のサイネージに流すコンテンツを最適化し、店頭での販促力強化につなげています。
2021年4月、英会話教室を展開している株式会社GABAは、渋谷センター街入口のスクランブル交差点の大型ディスプレイに動画広告を配信しました。
一週間に約300万人以上に見られる場所で広告を配信し、新規のお客様の獲得を図っています。
動画の冒頭と最後に検索のアニメーションを入れることで、この広告を見たユーザーにとって欲しい行動を示唆している点が特徴的です。
また、ロゴを右下に常時配置し、途中から動画を見た人でも「GABAの広告だ」と認識できるような工夫がされています。
こちらのデジタルサイネージ動画も、動画素材を一切使わず、静止画と文字に動きを加えて1本の動画にしています。
デジタルサイネージの普及が進み、街中に設置されたディスプレイを通して、企業と生活者が接点を持つ社会になってきています。
デジタルサイネージへの動画・動画広告配信を検討する際は、デジタルサイネージにあった動画制作をすることが大切です。伝えたい情報を絞り、見る人のシチュエーションを考慮した動画制作を進めていきましょう。
LetroStudioは、パワーポイントのような操作で、誰でも簡単に動画を制作できるサービスです。
1,000を超えるテンプレートをもとに動画の制作が可能。動画のサイズも、縦・横のピクセルを指定して自由に制作できるため、デジタルサイネージにも最適です。さらに、専任の担当が動画作りをサポート。伝わる動画作りのノウハウをお伝えします。
「はじめてデジタルサイネージに取り組むが、動画の作り方がわからない」「動画制作費用を削減したい」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度お問合せくださいませ。
記事公開日:2022.05.10
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