新しい広告媒体として注目を集める、TikTok広告&Pangle広告。
一方で、
「どのような年齢層や商材で有効なのか、広告媒体特性がいまいちわかっていない」
「縦長動画クリエイティブが前提になるので、どのような構成で制作をすればいいのかがわからない」
「興味はあるけど運用機会が少ない・ノウハウ不足で挑戦がしにくい」
という方も、多いのではないでしょうか?
そこで今回は、TikTok for Businessの小林 誉氏をお招きし、最新の広告媒体傾向をお話しいただくとともに、縦型動画広告にて月数億円規模での広告運用を行う「株式会社これから」コンサルタントから成果を出す運用ポイントについて解説いただくセミナーを開催しました。
本記事では、そのセミナーで紹介されたポイントを、いくつかピックアップしてご紹介します。
セミナーの最初のパートには、TikTok for Businessの小林氏が登壇。広告媒体の最新トレンドについて説明しました。
「TikTokは、2022年に全世界でもっともダウンロードされた勢いのある広告媒体。ローンチ当初は、若年層にダンス系のコンテンツを中心として広がったが、2021年時点ではTikTokユーザーの平均年齢は34歳になっており、現在は購買力のある30代・40代の層も多い」
さらに、「現在は商材としても、美容、コスメ、教育など、さまざまな分野のコンテンツが投稿されるプラットフォームになっている」
と強調しました。
さらに注目すべき点として、TikTokの購買への影響力についても語ります。
「TikTok売れという言葉もあるように、TikTokからは購買につながりやすい特徴がある。その理由は、ユーザーの疑似体験だ。TikTokはユーザーフレンドリーな媒体であり、見ている人が投稿者の体験を自分ごととして捉えやすいのではないかと分析している。」
「就活の場面でも影響力を高めており、23卒の学生の81.0%がTikTokで『企業の動画』を見たことがあり、その内80.2%が企業のTikTokの動画がきっかけで『企業に興味を持ったことがある』と回答したという市場調査もある。(データ引用:インスタに「就活メイク」、TikTokには「あるあるネタ」--今どきの就活生SNS事情|CNET Japan)
ではなぜTikTok広告は効果的なのか?その理由について、小林氏は以下3つのデータを紹介しました。
「TikTokはユーザーエンゲージメントが高い。長尺動画だと途中で気がそれることもあると思うが、TikTokでは短い動画がテンポよく動くので、基本的にTikTokユーザーは視聴している間中、画面をじっくり見ている傾向にある。」
「TikTokは行動につながるプラットフォーム。TikTokを見た後に投稿する、その情報について調べるなど、ネクストアクションにつながっている。TikTokで見た情報が多くのユーザーの印象に残るためだと考えている。」
「TikTokのコンテンツを見ると購買意欲が高まる。TikTokのコンテンツにはリアリティがあり、自分ごととして体験するユーザーが多いからだと分析している。それはオーガニック投稿だけでなく、広告についても同じことが言える。」
さらに小林氏は、2023年に入り効果が出ている広告クリエイティブとして、動画制作ツールLetroStudioで制作した「ユーザーレビュー表現を用いた動画」を例に挙げて解説しました。
「まずは動画の冒頭で自分ごと化させるキーワードでターゲットを特定(今回の場合は「縮毛矯正してる人 絶対見ないでください)、中盤では実際に利用している様子やビフォーアフターを紹介することでリアルなイメージが沸くように促進し、最後にキャンペーンや割引訴求で購入ハードルを下げる流れの広告で、高い成果が出る傾向にあります。」
2023年のトレンドに合致している例としてLetroStudioで制作した動画を紹介
最後に、「TikTokクリエイティブのトレンドを把握するためには、TikTok Creative Centerの情報もぜひ参考にしてほしい」と締めくくりました。
TikTok Creative Centerはこちら
▶https://ads.tiktok.com/business/creativecenter/pc/ja
続いて、縦型動画広告の運用で圧倒的な実績を持つ代理店、株式会社これからが登壇。TikTok広告とPangle広告で成果が出た事例を複数紹介しました。(以下、その中から二つをピックアップして紹介)
「炎が動く背景で目を引くよう意識し、その上にテキストでのオファーと商材のパッケージを載せている。商材にはバウンドするワンポイントの動きを付け、軽快な音楽のBGMを流していることもポイントだ。シーンの切り替えがない大変シンプルな動画だが、このクリエイティブだけで一千万円以上もの出稿ができている」
「現在、縦型動画広告でトレンドとなっている呼びかけの一つ『申し訳ございません』をファーストビューに、簡易的な映像+テキスト+音声ナレーションでテンポよくストーリーを展開している。あまり広告っぽくならない見せ方にしている点がポイント。最後のオファーで『今買いたい動機』を作るために、実質2個無料のオファーと今回の広告を見た方だけの限定感を訴求した。」
他にも事例が見たい方はこちら
▶【TikTok広告・Pangle広告】COREKARAに聞く、縦長動画広告で成果の出たクリエイティブ&PDCA大公開
株式会社これからは、このような勝ちクリエイティブを生み出す検証方法についても紹介しました。
「台本作り→素材収集/撮影→ファーストビュー→フォーマット→BGMの順に検証を行っている。全く異なるものを一度に回してしまうと、どの要素が良かったか分からなくなってしまうため、成果への影響度が高い要素から順を追って検証していくことが大切。」
「動画というとまず『絵コンテ』というイメージがあると思うが、縦型動画広告の場合は『絵』ではなく、まずはストーリーに基づく『文章』を先に考えるようにしている。ファーストビューからどんなセリフで商品を紹介し、オファーまでつなげていくか。そのストーリーを「台本」に起こしてから、それに必要な絵を考えている。」
これから社が制作している台本のイメージ例
さらに、どのようなチーム体制で広告検証を行っているかも紹介しました。
「クライアントとやり取りしつつ実際に広告運用も行う担当と、台本作りの担当、撮影・素材の収集を含めて動画や静止画などの実際のクリエイティブを制作する担当に分かれている。かなりの案件数を同時並行して行っていますので、このように役割分担する方が効率が良いと考えている。」
「役割分担して作業を進めていると、今誰が何をしているのか分からなくなってしまったり、同じ作業を二人が同時に進めてしまったりする懸念があるため、関係者全員で共通して見る『タスク連携シート』を作って進捗を共有できるようにしている。」
これから社がチ―ム間で共有している「タスク連携シート」のイメージ例
これから社が語る広告クリエイティブ制作とPDCAのコツについて、詳しくはこちら
▶【TikTok広告・Pangle広告】COREKARAに聞く、縦長動画広告で成果の出たクリエイティブ&PDCA大公開
最後に、動画制作ツール「LetroStudio」を展開するアライドアーキテクツ株式会社の亀田より、クリエイティブの構成案と検証パターン作成のポイントを紹介しました。
「AIDCAの法則と新PASONAの法則などのフレームワークに沿って構成を作ることをおすすめする。これに当てはめて考えることで、動画のストーリーを組み立てやすい」
「Attention(注目)→Interest(興味)→Desire(欲望)→Conviction(確信)→Action(行動)。思わず目を引いてしまうようなファーストビューからスタートし、商品への興味やニーズを掘り起こして最後に行動まで結び付けるフレームワークで、多くの企業がこの枠組みに沿った広告クリエイティブで効果を出している。」
「Attention、Interestなどのそれぞれの要素で数パターンのアイデアを考え、それらを組み合わせることで、複数通りのクリエイティブが完成する。PDCAを回し、どの組み合わせが最も効率が良いかを探ることで、勝ちクリエイティブを創り出すことができる。」
AIDCAの法則に則って作成された広告テンプレート
「Problem(問題)→Affinity(親近感)→Solution(解決策)→Offer(提案)→Narrow Down(絞り込み)→Action(行動)。『〇〇な人は絶対やって』『〇〇な裏ワザ発見』のような呼びかけから、悩みに寄り添い解決策を提案するストーリーもトレンドの一つ。」
新PASONAの法則に則って作成された広告テンプレート
また、動画の編集アイデアとして、季節を表す動画エフェクトや、ネオン系のスタンプのアイデアなども紹介しました。
「エフェクトを一つ付けるだけで、成果が大きく変わる場合もある。ぜひさまざまなアイデアで試してみてほしい」
新PASONAの法則に則って作成された広告テンプレート
成果が出る動画エフェクト例をもっと見たい方はこちら
▶動画広告クリエイティブトレンドBOOK~エフェクト特集~
動画制作ツール「LetroStudio」は、今回のセミナーでご紹介したようなテンプレートを活用し、TikTok広告やPangle広告向けの動画クリエイティブを誰でも簡単に制作できるサービスです。広告クリエイティブに使いやすいスタンプやエフェクトも多数ご用意しています。
現在、管理画面で実際に動画の制作が体験できる「無料トライアル」も提供中ですので、ぜひお気軽にお申込ください。
記事公開日:2023.06.27
LetroStudioは「パワポ感覚×柔軟な制作機能」「媒体別の勝ちトレンドを反映した1000以上のテンプレート」と「広告×SNSに精通した専任コンサルタントの1to1支援」が特長の動画制作ツールです。
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