2020.12.24
お客様に商品やサービスを提案・販売し、企業の利益を作っていく営業という役割。 最近では、動画を営業手法として活用する企業が増えています。
特にコロナウイルスの影響で対面での営業ができなくなっている今、オンライン展示会やWEBカタログなど急速に企業の営業活動がオンライン化される中で、その手段として「動画」が選ばれています。
また、今までの営業資料では、商品の写真とその特徴や機能を文章で説明する手法が一般的でした。しかし、対面営業が難しい今、商品の情報をより分かりやすく伝えるために商品の情報を動画にまとめて営業するスタイルに変化しています。
今回は、営業で動画を活用することのメリットや営業手段としての動画活用方法、制作時のポイントをご紹介いたします!
営業で動画を活用することのメリットを3つご紹介します。
営業に動画を活用すると良いメリット1つ目は、商品やサービス情報を短時間でわかりやすく伝えられることです。
動画はビジュアル情報だけでなく「動き」「音」「時間軸」などの要素が加わるため、説明するのが難しい商品であっても、商品の情報がより伝わりやすくなります。動画は静止画と比較すると、4.8倍の勝率で視認されやすく、3.1倍の勝率で購入まで促進しやすいと言われています。
出典: Facebook : H1 2020 Creative Product Roadmap for FMPs
従来の営業スタイルでは、営業パーソン説明のペースに合わせて営業資料を見せたり、必要箇所の説明をすることが多いです。一方で、リモートの営業環境では、資料データを顧客側で見てもらうなど、見る人の見る順番(視線)をコントロールすることが難しい上に、テキストや画像だけのビジュアル情報だけでは伝えたい情報が正しく伝わりにくかったり、伝えたい順番で知ってもらいにくくなってしまいます。
動画を営業時に活用し情報量を増やすことで、商品やサービスの情報をより正確に伝えることができます。
営業に動画を活用すると良いメリット2つ目は、営業パーソンのスキルに依存せず商品の情報が伝えられるという点です。
営業組織が持つ主な課題の1つが、同じ商品を売っている営業パーソンでも、伝達される情報にバラつきが生じることがあります。営業パーソン個々人のトーク力に依存するほど、受注率の変動も大きくなります。
商品の情報を動画にまとめると、どの営業パーソンが商品を説明しても一定のクオリティを担保することができます。会社として伝えたいポイントを営業パーソン個々人のトークスキルに左右されず、正確に顧客に情報を伝えることができます。
動画化することで説明する手間が省けるだけではなく、限られた営業時間をヒアリングや質問に回答するお時間に充てることができます。また、顧客が社内で情報を共有する際も、動画をそのまま社内に展開・共有していただければ情報が正しく相手社内で共有されるようになり、購買が検討しやすくなるでしょう。
出典:290社411名回答 新型コロナに関するアンケート結果 2020/5/8|株式会社エクサウィザーズ
アライドアーキテクツにより作成
営業に動画を活用すると良いメリットの3つ目は、複数の営業チャネルで活用でき、興味を引く機会を増やせることです。
現在、コロナウイルスにより営業活動に影響が出ている企業が全体の9割を超えています。その中で各営業チャネルがオンラインに置き換わっています。
リアルで開催していた展示会もオンライン開催が増えており、紙のカタログもWEBカタログに移行が増えています。また対面での営業も難しい中、オンライン商談やメールを使ったアプローチも盛んになっています。
このようなオンライン上で営業活動をする際に、商品の情報をより効果的に伝えることができる手段として動画の活用が進んでいるのです。また、メールで使用するコンテンツとしても、動画を活用し特定のURLへのクリック率が改善される例もあります。
対面営業が難しい中の新たな営業活動を紹介してきました。では、実際にはどのような動画を活用するとよいのでしょうか。またそれらの動画はどのようにに制作するのが良いかも解説いたします。
最もポピュラーなのが、商品やサービスの「説明動画」です。商品やサービスの特徴や機能を要点を絞って説明する動画です。
動画制作時は「ポイント1」「ポイント2」のように順を追って分かりやすく説明したり、注目させたい部分には「矢印マーク」を付けるなど、より伝えたい点を強調する工夫が必要です。
よくある失敗例としては、動画で説明する必要のない内容を見せてしまうことです。商品の機能面に関する詳細な説明は、動画向きではありません。動画で表現するのは、あくまで「どのような商品(サービス)かが端的に分かる」ことを目的とするとよいでしょう。
商品の色展開、サイズ展開、味違いなどシリーズを紹介する動画も一般的です。種類の多さや、多様なラインナップを訴求する目的の動画ですので30秒ほどの長さでテンポよく紹介するのがオススメです。
商品の使用時のイメージを伝えるHow To動画もよいでしょう。
商品の使い方の説明や、アレンジ方法などを説明するような動画です。「ステップ1」「ステップ2」のように分かりやすく区切ったり、見てほしい部分に「矢印マーク」を付けるなど文字の大きさやアニメーションにも工夫が必要です。
自社サイトやメールの署名欄に掲載する会社紹介や自己紹介動画もオススメです。
オンライン商談時も冒頭に動画で自己紹介することで、アイスブレイクにもなります。自分の趣味やハマっていること、専門性をより見てもらえるような動画を制作し、営業時メールに貼って送るのもよいでしょう。
動画を作り始める前に、動画制作のコツを抑えておく必要があります。 今まではテレビCMやプロモーション動画のように、まとまった費用と時間をかけて作りこむ「リッチ動画」が主流でした。一方で最近では、「カジュアル動画」がトレンドとなっています。
カジュアル動画とは、短尺で作りこみすぎていない動画を指します。テキストや画像を動的に動かすスライドショーのように組み合わせて作るのが一般的です。端的に商品が伝わりやすいという特徴があります。
では、どのような営業チャネルで動画を活用できるのでしょうか。訪問営業など対面アプローチが難しくなった今、顧客との接点づくりの主戦場はオンラインに移行しメールやオンライン展示会、WEBカタログなどアプローチ方法は多様化しています。
対面営業が難しくなった今、メールでのアプローチも有効でしょう。商品の概要を15秒ほどの動画にまとめて伝えることでクリック率を改善することが可能です。
同じメールの内容でも、静止画と動画を比較すると、クリック率が2.1倍になった事例もあります。
対面での展示会の中止に伴いオンライン展示会の開催に移行しています。オンライン展示会に出展する際、30秒~1分ほどの商品説明動画の提出を求められることも多いようです。
紙媒体メインだったカタログもWEBカタログに移行されつつあります。
WEBカタログは紙とは違い限られたスペースに動画を埋め込むことで、従来よりもより多くの情報を伝えることが可能です。またダウンロードが可能な場合、顧客のスムーズな社内共有を促すこともできます。
また、FAXやチラシ内にQRコードをつけ、説明しきれなかった情報やビジュアル情報だけでは伝わりにくい商品の使い方などを伝える事例も増えています。
自社HP、ECサイト上に活用する企業も多くなっています。例えば、商品情報を動画にしたり、オフィスや工場の様子を動画にすることで社内の雰囲気を伝える取り組みも見られます。また、採用サイトでは社員のインタビュー動画を制作し掲載する企業も増えています。
企業のHP感覚で企業のSNSアカウント投稿も営業時見られることが増えているのではないでしょうか。SNS投稿のコンテンツとしても動画を投稿する企業が増えています。
今回は営業手段として動画を用意するメリットや活用方法、動画に置き換えられる営業チャネルを解説しました。
営業手段として動画を使うことで「商品・サービス情報をわかりやすく伝えられる」「営業パーソンのスキルに依存せず同じ質の情報を届けられる」といったメリットがあります。また、多様化するチャネルでは有効な接点づくりの手段となりえます。
とはいえ、全ての商品・サービスの商品説明動画、各アプローチチャネルごとの動画を制作していくとなると、ご予算やノウハウ、リソースが必要になってきます。
記事公開日:2020.09.25