RIZAP株式会社
「結果にコミット」のCMキャッチコピーから一躍高い知名度とともに急成長を遂げているRIZAP株式会社。そのRIZAPメソッドを受け継ぎ開発された新業態であるEXPA(エクスパ)は、女性専用の暗闇フィットネス事業として、関東・関西エリアを中心に10店舗以上店舗展開し、これまで2万人以上のボディメイクをサポート。この11月で3周年を迎えました。
EXPA事業の新規集客を中心としたマーケティング担当として、代理店様との連携及び広告運用・クリエイティブディレクションから公式SNSのアカウント運用まで幅広く従事されている首藤様にお話を伺いました。
-動画で広告配信を強化されたきっかけを教えていただけますか?
首藤氏:3点あります。まず、時流として動画を見る機会が増えていることから必然的に必要というのがあります。加えてFacebookやInstagram広告で静止画バナーの中で伝えられるものが情報量として文字量などの制限から限界があると感じておりました。さらに、動画の方が見る人の感情に刺さるものと、我々の持っている価値を、言葉と動画と静止画でうまく融合し伝えられる点で動画広告に注力し進めております。
-動画広告のクリエイティブ制作で感じていた課題はありますか?
首藤氏:これまでは主に広告代理店様を通じて動画バナーを制作しておりました。我々からこういう訴求で行きたいというような要望や提案を先にお伝えするのではなく、広告代理店様から先に訴求や初稿を頂きそちらをベースにディレクションしていくので、思ったものを形にするのにディレクション工数や伝え方の面でかなり苦労しました。
動画も静止画もFacebook・Instagramなどの広告だと摩耗のスピードが早いのですが、EXPA事業に関しては新規事業で制作費が限られているということもあり、動画量産に制作費をかけ続けることは難しかったです。
代理店様に制作いただく場合、新規だと1本単価が数十万円かかったり、かつ、ベースとなる写真や動画の素材が変わらない限りはそこまで大きな変化はないと考えており制作費と見合わないモヤモヤを感じていました。動画の素材も撮影する機会が少なく静止画一枚のバナーが主流になってしまっていたため、訴求文言だけが書き換わっていく感じがして、あまりPDCAを回せている感覚がありませんでした。
-実際にLetroStudioを使ってみていかがでしょうか?
首藤氏:まず動画制作の自由度の高さに感動がありました。
訴求の整理と素材集めの準備さえできれば、だいたい1本あたり10~15分程でできてしまうので、そのスピード感と手軽さがいいなと感じてます。テンプレートも凄く多く、自分ひとりの頭だけでは思いつかないような動画の見せ方ができます。その分、構成やデザインの幅が広く制作できるのがすごくいいなと思って使わせて頂いてます。
過去の配信成果をベースに代理店様が進行してくださいますが、反面、新しい冒険がしにくかったり、良い結果が見込めないと踏み込めなかったりしたので、その点も今回は自分で責任取るぞという感じで、全て訴求を考えるところから完成させるところまで自分で完結できたのはとてもやりやすくなりました。
-LetroStudioで改善されたことはありますか?
首藤氏:静止画バナーとの比較でCTR、CPA共に大幅に改善されました。コロナ禍でCPAが高騰し市況が戻ってくるまで時間がかかったので、コロナ直後と少しコロナの感染者数が抑えられていた2020年10月を比較するとリターゲティング配信はCPA1/2に、オーディエンス配信では1/5にCPAが減少しました。
考察としては今まで静止画で伝えきれていなかった部分があったり、これまでと訴求の仕方、方向性を変えて当てているので、興味はあったがコンバージョンまでは至らなかった方を引き上げるところには成功したのかなと思ってます。リターゲティングのCTRに関しても同様に改善されており、コロナ前比較で約1.5倍、GoTo関連キャンペーンが始まった10月で2倍に改善しています。
EXPAのようなフィットネス事業だと、入会した後実際どんなトレーニングをするのか。などもすごく重要になってくるので、やはり静止画より動画で伝えた方がイメージがつかみやすくなって良かったんだなと発見がありました。
またこれまでは価格訴求を軸にバナーを作っていましたが、今回新たに心に刺さる情緒的な訴求を中心に据え、オファーの部分は控えめにしたものを制作しました。価格訴求だけでは動かなかった層もいたのか、オーディエンス配信などの広めの配信手法でも成果が出ています。
-これまでにない新しい訴求軸が開拓できたということですね?
首藤氏:そうですね。絶対これが当たるであろう実績を元に今まで制作を進めてきましたが、実際に自分でターゲット整理から訴求軸の考案まで一気通貫して行ったときに、これまで避けてきた訴求が当たるということに気付けました。
EXPA事業ではこれまで「楽しすぎる筋トレ」のコンセプトを推していましたが実際に一度体験いただいたお客様の声から「意外ときついぞ」といったお声も多くありました。それを逆手にとって、きついならきついと言ってみたらどうだろうと思い、「楽しいけど楽じゃない訴求」と称して配信してみました。その訴求でLetroStudioを利用してバナー制作した結果、一番改善が見られました。様々な訴求の中でも「楽しいけど楽じゃない訴求」のCTRが一番高い成果が得られたので、今もこれをベースに修正しながら検証を進めています。
加えてもう一つ、ブランディングに近い訴求は今までやってきませんでしたが、今回EXPAのブランドロゴやブランドネームの由来に紐付かせたパターンも配信してみました。EXPAは「エクスパンド」という英語から来ており“女性の可能性を広げる”という意味に因んでいて、ロゴも原石を意味するダイヤモンドになっています。そこをベースに“EXPAに来たらあなたの魅力が光る”というような見せ方を試してみたところ、こちらも良い成果で新たな訴求軸が開拓できました。
-どのくらいの本数を制作し検証を回されたのですか?検証される際に注意したポイントはありますか?
首藤氏:8月~10月の3ヶ月の間で約8本制作し、実際に今も運用を回しています。検証としてはまず購入に至るまでのファネルと興味関心の方向性に応じてターゲットを3つに分けターゲットごとにボディメイクやジム通いに対する心理状態を整理しました。また、魅力に感じるEXPAのサービス内容はターゲットによって変わるため、競合フィットネスと比較したEXPAの強みをターゲットの心理状態に応じて変え、それぞれに適応する訴求を細かく作り回していくというのを3ヶ月行いました。
例えば、ジム通いの経験はあるが辞めてしまった人の傾向を定性的に分析し、その方々には「ジムあるある」に基づいた動画バナーを制作しました。実際に広告配信する際には、ターゲットと配信手法について代理店様に自分の制作意図と仮説を伝えて話し合ったうえで、代理店様に運用を回していただいてます。
-動画施策における今後の展望をお聞かせいただけますか?
首藤氏:現在はFacebook・Instagram広告をメインに配信してますが、他にもYouTubeやLINEなどの媒体にも展開していきたいです。また、EXPAのゲストの方々の生のお声(UGC)を活用し、EXPA・RIZAPの結果にコミットするまでの背景がわかるような動画バナーも作っていきたいです。後は広告に限らず、LPに動画を入れてLPOに活用したり、SNSの公式アカウント運用にも取り入れていきたいです。
-LetroStudio導入を検討しているお客様へのアドバイスはありますか?
首藤氏:アドバイスできる立場にはないのですが、、、この1年はコロナによって、これまでのやり方ではダメだと気づかされることが多い年だったかと思います。コロナへの対応策の一つとして、予算配分や導入ツールを見直される企業様も多いのではないでしょうか。今自社に必要なツールとその必要なリソースは何なのか、考える良いきっかけになっていると思います。「外注する部分が多かったけれど、内製化してコスト圧縮したい」「自社内にPDCAを回すためのノウハウを蓄積していきたい」「新規事業で予算がかけられない」「ベンチャーなどのスピード感を求める企業様」はLetroStudioを導入されると良いかなと思います。
ツール系のサービスは導入したもののあまり使われずに放置されているケースもあるかと思いますが、LetroStudioはカスタマサポート担当者様が密にコミュニケーションをとってサポートに入っていただけるので、そのあたりの充実度の高さがありがたいです。
また、ツールを精査して導入しても社内に浸透せず一部の人しか使いこなせないということも課題としてあると思います。我々の課題でもありますが、ツールを使って改善された好事例の共有も盛んに行っていけるといいですね!社内推進も積極的に行っていきます。
記事公開日:2020.12.21
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