インハウス化&外注を両立し、CPA約30%改善。美容D2Cブランド「BANANA LEAF」に聞く、伸びる動画広告運用のポイント

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cocci株式会社-ogp

医薬部外品デオドラント石けん「BANANA LEAF」をEC定期通販モデルで提供するcocci株式会社。

同社は現在、デジタル広告、LP、チャットボット用のバナーなど複数チャネルのクリエイティブに積極的に動画を活用中です。広告用動画の制作はLetroStudioを活用してインハウス化しつつ、LPや広告運用の一部は代理店や制作会社と連携することで、内製と外注の両方のメリットを活かしながら広告成果の最大化につなげています。

今回は、cocci株式会社 代表取締役 細田和宏氏に、内製と外注の両立の仕方や伸びる広告運用のポイントを聞きました。

新しいD2Cブランドの認知拡大&新規顧客獲得に「動画」を活用

ー貴社の事業概要を教えてください。

細田氏:cocci株式会社は、医薬部外品のニキビ、体臭ケア石けん「BANANA LEAF(バナナリーフ)」を製造し、EC定期通販モデルで提供している会社です。

「BANANA LEAF」のこだわりは、ワキガや体臭、ニキビに悩む女性に特化した「機能性」と「おしゃれな見た目や良い香り」を両立していることです。

お客様が日常的に商品をお使いいただく中で自然に「悩みが解消」され、コンプレックス商品でありながらもおしゃれな見た目や良い香りにすることで「満足感」も感じていただけることを目指しています。

BANANA LEAF

ー現在、貴社がマーケティングにおいて注力されていることは何ですか?

細田氏:「BANANA LEAF」はまだ2020年に立ち上げたばかりの新しいD2Cブランドです。まずは多くの方に商品の良さを知っていただき、試していただくことを重視しています。

特に、今はSNSが生活者の方のメインの情報源になっていると感じているため、SNSでの認知拡大に注力しています。

ー貴社がマーケティング活動において動画を積極的に活用されている理由を教えてください。

細田氏:以前、とある動画制作会社に30秒~60秒程度のUGC風の動画を作ってもらい広告配信した際に良い成果が出たことをきっかけに、「認知してもらう」最初の接触段階では動画が優れているのではないかと考えるようになりました。

動画だと情報を直感的に理解できますし、SNS上でも目に留まりやすいですよね。人間の生活はすべて「動画」として見ていると思うので、一番自然な形なのかもしれません。

最近は、FB広告やGoogle広告だけでなく、LP各種、チャットボットなど、あらゆるチャネルで動画を活用しています。

細田氏
cocci株式会社 代表取締役 細田和宏氏

「インハウス制作」と「制作会社への外注」を両立。それぞれのメリットを活かして成果につなげる

ーLetroStudioを導入して動画制作をインハウス化した理由を教えてください。

細田氏:以前はニーズがある都度、動画制作会社に依頼していましたが、スピード感やコスト、コミュニケーションの面で課題がありました。

動画制作を依頼する際は自分の頭の中にあるイメージを伝えなければいけませんが、まずはそれを言語化するのが大変です。そのコミュニケーションに1週間、実際の制作に2週間程度かかり、結局動画が納品されて使えるようになるまでに1か月近くかかってしまっていました。

制作会社から思ったようなクリエイティブがなかなか出てこない悩みもありました。「何か違うな」と思っても作り直しとは言いづらいですし、修正や追加をお願いするにも毎回時間やコストがかかってしまいます。

それであれば、自分で実際に手を動かして制作する方が良いのではと考えるようになりました。

ーこれまで自分で動画を制作した経験はありましたか?

細田氏:私は2000年代にインターネット広告代理店や福岡にある通販支援企業にいましたが、その当時はまだ今のような運用型広告がない時代でした。そのため、自分で直に広告のアカウントを触って運用した経験も、静止画や動画のクリエイティブを自分で制作した経験もありませんでした。2020年にD2Cブランド「BANANA LEAF」を立ち上げた際も、最初は広告の運用も制作も全て代理店等のパートナーにお願いしていたのです。

そんなある時、通販業界の方から「一度は自分で運用を回さないと、どんな訴求が響くのか分からない」「他人が勝手にお客様を取ってきてくれるなんてことはない」とアドバイスをいただきまして…そこから勉強して、自分で広告を出稿するようになりました。

広告クリエイティブの制作も自分でやってみようと考え、Adobe XDを使って静止画を作ってみたところ、意外といけるなと思いまして(笑)。それから徐々にLPも自分で作るようになりました。

ただ、動画はやはり静止画とは異なる技術が必要になりますし、Adobe XDで作ることもできません。何か良いツールがないかと思っていたところ、とある有名D2CブランドがLetroStudioを導入していると知り、導入することにしました。

細田氏

ーLetroStudioの使い勝手はいかがですか?

細田氏:初めてでもすぐに慣れることができました。テンプレから作るので簡単ですし、頭の中のイメージと出来上がりのギャップを少なく仕上げることができます。新しい機能もどんどん追加されますので、物足りないと感じる場面もありません。

コピーするだけで別パターンを量産できますし、動画フォーマットの変換や速度調整もできるので、広告だけでなくLPなど様々なチャネル向けの動画制作に重宝しています。

ー今は広告やLPの制作、運用も全て自社で行っているのでしょうか?

細田氏:インハウスでの制作と代理店や制作会社への外注を両立しています。

インハウス化の良いところはスピード感です。思いついたことをすぐに実行できて試せますし、検証や改善もすばやく実行できます。

ただし自分だけだとどうしても固定観念でクリエイティブの幅が狭くなってしまう懸念があります。PDCAを回す際の仮説立ても限定的になるため、「1」のものを「1.5」にすることはできても、「5」にすることは難しいと思うのです。

そんな時に必要なのが、制作会社や代理店などのパートナーさんの力です。仮説の発火点を複数持ち、全く異なるアプローチも試す方が成功への近道になると考えています。

CPA約30%改善。素早い効果検証サイクルが成功のカギ

ーLetroStudioを導入して得られた定量的な成果を教えてください。

細田氏:LetroStudio導入後、Facebook広告用クリエイティブの多くをLetroStudioで制作していますが、導入前と比較してCPAは約30%改善しています。

インハウス化したことでPDCAのスピードを速めることができたことが、CPA改善の大きな要因だと考えています。LetroStudioを使えば、動画クリエイティブ1本当たり20分程度で制作できますし、テキスト変更だけなら5分で完了します。たくさんの訴求軸を用意して、スピーディーに効果検証を回すことが定量的な成果を出すために大切だと感じています。

ー広告成果につなげるために、その他に意識していることはありますか?

細田氏:広告では出てくる結果の数値が全てです。自分の主観は極力取り除き、数値に基づいた改善を回すようにしています。また、常にお客様の目線に立ち、広告バナーに触れてから購入に至るまでの経路においてクリエイティブのデザインやメッセージに違和感が出ないように設計しています。

パートナーさんのアイデアも大切です。LetroStudioさんからいただく情報も、いつも大変参考にしています。

ー広告による認知拡大や新規顧客の獲得効率を改善するために、これから取り組んでみたいことを教えてください。

現在、運用型UGCソリューション「Letro」でお客様のInstagram投稿やレビューを収集してLPや広告クリエイティブに活用する取り組みを行っていますが、今後は集まったUGCから得られるインサイトやコピーをLPや広告のテキスト内容に反映させたり、実際のクリエイティブ制作の素材として活用する取り組みをしていきたいと思っています。

UGC=お客様の声は、商品の訴求を考える上でとても重要です。同じアライドアーキテクツさんのソリューションであるLetroStudio」と「Letro」を上手く組み合わせることで、より高い成果につなげていきたいです。

ー最後に、LetroStudioの導入を検討している方へアドバイスをお願いします。

細田氏:LetroStudioを活用して、お客様との接点となるコンテンツをどんどん作成して検証することで、今まで見えなかった訴求軸やインサイトを発見できると思います。コンテンツ制作=「アウトプット」ではありますが、お客様の反応を知るという意味では「インプット」とも言えるのではないでしょうか。

また、ツール導入はあくまで手段であり、結果を出すことが目的です。LetroStudioさんでは、ツールを使うだけでなく成果につなげるためのサポートをしっかりしていただけますので、安心感があります。LetroStudioさんから他社の事例や広告トレンドを教えてもらいながら、色々試されることをおすすめします。