2023.10.16
いまや私たちの生活になくてはならない存在となったAmazon。Amazon.co.jpに出品する日本の中小規模の販売事業者数は2020年時点で約16万社にものぼり、年々その数を増やしています。
参考:Amazon、中小規模の販売事業者様の販売状況を発表|Amazon Newsroom
アマゾンジャパンの日本事業の売上高(2022年12月期)も243億9600万ドルを記録しており、Amazonへの出店によりビジネスの販路拡大・売上拡大が期待できます。
参考:アマゾンジャパン、日本事業の売上は5.7%増 2桁増はストップ、直販売上は約2兆円か |マイナビニュース TECH+
ただ、Amazonにはすでに多くの企業・販売事業者が出店しているので、ユーザーにリーチするためには商品ページの作り方が重要となってきます。
最近では、動画コンテンツの活用にも注目が集まり、Amazon広告・プロモーションにおいても「静止画よりも動画の方が3倍クリックされた」「動画コンテンツの方が商品理解が高まりやすい」などといった成果が出ています。
本記事では、Amazonの商品ページの作成手順の概要を解説し、作り方のコツや押さえるべきポイント、動画の活用についてご紹介します。
Amazonの商品ページは以下のような構成になっています。
このうち、[1] 商品のタイトル、[2] 商品の画像、[3] 商品のバリエーション、[4] 商品仕様、[7]商品説明が、出品者自身で編集できる項目です。
次にAmazonの商品ページをどのように作成するのか、その手順と方法について解説していきます。Amazonの商品ページを作成する大まかな流れは以下の通りです。
Amazonにはすでに膨大な数の商品データが登録されているため、既存のデータ(Amazonのカタログ)に紐づけることで登録作業を簡略化することが可能です。
※出品者の知的財産権ポリシーに十分ご留意ください。
これにより、カテゴリー選択や仕様の入力などが不要になります。
カタログに商品がない場合は、「Amazonで販売されていない商品を追加します」をクリックします。
次に出品する商品が属するカテゴリを選択します。
大カテゴリー(ルートノード)>中カテゴリー(ブランチノード)>小カテゴリー(リーフノード)の順に選択していきましょう。
該当するカテゴリがわからない場合は、Amazon上で類似品のカテゴリーがどのように設定されているかを参考にしましょう。
「重要情報」タブにて、商品名・ブランド名・JANコード・在庫数・商品価格など、商品の詳細を入力していきます。
アスタリスク(*)がついている項目は必須項目となりますが、それ以外は必ずしも入力する必要はありません。
ただ、より詳細な情報はユーザーへのアプローチに有効なため、できるだけ詳しく入力するのがおすすめです。
色、サイズ、香りの違いなど商品にバリエーションがある場合は、「バリエーション」タブにて入力します。
「Add」ボタンをクリックすることで、複数のバリエーションを追加可能です。
「出品情報」タブにて、出品に関するデータを入力します。出品に関するデータとは、出荷にかかる日数、メーカー希望価格、最大注文個数、ギフト対応の可否、配送パターン、販売開始日などです。
出品情報は販売開始後に入力することも可能なため、時間がない場合はスキップしても構いません。
商品画像は処理速度の観点からJPEG形式が推奨されています。画像サイズは以下の通りに定義されています。
最小: 縦・横のどちらか長い辺が500ピクセル
最大: 縦・横のどちらか長い辺が10000ピクセル
処理速度や表示の安全性を考慮し、画像サイズは1,000 x 1,000ピクセル(もしくは1,000 x 500ピクセルの長方形)と覚えておくといいでしょう。
メイン画像は白抜き、もしくは白背景の画像と決められています。メイン画像、サブ画像は最大8枚まで登録可能です。
バリエーションがある場合は、各バリエーションの画像も必要です。
Amazonの商品ページにおいて、テキスト情報は「商品仕様文」と「商品説明文」の2カ所があります。
※以下の画像(赤枠)を参照
「商品仕様文」は、主な機能とメリットを説明した短く具体的な文章であり、文頭に「・」がつく箇条書きの形式で掲載されます。
商品画像に近く、ユーザーの目に留まりやすいエリアのため、商品の特長やアピール材料を積極的に盛り込んでいきましょう。
「商品説明文」は、商品の仕様欄の直下にあるエリアに入る文章です。
広いスペースで商品をアピールできるセクションとなるため、ユーザーがこの商品を手にした場面を想像できるような工夫を凝らしましょう。
以上の情報を入力し終えれば、出品が完了します。
こちらの動画で詳細が説明されているので、一度ご覧になることをお勧めします。
▶商品詳細ページについて | Amazon出品 販売 | 商品登録 露出
前述の流れに沿って、商品ページを作り込んでいけば出品は可能ですが、ただ商品登録するだけではユーザーへのアプローチとして不十分です。
冒頭で述べた通り、Amazon.co.jpに出品する日本の中小規模の販売事業者数は2020年時点で約16万社にものぼります。
カタログから商品登録ができるということは、全く同じ商品を扱う販売事業者が数多く存在することにほかなりません。
価格設定で優位に立つだけでなく、SEO対策を盛り込んだ文章、購入への安心感を高める充実した情報提供、高品質な画像、動画による解説などで他社との差別化を図ることが大切です。
AmazonのSEOとは、Amazon上の検索結果で上位表示させる施策です。
Amazonは「世界一お客様を大切する企業」という理念を持っており、検索結果においてもユーザーにとって最適な製品が上位表示されるようなアルゴリズムを組んでいます。
Amazon公式によると、AmazonのSEO対策では次の7つが重要です。
商品を検索するユーザーが最初に目にするのが、タイトル(商品名)です。
自身が購入者の場合、どのようなタイトルだったらクリックしようと思うのか考えてみましょう。
タイトル決めにおいて公式が推奨するポイントは次の3つです。
商品説明文も購入率を高める上で重要な構成要素です。
SEOを意識して商品説明文に適切なキーワードを入れ込むことで、ページにアクセスしてもらえる可能性がより高まります。
キーワードには同義語やスペルのバリエーションも含めることで、よりユーザーに見つけてもらいやすくなるでしょう。
ユーザーは商品の機能の説明だけを見て買うわけではありません。
「使い方は簡単か(ハウツー)」「望んだ効果が得られるか(メリット)」などの内容を商品説明に入れることで、他社との差別化を図りましょう。
参考:Amazon SEOとは?検索順位を上げるための商品ページ作成ガイド|Amazon
ニールセン デジタル株式会社の調査によると、18〜34歳は特定の商品をWeb上で検索する際、GoogleよりもAmazonを最も利用していることが分かりました。
これは、35歳以上の世代でも同様です。
出典:EC利用が増加する中で増すアッパーファネルマーケティングの重要性~ニールセン ECの利用状況に関するレポートを発表~
Amazonでは「商品検索から購買行動」への導線がダイレクトです。
そのために適切なキーワード選択が重要なカギとなります。適切かつ有効なキーワードを選定するために、まずは顧客ニーズをきちんと把握しましょう。
顧客ニーズは「市場調査」を通して見えてきます。
具体的には
などが挙げられます。
近年、他社と差をつけるクリエイティブとして、「動画の活用」に注目が集まっています。静止画を動画に変更しただけで、広告CTRが3〜4倍に向上した事例があるほか、クリック数を稼げることでAmazon内のアルゴリズムにも有利といわれています。
実際、Amazonの調査においても、商品詳細ページに動画を追加したことで、商品の売上が平均9.7%も上昇したことが分かりました。
参考:商品詳細ページの動画の概要|Amazonで出品 商品登録の詳細|Amazonで売る【公式】YouTube
動画は、静止画に比べて情報量が格段に増え、人の記憶にも残りやすいといわれています。こういった要素から、Amazon商品ページには積極的に動画を活用していきましょう。
ただし、どんな動画でも高い効果が見込めるわけではありません。
動画クリエイティブ制作については、以下のポイントを押さえておく必要があります。
昨今、ユーザーはTikTokやInstagramリールなどのショート動画に慣れています。
ショート動画はテンポが早く、最初の数秒で面白くないとスキップされる可能性が高まります。
動画を再生する媒体としては異なりますが、最初の数秒で「再生する意味がなさそう」と判断されると、ページからの離脱につながるかもしれません。
冒頭に目が留まるようなアニメーションやエフェクトを加え、最初の1〜5秒の間にユーザーの興味を惹きつけることが肝心です。その後も、ユーザーが知りたいと思うことをテンポよく伝えていきましょう。動画全体が冗長にならないように注意すると良いでしょう。
動画はミュート・ループを前提に制作しましょう。
ループ再生されても動画が自然につながるよう、はじまり・おわりを作らないレイアウト配置を意識します。
ユーザーがAmazonを訪れる状況は千差万別です。
音を気にしない家の中だけでなく、電車の中や職場など音楽再生できないシーンも考えられます。
字幕をつけたり、実際に商品を使用しているシーンを入れたりと、音声ナレーションがなくとも伝わる動画を心がけましょう。
こちらは文具メーカーの株式会社呉竹が、AmazonUSの商品ページに動画を活用した事例です。商品のカラーバリエーションや特徴について、テンポの良い動画で宣伝しています。
画像と一緒にテキストでも訴求しているため、音声なしでも内容が伝わる動画となっています。
引用:Amazon商品ページにLetroStudioで作成した商品紹介動画を掲載/株式会社呉竹|LetroStudio
Amazonにより定められた動画の規格や仕様を事前に確認しておきましょう。
そもそも動画のアップロードは、「Amazonブランド登録」が完了していることが前提となります。
ブランド登録するためには、事前にブランドの商標登録をしておく必要があるので注意しましょう。
Amazon商品ページについて、大まかな作成手順や作り方のポイント、動画の活用までを解説しました。
動画制作ツール「LetroStudio」にはAmazonに最適なテンプレートが豊富に揃っており、ノウハウがなくても、今日から“成果の出る”動画制作が可能となります。
パワポのような直感的な操作感で、誰でもサクサク動画の量産ができるため、検証・改善パターンを作ることも容易です。
Amazonの商品ページに動画を掲載したい方は、ぜひ一度LetroStudioの7日間無料トライアルで動画制作をお試しください。
また、昨今はAmazon広告に動画を活用することで売上を伸ばす事例が増えてきています。Amazon広告における動画活用ポイントをまとめた無料資料もございますので、お気軽にダウンロードください。
記事公開日:2023.10.17