井藤漢方製薬株式会社
2019.12.3井藤漢方製薬株式会社
井藤漢方製薬株式会社は、1887年に創業者の井藤梅吉氏が大阪で漢方薬卸売業を開業したことからはじまりました。以来、「素材の良さを引き出す」漢方の考えのもと素材にこだわり、医薬品、医薬部外品、化粧品、健康食品などの製造、販売を行っています。また、そのノウハウを活かしてODM・OEMを積極的に受託し、顧客企業から依頼を受け商品の企画開発から製造まで一貫して行っています。
そんな同社が現在取り組んでいるのは、生活者と直接つながるファンマーケティングです。「お客様に会社を好きになってもらいたい」と語るご担当者に、ファンマーケティングへのこだわりや工夫について伺いました。
Topics
-まずは御社の事業内容と主力商品について教えてください。
井藤漢方製薬株式会社は、健康・美容商品だけでなく医薬品の製造、研究開発にも取り組んでいる企業です。もともとはOEMに力を入れていましたが、企業から受託して製造するOEMは受注の継続が確約されているわけではないため、、2014年頃から自社商品の販売にも力を入れはじめました。
自社商品は製造量やタイミングをコントロールできる一方で、商品の知名度アップや売上アップにどのように取り組んでいくかが課題となります。
特に、弊社の扱っている健康・美容商品は同様のベネフィットを謳っている類似商品が多数あり、その中からお客様に選んでいただくことがなかなか難しく、他社との差別化が大きな課題です。
また、製品の性質上、広告物等に記載するキャッチコピーを考える際には薬機法に則ってお客様に誤解を与えないよう注意しないといけないので慎重さも求められます。そのような中でもどのようにしたら自社の商品を選んでいただけるのか、販促施策には試行錯誤しており、必ず何かひと工夫を加えるよう心がけています。
いま特に力を入れているのは「しじみの入った牡蠣ウコン+オルニチン」という商品で、飲み会のお供にとても人気があります。競合他社でも同様の商品は沢山ありますが、弊社の商品はウコンに含まれるクルクミノイドという成分を多く配合するなど商品に対する自信があるため、まずは試していただくことでこの商品の良さを分かっていただけるのではないかと思いサンプリングを多く実施しています。
健康づくりをサポートする多彩な商品を展開。「しじみの入った牡蠣ウコン」(写真中央左手)は、累計販売数400万個を突破、リピート率96.3%を誇る同社のロングセラー商品。
-商品に自信があるからこそサンプリングを積極的に行い、お客様に試していただきたいということですね。実際、サンプリングはどのように行っているのでしょうか?
街頭やイベントでの直接配布もしますし、モニプラファンブログ(モニログ)を使ってWeb上でモニターを募集して配布することもあります。一度使っていただくと他社の商品との違いを実感していただけることが多いようです。
街頭などでのサンプリングではどうしても配って終わりになってしまい感想をお伺いすることが難しいですが、モニログはモニターの方が商品を試した感想をブログに書いてくださるので、実際に試してどうだったのか知ることができて助かっています。
また、モニログはそういった感想を知ることができるだけでなく、お客様とコミュニケーションを取ることができる数少ないツールのうちのひとつだと考えています。
街頭サンプリングだけでなく、商品を購入してくださっている方ともコミュニケーションを取ることはなかなか難しいため、生の声を聞けることやメッセージのやり取りができることは大変貴重なことですので大事にしています。
「どうしたら井藤漢方製薬をもっと好きになってもらえるだろうか」と日々考えながらモニターの方々とやり取りさせていただいています。会社のことを好きになってファンになってもらえれば、「この会社の商品ならきっと良い商品だろう」「他にどんな商品を出しているか気になる」と商品にも興味を持ってもらえるのではないかと思っています。
-サンプリングに注力されているとのことでしたが、他にはどのような販売促進の施策をされているのでしょうか?
冒頭でも少しお話ししましたように、競合他社と同じことをやっていてもなかなかお客様の目に留めていただけないので、プロモーションの際には使う媒体の選定やクリエイティブの内容にこだわっています。
ツイッターではユニークなキャラクターを作ってキャンペーンに利用したり、新聞広告では社員の顔写真を載せてみたりとひと工夫するよう心がけています。
最近ではインスタグラムの公式アカウントを開設しました。モニログでも毎回のイベント時に、フランクな文言でインスタグラムのフォローを促す等の工夫をしています。普段からやり取りをしているモニログユーザーの方々にも応援いただき、現在ではフォロワーが1,800名程になりました。今後お客様とやり取りできるツールがこうして増えていくと思うと嬉しい限りです。
-御社ではお客様とコミュニケーションを取ること、つまりファンマーケティングをとても重要視されているんですね。それはなぜですか?
私の所属する部署は「i-Link」という部署名です。この「i」には3つの意味があり、①井藤漢方製薬の「i」、②愛の「i」、③「i」の形を人に見立てたもの、そしてこれら会社、愛、人をすべて繋げる、リンクさせるという意味で「i-Link」という名前の部署ができました。これは会社の方向性そのものであり、人と人を繋げるということを考えながら業務にあたっています。
モニログでモニターになってくださった方に商品サンプルを送る際にも、必ず一言メッセージを添えてお送りするようにしています。モニターの方からするとモニログで出会った一企業でしかないと思いますが、少しでも印象に残ってほしい、少しでも喜んでほしいとの思いから続けています。そうすると「メッセージが嬉しかったです。」とわざわざお返事をいただくこともあり、自分がやっていることは間違いじゃないなと思えました。
また、モニターに応募してくださる方からいただくひと言コメントにも一つひとつ目を通しています。単純にインスタグラムのフォロワー数の多い人をモニターに選んでいるのでは?と思われがちですが、フォロワー数より商品にいかに興味を持ってくださっているかを大事にしています。お悩みがあって商品を使ってみたいと仰ってくださる方には、お悩みに効きそうな別の商品のサンプルも同梱することもあります。一人ひとりのコメント、メッセージを大切に読ませていただいています。
-「Kidsハグ」シリーズのプロモーションに、モニログのモニターの方が投稿された画像を活用されたと伺いました。実際にどのように使われたかお伺いできますか?
「Kidsハグ」シリーズは、お子さまの成長に必要な成分を配合した子供向けサプリメントで、現在6種類の商品が販売されています。こちらのシリーズの紹介動画の最後に、モニログのモニターの方々が投稿してくださったお子さまの画像を掲載させていただきました。
商品と一緒に写っているお子さまたちの笑顔がとても印象的で、リアルな表情をお伝えできていると思っています。また、宣伝用の写真とは違い実際に使ってくださったお子さまたちなので信頼性にもつながると思っています。こうした画像はなかなか手に入れられず、ましてやプロモーションに使うとなるとハードルが上がってしまうのでモニログで集めることができてとても助かりました。
-今後ファンマーケティングでやってみたいと思っていることはありますか?
フェイスブック・ツイッターに加えてインスタグラムも開設し、いままでモニログで繋がりのあった方とも様々なSNSで繋がれるようになってきました。様々な場で顔を合わせることで、繋がりを越えて絆を結べる関係性になっていければと思っています。これからもSNSの垣根を越えた様々なイベント、キャンペーンを展開していきたいと思っていますので、モニログのユーザーの方々にもますます楽しんでいただけたらと思っています。