コブス株式会社
2019.4.19コブス株式会社
コブス株式会社 代表取締役 明関 美良氏
モニプラファンブログ(以下モニログ)のファンサイト・オブ・ザ・イヤー2018(以下FOY2018 )でオフラインコミュニケーション賞を受賞をしたのは、自然の恵みをまるごといただく新しいかたちのおだし「まるごとキューブだし」を販売するプレミ本舗のファンサイト(運営:コブス株式会社)です。
デジタルのみならず、リアル(オフライン)でもファンと積極的にコミュニケーションを行い、“担当者と直接話をしてますますファンになった”という声が多く上がるなど、ファンとの良好な関係構築に成功している同社に、モニログ導入背景や活用術についてのお話を伺いました。
Topics
-まずは御社の商品概要とプランドコンセプト、現在のマーケティングにおける基本方針についてお聞かせください。
弊社は、鰹節を中心とした素材を、そのままフリーズドライにした「まるごとキューブだし」を販売しています。商品は「粉末」ではなく「削り節の状態」を使っているので、お鍋にポンと入れるだけでも、ふわっと鰹節を掴んで入れるような、手の込んだ香りが立ち込めてくるところが特徴です。
お店の名前である「プレミ本舗」には、プレミアムの「プレミ」に加え、プレミの「ミ」は「味覚」の「味」、そして「プレ」には「プレゼント」という意味を込めています。
手作りや体にいいことは毎日続けたいけれど、日々仕事が忙しくて帰りが遅い、とか、お子さんが小さくてそこまで手が回らないといった方はたくさんいらっしゃいますよね。そういった方々に、安心して、できるだけ手作りに近いものを、手軽にご提供したい。お客様に「味のプレゼント」になるような、素材の味を生かした美味しいものを提供していきたい、という思いでこのブランドを展開しています。
調理を簡単にしてくれる商品は、他にもたくさんあります。ただ、「時短だからなんでも良いや」という殺伐としたものではなく、時短でもどこかスローライフを感じる商品にしたいと思っています。
また、フリーズドライで作られたキューブ型のだしはまだ市場にはない新しい商品ですので、きちんと「一番おいしい使い方」をお伝えし、お客様に納得してご購入いただけることを大切にしています。
美味しい商品でも違う使い方をされてしまうと、「高かったのに美味しくないな」ということになってしまいます。商品の一番美味しい使い方をしてもらえれば、リピートにも繋がるかなと思います。そのため、オンラインだけでなく、お客様と顔と顔を合わせ、試食もしていただけるオフラインイベントにも注力しています。
-モニログご導入の背景について教えてください。
まだ誰も使ったことがない商品をネットで検索した際に、口コミが無いと購買しづらいと思います。まずは、モニターさんによる質の高い投稿を貯めていきたい、という目的でモニログを導入しました。
-今現在、モニログを具体的にどのように活用していらっしゃいますか?
ブログ・Instagramでの投稿募集イベントを開催しています。
モニログの投稿は 、日頃私たちが説明しているような企業目線の言葉ではなく、モニターさんの言葉で、商品の良さや特長を発信してもらえるのが良いところと思っています。
イベントを開催するときには、ブログ、Instagramそれぞれの良さを生かし、そうした投稿が生まれるイベントになるように心がけています。
-ブログ・Instagramでの投稿内容や質に違いはありますか?
ブログはかなり詳細にレポートして下さっているという印象です。例えば、いつもモニターさんが使っているおだしと「まるごとキューブだし」を徹底比較してくださいというイベントを開催した時には、ブログが向いているなぁと実感しました。お味噌汁やうどん、たこ焼きなどいくつかのメニューで比較検証していただき、写真も工夫された丁寧な記事が、何投稿も集まりました。
Instagramでは、1度に投稿できる写真は10枚までですし、文章もブログと比べると短い傾向がありますが、Instagramで「まるごとキューブだし」を検索した方に、どんな商品かということが視覚的にわかりやすく伝わる投稿をしていただけます。1投稿あたり3〜4枚程度の写真で、1枚目にぱっと見た時に美味しそうだなという印象がある出来上がりの写真、2枚目に調理中の写真、後はパッケージの写真、という感じの3パターンで構成されることが多いです。
バレンタイン・ホワイトデー時期に開催されたイベント。
Instagramに馴染む華やかな和食のシーンが数多く投稿された。
現在は、#まるごとキューブだしのハッシュタグが付いたInstagram投稿が800個ほど集まっている。
-モニターさんの投稿によって、新しい発見もありますか?
そうですね。自分が想定していなかった使い方の投稿もあるので、とても勉強になります。
例えば、弊社では、炊き込みご飯を作る時に、だしキューブを予めお湯で溶かしてから使うことを想定していましたが、モニターさんは、溶かさずそのまま炊飯器に入れていた方がいらっしゃっいました。それをきっかけに、「炊き込みご飯に使う時には、まずお湯に溶かしてからお使いください」というご案内をするようになりました。
また、キューブだしを水から入れてしまって「なかなか溶けません」と書かれている記事もありました。通常のだしパックを使う場合は、水の段階で入れることが多いためだと思われます。これにより、「お湯が沸いてからキューブだしを入れる」という説明をしないと、不満につながると気付かされました。
こうした発見は、ウェブサイトやInstagramで発信しているレシピを書くときに参考にしています。そのまま入れるのか、溶かしてから入れるのか、どの段階で入れるのかなど細かい表現に気をつけるようになりました。
-モニログの運用にはどれくらいの時間をかけていますか?
今は月に3回程度のイベントの開催で大体1〜2日分ほどの作業時間です。
携帯からもモニログの管理画面を開くことができるので、ちょっとした空き時間や移動時間にも当選者の選別をしています。「いかに商品の魅力を感じていただける方にお届けできるか」になりますので、当選者の選定には一番力を入れています。
また、イベントのアイデアは、それこそ家事の合間とかに思いつく形ですね。机に向かって考えるものでもないかな、と思っています。思いついてしまえば、イベントページ自体はさっと作ることができますし、そんなに凝ったものにはしていません。ユーザーさんが時間をかけず、さっとわかるようなページにしています。
-イベントについて、モニターさんからご意見や感想をいただくことはありますか?
個別にメッセージを送ってくれるモニターさんもいらっしゃいます。「投稿しました。楽しかったです」など頂くと嬉しいですね。
イベントに参加して作ったお料理を家族に褒められたとか、投稿したSNSのいいねが増えたとか、レパートリーが増えてお料理が楽しくなったと言ってもらえるイベントは、モニターさんにも喜んでいただた手応えがあります。
-モニログではオフラインイベントも開催していらっしゃいますね。その詳細を教えてください。
展示会に出展するにあたり、モニターさんにもご来場いただいてブースを盛り上げていただけたら、という想いでオフラインイベントを企画しました。平日の3日間の開催でしたし、場所も少し遠かったので正直来てもらえるか不安でしたが、当選者の8割ほど、50名近い方にご来場いただきました。モニターさんのおかげで人だかりが人だかりを生み、ブースは3日間満員状態でした
実はこの展示会でモニターさんに初めてお会いしたのですが、「こんな方がモニターさんだったのか」と分かったのは価値がある経験でした。その後はイベントを考える際にも、モニターさんの顔が思い浮かび、「あの方だったらこんなイベントも楽しんでもらえるかなぁ」など、イメージが湧くようになりました。
-お客様と直接お話をすることでの気づきはありますか?
はい。例えば、だしは煮出し過ぎてしまうと酸味や苦味が出てしまいます。そのため、お味噌汁を作る場合、まるごとキューブだしはお味噌を溶かす直前に入れることでお出汁の風味がより生かされて美味しくできるんです。こうした知識は、商品を作ったこちら側からのポイントになりますので、「それは知らなかった」と、喜んでいただけます。
お客様とお顔を合わせてお話しをすると、どの知識のどのポイントが響いたか、という直接的な手応えがあるので、どういった情報発信がお客様に求められているのかが分かります。その後の発信の参考になるので、それがリアルの良さかなと思います。
-モニログをオンラインでもオフラインでもフルに活用していただいているのですね。御社にとってモニログのファンとはどのような存在ですか?
モニターさんは会社の広報のような存在です。会社が発信したい内容、ブランドとして発信したい内容を、モニターさんに代弁していただいているイメージです。
モニターさんに発信いただくことで、1人の方を広報として雇って発信するより、たくさんの成果物が得られますし、色々な角度で発信いただけるので、コストパフォーマンスが良いなと感じています。とても質の高い投稿も多いですし、全国にモニターさんがいるのもいいですね。「だし」は地域性があるものなので、このエリアにはウケてこのエリアにはウケないということがあります。まるごとだしキューブは、幸いにも北海道から沖縄までまんべんなくモニターさんがいて、ご好評いただいています。将来的に商品を全国展開する場合にも、全国に応援団がいると思うと、すごく良い資産を積み上げているなと思います。
-最後に今後の展望についてお聞かせください。
モニターさんの中には、「おだしはまるごとだしキューブじゃないと」言ってくださるような、とても熱い方もいらっしゃいます。
ぜひ、全国のファンの集いを開いて、弊社の商品をとても好きでいてくださる方々が熱く語る会をやってみたいです。先日のFOYのイベントでも見受けられましたが、モニターさん同士で直接会うと、改めて発見できることもあるかなと思っています。プレミ本舗をきっかけにお友達ができるような、ファンの集いができたら素敵ですね。