キューサイ|顧客のニーズを確かなものに。「コラリッチ」の顧客インサイト活用事例
キューサイ株式会社が展開するスキンケアブランド「コラリッチ」のオールインワンジェルシリーズでは、顧客が「コラリッチ」を他の製品と『合わせ使い』している可能性があるという仮説を持っていましたが、これまでそれを裏付ける確証がなく、具体的な施策に繋げられずにいました。
そこで、キューサイ株式会社は、「Kaname.ax」の既存顧客分析サービスを活用し、顧客インサイトを明確化しました。今回は実際の施策に反映させるまでのプロセスを伴走した事例をご紹介いたします。
サマリー
背景
- コラリッチのオールインワンジェルシリーズでは、顧客の使い方に『合わせ使い』をしているのでは?といった仮説があったが確証がなく施策に踏み切れない状態でいた
内容
- アライドアーキテクツが提供する、顧客の声をAIで解析するデータプラットフォーム「Kaname.ax」による既存顧客分析サービスを利用
成果
- 顧客の6割が化粧水や美容液等と『合わせ使い』していることを発見
- 仮説を確かなものにしたことでより効果的な施策を実行することができた
仮説に確証を持たせる、顧客インサイト分析
キューサイ株式会社は、ヘルスケア、スキンケア、医薬品といった多岐にわたる事業を手掛ける中で、人々の体と心の健康を支えることに尽力しています。
同社が提供するスキンケアブランド「コラリッチ」のオールインワンジェルシリーズにおいては、以前から「顧客が他の化粧品と組み合わせて使用しているのではないか」という仮説が存在しました。しかし、この仮説は十分なデータで裏付けられておらず、それをもとにした具体的なマーケティング施策を実行に移すことができない状態が続いていました。
この仮説を明確にするため、同社はアライドアーキテクツのKaname.axによる既存顧客分析を活用しました。
まず、既存顧客約200名を対象にアンケート調査を行い、さらに未購買者約300名からも同様のアンケートを収集しました。これらのデータを詳細に分析することで、購買者と未購買者の間に存在する利用パターンや認識の違いを浮き彫りにし、より実態に近い顧客インサイトを得ることを目指しました。
『合わせ使い』訴求で伝える「コラリッチ」の魅力
調査の結果、「オールインワンジェルをどのように使っていますか?」という質問に対し、コラリッチの既存顧客においては、「それのみで使用している」と答えたのは約39%にとどまり、残りの6割は化粧水や美容液などと組み合わせて『合わせ使い』していることが判明しました。一方、未購買者の60%が「それのみで使用している」と答えたことが分かりました。
さらに、未購買者の回答からは、使用してきた他のオールインワンジェルに対する「物足りなさ」や「これだけでは乾燥する」といった不安の声も多く見られました。これと同時に、未購買者がオールインワンジェルを購入する際に重視する点として、「商品の特徴が自身にとって必要なものであると感じること」が最も多く挙げられました。
これらの結果を受けて、キューサイ株式会社は、コラリッチをまだ試していない潜在顧客に対し、新しい利用方法である『合わせ使い』を訴求することにしました。この訴求により、「短時間での効率的なお手入れ」と同時に、「これだけでは物足りないのでは」という顧客の不安払拭もできる可能性を見いだしました。
この示唆をもとに実際の施策を展開。例えば、「化粧水のあとに、普段使用しているクリームをコラリッチに置き換えるだけで十分」というメッセージを打ち出すことで、顧客にとって「この商品の特徴は自身にとって必要なものである」という認識を高めることを狙いました。
本施策は、最終的にLPのCVRを1.75倍に改善する結果につながり、コラリッチの価値をより多くの方に届けることが可能になりました。
<キューサイ株式会社 ご担当者様の声>
コラリッチのオールインワンジェルシリーズにおいて、アライドアーキテクツ社の顧客インサイト分析から『お客様が化粧水や美容液などと組み合わせて使用している』という示唆を得ることができました。この分析結果をもとに、『合わせ使い』を訴求する施策を実施したところ、CVRが1.75倍に改善しました。
アライドアーキテクツ社は、単なる分析に留まらず、具体的なマーケティング施策に繋げる一貫したサポートを提供してくださり、とても心強く感じています。顧客のニーズに応え、満足度を高めるための確かな方向性が見えたことに感謝しています。
記事公開日:2025.06.24

顧客の声を「要」に、マーケティングAXを起動する
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